【上方芸能な日々 文楽】Discover BUNRAKU

「もう今年はええか」と思いつつも、毎年行ってる文楽鑑賞教室(笑)。ということで、今年はちょっと趣を変えて、と言うかこの日しか行けそうになかったので、外国人向けの「Discover Bunraku」をチョイス。さぞや外国人で大賑わいだろうなと思っていたが、まあ外人さんもおることはおったけど、よくお見受けするいわゆる常連さんがやっぱり多い(笑)。COVID-19が終息して、どこの国へもどこの国からも往来が自由になれば、また様相も違うんだろうけど、このご時世なんで仕方ないか。

人形浄瑠璃文楽
第30回文楽鑑賞教室 Discover BUNRAKU

■The ABC of BUNRAKU

MC:八木早希

関西ではラジオ、テレビでおなじみの元MBS、現在はフリーアナウンサーの八木早希が、文楽の基礎知識を解説。「へ~、こんな流暢な英語しゃべるんや~、文楽の知識も半端ねぇ~」と感心。人形の説明、実演を勘次郎(左・勘介、足・簑悠)。「裏門」のさわりを亘と清公。勘平を蓑太郎、おかるを勘次郎で。前の列がずらっと外人さんで、真剣にご覧になってた。そりゃ、興味津々やよな。

仮名手本忠臣蔵

「二つ玉の段」 碩 寛太郎  胡弓 燕二郎

「身売りの段」 希 清志郎

「早野勘平切腹の段」 呂勢 錦糸

碩→希→呂勢と、小生的にはとてもいい流れで堪能した。碩も少年の声が段々と大人の声になっているのがわかる。結構太夫を「泣かせる」寛太郎と、互角までにはまだまだだけど、キャリアなりに渡り合っていてよかった。何と言っても語りから素直な性格が聴きとれる。こういう太夫、案外少ないように思うがどうでしょう?

希がここのところ頼もしい語りを聴かせている。語りにぐっと厚みが出てきたと思う。

そして呂勢さんな。錦糸師匠とのコンビで安心の領域。

人形では、斧定九郎の文哉にもう少しやさぐれ感と言うかやけっぱち感が欲しかったが、無難ではあった。勘平の簑二郎さんは切腹が美しい。蓑助イズムの継承者である証。美しいからこそ悲壮感が際立つという好例。おかるの紋臣がその分、割を食ってしまったか。そこらへんのバランスが難しいところ。

意外にも、前列の外人さんご一行が終始前のめりで舞台にくぎ付けで、「ほ~」と感心。そないに面白いですか?感想を聞きたいところ。この日は日曜だったから学校単位での鑑賞はなかったけど、中高生にはどう見えるのかな…。

で、いつも気になるけど、猪はだれがやってるねん?と(笑)。

*体調不良につき、手抜きの段、何卒ご容赦を…

(令和4年6月5日 日本橋国立文楽劇場)


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