【風をたずさえて 07・夏 Vol.2】稚内から礼文へ*旧ブログ

「風」の復活(?)ライブからスタートした夏の旅は名づけて「風をたずさえて」(って曲も「風」にあるし、同名の本もあって中学生のときに買いましたよ!)。
さきほど、東京に戻りましたので、ぼちぼち北限の地の旅日記でも始めましょう。

<7月24日>
北国の朝は早い。午前4時にはもう明るくなり始め、夜は7時半を回ってようやく暗くなってくる。これって、「白夜のはしくれ」状態ってこと?

前夜、深夜放送を見ていたため、4時半に目が覚めるのはなんともつらい。が、そこは旅の気楽な身の上。二度寝、三度寝を繰り返し、団体ツアーが出発する午前8時からゆっくり朝食。朝風呂も浴びて、9時半から行動開始。

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「ノシャップ岬」の「稚内灯台」は北の青空によく映える

宗谷バスで、ノシャップ岬へ。納沙布岬ではなく、

「ノシャップ」

紅白の灯台が目印。ボランティアのおじいさんたち、親切にガイドしてくれる。
「今日は利尻富士がきれいだぁ~」
「ああああ、ホンマですね」
「内地からか?」
一瞬、「愛知」に聞こえ、
「あ、いや、その、大阪です」
「そっか、内地かぁ」
なんともかみ合わない会話。

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青い空、蒼い海。水平線の方は樺太
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くっきりと、利尻富士

オホーツクの海=宗谷海峡は波穏やか…。運がよければ樺太まで見えるとのことだが、今日は見えず。でも空気が乾いていて、サウナ状態の香港から来た身には天国のような気候。

昼間もやっぱり寂しい稚内市街地に戻り、ホテルで荷物を引き取り、いよいよフェリーに乗って礼文へ。

船が出港すると同時に無数のウミネコが甲板によってくる。客がスナック菓子などを与え、「餌付け」されているのだ。船内には「餌をあげないやさしさ」として、魚類を餌とする海鳥類に人間の食べるお菓子類は禁物だと、「餌付け」を戒める警告文が掲出されているのに完全無視されている…。手持ちのガイドブックによれば、ここで与えられたお菓子は自分たちの餌ではなく、ヒナに与えるものだそうで、雛鳥の嘔吐物からは大量のスナック菓子が検出されているという。むごい話だ。

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稚内を出航、さあ礼文へ!
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海上からも利尻富士がはっきりと。結局、旅行期間中、この完全なるシルエットが見られたのはこの日だけでした
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「熟年輸送船」状態だった東日本海フェリーの「フィルイーズ宗谷」

そんな具合に、海鳥を餌付けしていい気なっている客で満席の船内は熟年世代が98%! ジジババばかり。

礼文・利尻のイメージはバックパック的な大学生とかが激安ユースなどに宿泊して登山するってイメージだったけど、「自然を愛する」熟年の憧れの地と化していた。

だからかどうか、民宿でも1泊2食付で2万円近くするところもあるし、立派なホテルもいっぱいある。島内は観光バスがひっきりなしに行ったり来たりしているし、どこを向いても「ヤング(=死語!)」の姿など見当たらない。こいつは驚きだ。

宿泊先は「はな心」というペンション。1泊9,800円(朝夕二食)。
晩飯、さっそくウニ出ました!
ホッケの焼き物、刺身、もずく…。どいつもこいつもめちゃウマじゃないっすか!
「ハスカップ」って果実から作ったワインもイケます。

ぐっすり寝て、明日の山歩きに備えましょう!
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COMMENT:
AUTHOR: 丸山光三
DATE: 07/29/2007 17:54:47
ううむ、さすがに北の海らしい濃紺。滋味豊かそうな海です。
地中海のトロッとした穏やかさが好きですが、こういう深い群青の海もいいですね。むかし能登で眺めた海に似ています。そのころはもう秋で高波が荒れ狂っていましたが。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 07/31/2007 04:20:40
To マルコおいちゃんさん
ようやく香港に戻りました。
ねばねばと、肌にまとわりつくような空気が…。
この凛とした海、翌日には荒れ狂ってしまい、散々な登山となるのです…。



 


1件のコメント

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