【てっぺんは気持ちよかばい!】ホークス優勝 奇蹟のラストスパート*旧ブログ

てっぺんは気持ちよかばい!

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我が福岡ソフトバンクホークスは、1リーグ時代を含め通算16度目の優勝を果たしました!
それにしてもここまでの道のり、とりわけ、9月18日から優勝を決めた26日までの9日間6試合は、怒涛と言うか奇蹟と言うか、こんなことが起きるんだという日々でした。

そりゃもう、9月初旬の神戸の灼熱3連戦を1勝2敗で終えたときなんて、正直「もうあかん。3位すら危ないかも」と、弱気になっていたものです。それが優勝したわけですから。
この間、小生は18日、19日の試合と23日の試合を福岡まで怒涛の「弾丸観戦ツアー」を2度、挙行。
当初はCSの「J Sports」でテレビ観戦を決め込んでいたのですが、地元福岡はもちろん、全国的な「ヤフードームに集結せよ!」というファンの熱意に感じるところ大いにあって、弾丸ツアーとなった次第。と言うか、なんか「行けばすごいことが起きるような」予感がして…。

で、結果は逆転優勝と言う奇蹟が起きたわけで、40年プロ野球を見てますが、こんなシーズンって過去に覚えがありませんね。
実際、ホークス、ライオンズが全日程終了した時点での戦績が

【1】Hawks 76勝63敗5分 .547
【2】Lions  78勝65敗1分 .545
という紙一重の優勝。西武3連戦の前に、「5つの引き分けが吉と出るか凶と出るか」と思っていましたが、ライオンズとの直接対決に3連勝したことで「吉」となり、結果、負け数でライオンズを下回ったことでわずか2厘差で、逃げ切りできたということですね。
今シーズン最後の観戦となった23日の千葉ロッテマリーンズ戦を回顧してみましょう。
9月23日(木) 第24回戦 13:00 ホークス15勝9敗0分 観衆36,714
9-3 勝利投手:和田(17勝8敗0S) 敗戦投手:コーリー(4勝4敗0S)

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「お父さん犬」も熱戦を見守る!

ライオンズに3連勝で、もはや優勝を確信したホークスファン。観客数を実数発表するようになってから最多の3万6714人(完売)の大観衆が、この日もスタンドを赤く染める。そのファンの後押しとはすごいもので、先発和田が初回に2点を失っても、まったく負けるような空気にならない。

それを実証するかのように、その裏の攻撃では、主砲のオーティズが送りバントを見事に決めるなど、攻撃陣一丸となって、あっさり8点を奪って逆転。

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ラッキーセブン。優勝への期待を膨らませた風船が飛ぶ

こうなるとハーラートップをバファローズ・金子千尋と争う和田は、7回で10奪三振と余裕の投球。後を受けた攝津も8回1イニング、打者3人を5球で片づける好投。9回に登場したファルケンボーグがどうしたわけか、今季最悪の内容で無死満塁のピンチ。ここで秋山監督はためらうことなく、終盤戦の救世主、森福を投入。チョメ君、期待に応えて内野フライと併殺打に打ち取り、ホークス4連勝!同夜、ライオンズがゴールデンイーグルスに敗退したことで、残り2試合でついに、ついに!「マジック2」が点灯した!!!

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この日はわっち(和田)とマッチ(松田)のダブルヒーローインタビュー(写真はわっち)

いよいよ優勝が濃厚となる勝利で、ホークスはホーム最終戦を終えた。
試合終了後、秋山監督以下コーチ、ナインが整列し、ファンに挨拶。
「今やるべきことは、残り試合を全力で勝ち、福岡に帰ってくることです!」
と、監督は力強く3万6千を超すファンに約束した。さあ、泣いても笑っても残り2試合。僕たちファンも、全力支援あるのみ!

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札幌、仙台へ旅立つホークスナインをファンクラブの少年が激励。カチドキレッドのユニフォームを着たお父さん犬「応援隊長」が託される。応援隊長はファンの願いを一身に背負い、札幌、仙台のベンチで最後の2連戦を応援

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勝利の二次会も大いに盛り上がった

こうして迎えた25日の北海道日本ハムとの対戦は札幌。
杉内vsダルビッシュのエース対決は、球史に残る息詰まる投手戦。はっきり言って「この試合内容なら、勝っても負けても文句はない」というほどの試合。
1-0と言う最少スコアで勝利したわけだが、完封勝利の杉内以外にも、死球で出塁した長谷川をバントで送った田上、それを左前適時打で迎え入れた川﨑、捕手のブロックを巧みにかいくぐってホームインした長谷川の神業と、ヒーローが何人もいた。

一丸野球でつかみとった勝利であるとともに、これだけやらなければ優勝はつかめないという厳しさをも実感した、1勝。デーゲームではマジック対象のライオンズもしぶとく勝利しており、優勝は翌日のゴールデンイーグルス戦に持ち込まれる…。

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やらんといかんばい!

もうこの夜はドキドキして眠れない…。
ホークスが優勝するには、自分で勝つか、ライオンズが負けるか…。ここ1週間の勢いでゆけば負ける確率はかなり低いと思うが、先発の大隣には今シーズン、何度も裏切られているからなぁ、大丈夫かよ、トナリン?

