【返還10周年】思い出話(9) *旧ブログ

どんどん行きましょう、10年前の香港。
【1997年3月12日】
◇香港政庁、97年度予算案発表。317香港㌦の大幅な黒字予算。返還後の特区政府には中英間で協議された250億香港㌦を上回る3500億香港㌦の累積黒字が繰り越されることに。福祉予算などを抑える一方で、一部の不動産取引印紙税、相続税、運転免許料、ワイン酒税などが引き下げられる。
民主党「金持ちだけがワインを飲めて、老人は白湯でも飲んでろというもの」
>曽蔭権(ドナルド・ツァン)財政長官(現行政長官)「返還挟む敏感な時期で、大幅減税はできないが、返還後に行政長官が大規模な修正予算を組むのは可能」

話題は現在へ。2月28日、唐英年(ヘンリー・タン)財政長官が2007-08年度(07年4月-08年3月)の財政予算案を発表。06-07年度の歳 入を2880.75億香港㌦に、歳出を2304.41億香港ドルに修正し、576.34億香港ドルの黒字に。07-08年度の歳出予算は2484.37億 香港ドル、歳入は2738.45億香港ドルで、254.08億香港ドルの黒字を見込む。07年のGDP成長率は過去10年間の平均を上回る前年比4.5-5.5%になるとの見通し。06年GDP成長率は6.8%でした。
好景気なもんで、法人税所得の伸びを反映したのか、羽振りがたいへんよろしく、所得税は02-03年水準まで引き下げられるそうで、これは何より! 酒税見直しもあり、ワイン酒税は現行の80%から40%に軽減されることに。
景気がいいんで税金も下げますよという、とてもわかりやすい施策が香港の可愛げでもあります。
ただし…。
香港の納税は厳しい~。前年度所得に対する税金にプラスして、今年度の「仮払い」をせねばなりません。1.2年分くらいを2期に分けて(1回目約 80%、2回目約20%)納めるわけですが、源泉ではなくリーマンでも個人で確定申告するので、納税時期なって「おカネがない!」と慌てる人も少なくあり ません。もちろん小生もその一人。そんな財布の緩い人のために銀行は「税金ローン」を用意しておりますからご心配なく…。
悔しいのは、「独身、中年、ガイジン」に納税のしわ寄せが集中していること。控除項目が詳細であるがゆえに、「子供が多い」「両親を扶養している」「家を購入した」「夜間学校通ってます」などなどの控除により、結果として700万市民のうち3分の2が「税負担ゼロ」という驚くべき現状。そう、小生のような「独身、中年、ガイジン」がいるからここは成り立っているのですよ! もっと大事に扱ってほしいんだけど。

長くなったので、続きはまた明日。
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COMMENT:
AUTHOR: yasu-emi0915
DATE: 03/05/2007 20:27:36
3分の2が「税負担ゼロ」ってすごいですね。
初めて知りました。
大陸からは人は流れてきていないのですか?
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 03/05/2007 22:31:24
To yasu-emi0915さん
>3分の2が「税負担ゼロ」ってすごいですね。
もう、あほらしくて。。。
>大陸からは人は流れてきていないのですか?
色々と制約があり、おいそれと香港人にはなれません。そして来て欲しくはありません。文明が退化しそうで考えただけでゾッとしますw


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