26日夕刻。ミナミにある、南海ファンの溜まり場、「難波のあぶさん」へ。
テレビでは「北海道日本ハムvs埼玉西武」の今季最終戦。優勝のために絶対負けられないライオンズと、クライマックスシリーズ進出のために絶対負けられないファイターズ。「他人の試合」なのに心臓バクバク。昨夜の敵・ファイターズに「西武をやっつけろ!」と念を送る…。

午後6時。チャンネルが「東北楽天vs福岡ソフトバンク」に切り替わる。関西応援会が太鼓を鳴らし、球場と同じように応援を進行してゆく。

新聞社やテレビ局も集結し始め、店内の応援風景を取材している。優勝を目前にした独特の雰囲気になっている。

ところがだ。さすがトナリン!制球悪く、おまけに名手・川﨑が痛恨のエラー。おいおい、、、、負けたらあかんねんでぇ…。

それは突然のことだった。

3回表ホークス攻撃中。テロップで「日本ハム4x-3西武」が流れる。

一瞬「あ」という静寂の後、湧き立つ店内。「勝ってきれいに決めたい」と思っていたが、これで負けても優勝が決まったわけで、もう、心臓が押しつぶされる思いをしなくてすむんだと思うと、一気に涙がこぼれてきた。

待ってたんよ、この瞬間を!香港で優勝を知るのとは全然違う、この体験ができる日を!

隣の女性が「思い切り泣いてくださいね」と話しかけてくれる。おお、泣くとも!

試合終了を待たずして、店の前で鏡割り、振る舞い酒のお祝いが行われる。

あ~、酒が旨いね! 薬の関係で飲酒は厳禁されてるんやが、ここで飲まないはずがないでしょ、いや~、副作用でショック死しても構わんよ、正味の話がww。

近所のお店の人や通りすがりの人らもお祝いに立ち寄られ、祝い酒を振舞われている。そしていつの間にか『南海ホークスの歌』の大合唱。やはりミナミはホークスの町。たとえ福岡に行こうとも、ここにはホークスを愛してやまない人達がいる…。

その後、来店客数名で大阪球場跡地(現なんばパークス)付近へ場所を移し、祝勝「2次会」。

思えば、南海が勝った日は、球場前駐車場で「2次会」と称して、騒いでいたなぁ。いまはそこも道路になっているけど、大体この地点やったなぁ、などと思い出しながら、南海時代のオーダーの選手応援歌を歌っていると、また涙が…。

ホークスは優勝したんやね。福岡へ行ってから4度目のリーグ制覇や。

そして優勝の度に思う。

「死んだ子の歳を数える」みたいなことになるわけやけど、やっぱり大阪球場で南海ホークスとして、もう1回でもいいから優勝見たかったよ。昭和48年(小生、4年生)の優勝(前期優勝、プレーオフで後期優勝・阪急破って優勝)以来、毎年願っていたけど、叶わぬまま福岡のチームになってしまった。それがやっぱり悔しい。とても悔しい。

色んな思いが交錯したが、とにかく優勝はうれしい。40年このチーム一筋に応援してきた僕にしか味わえない優勝の味ってものがある。この爽快感、達成感(自分がやったわけじゃないが)、そして南海への思い。

後にはクライマックスシリーズ、日本シリーズと厳しい戦いが待っているけど、これはオプション。

勝っても負けても2010年パシフィック・リーグ優勝という事実は消えない。

だが、03年の優勝後は、ことごとくプレーオフ、クライマックスシリーズで敗退している。制度がなければ優勝していた年もある。今度はその雪辱を果たしてほしい。

さて、優勝の要因はいろいろ言われているが、
・杉内、和田両左腕エースの好調(二人で33勝)
・昨年までの勝利の方程式「SBM(攝津、ブライアン・ファルケンボーグ、馬原)」に甲藤、森福、金澤が加わり、後ろの投手が厚みを増した。特に終盤の森福の台頭は大きい
・毎年けがが多く、コンスタントに活躍できなかった多村が通年でコンスタントな成績を残せた
・クリーンナップ(オーティズ、小久保、松中、多村)の誰かが欠けても、途中加入のペタジーニでうまく補うことができた
・1,2番の川﨑と本多の機動力が生かされた
・主将・小久保が絶大な求心力でチームを引っ張った
などは、すでに報道されているところですが、小生は最後の西武3連戦で「復活」した松中の存在が非常に大きいと思います。

オフに行ったひざの手術の影響で開幕に出遅れ、出てからも不調が続き2軍で調整。その後も手首痛などで、シーズン通していいとこなしだったのが、西武3連戦初戦、2戦目で大事なところでホームラン。果敢なヘッドスライディングで内野安打を決めるなど、ここからの松中の存在は、チームに優勝への活気を与えたのは間違いないと思います。西武戦でホームランを放った時の、ホークスベンチの盛り上がりようを見れば、よくわかります。

あとは、ファンの「優勝させたい」という思い、後押しでしょう。
終盤に3度、ヤフードームに足を運びましたが、その熱気は「ムード」とか「雰囲気」とかじゃなく、完全に「空気」でした。「負ける気がしない」「何が何でも優勝」「ファンの力で」という「空気」が完全に支配していました。「カチドキレッド」で赤く染まった球場全体の威圧感もありますが、ファンの思いが「空気」となってドーム内に充満するあの感じは、相当、選手を勇気づけたと思います。

Twitterの「つぶやきタカ!ボード」を通じても熱い声援が送られ、恐らく選手たちにもその思いは伝わっていたと思います。

ベンチ内・球団内だけじゃなく、スタンドのファンも、メディアの向こうのファンもすべてが一つになって勝ちとった優勝だったということで、2010年は、ホークスに携わるすべての人たちの記憶に残る1年になると思います。

まあ、つべこべ言いましたがとにかく

てっぺんは気持ちよかばい!

この一言に尽きますね!


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