【上方芸能な日々 落語】月亭文都一門夏期講習会「都使開発PROJECT」

朝が苦手である。
会社勤めしてたころは、大体、午前中に営業の会議があったが、一体全体、その進行の要領がつかめない。自分の報告の番になってもレポートの文字が文字に見えず(笑)、カミナリを落とされることしばしば。でも仕方ない。頭の中は濃霧注意報で、目の前の物事を理解できていなかったわけだから…。そりゃまあ怒るわな、上司も。自分が管理職になってよくわかったよ(笑)。
寝坊はしない。起きねばならぬ時刻よりも1時間近早く目が覚める。大体は目覚ましのいらない体質。ただ、あまりにも早く目覚めてしまって、知らないうちにまた寝てしまっていることもたまにある(笑)。でも、遅刻はしないな。
そんな朝が弱いのか、強いのかわからんが、とりあえず、朝は目の前の事象を理解するのに苦労する人間が、こともあろうに寄席の「朝席」に行くと言うのだから、大胆な試みである。そもそも落語を聴ける状態にあるのか…。

月亭文都一門夏期講習会
都使開発PROJECT
kakikousyu

文都師匠もなにゆえこんな朝っぱらから、落語会を開こうと思われたのか。ご本人も、と言うか噺家というのは典型的な夜型人間なのに…。夏期講習会と銘打っているからなのか、それとも会場代が安いからなのか(笑)。文楽の通し狂言でも10時半開演でっせ、ホンマに。

地下鉄の車内であやうく熟睡してしまいそうになったが、なんとか南森町で下車。ぼ~っとしながら繁昌亭にたどり着く。この日はわりと涼しかったからまだよかった。にしてもだ。朝から、それなりにお客さんが集まってるからびっくりだ。なんで朝からそんなにテンション高くおれるのだ? まあ、野球見物で朝から場所取りに並ぶのも変わりないか…。いや違う、今日は頭を回転させなあかん。落語は想像の芸だから、頭が回転せねばなんもおもろいことない。さあ、どないなりますかな…。

<ネタ帳>
「延陽伯」 月亭方気
「皿屋敷」 月亭天使
「青菜」 月亭文都
*成果発表ネタ「女伊達くやみ」 月亭天使
*成果発表ネタ「月宮殿星都」 月亭文都

天使の「女伊達くやみ」と文都師匠の「月宮殿星都」が「課題」として、それぞれネタ下ろし。天使の「女伊達くやみ」はチラシでは「くやみ」だったが、本番では「女伊達くやみ」となっていた。なんらかの手を自分なりに加えたのだろうか。

プロの噺家さんの高座に点数をつけるなんておこがましいことで、これまでしたことないし(心の中でやってますョw)、これからも「ブログ上」ではやることはないが、今回は「夏期講習会」となっているので、あえて採点してみたいと思う。あくまで、小生の観点での採点だし、上述のような朝の健康状態であるから、それぞれのファンのお方は点数を見ても、あまり本気で「キィィィ!」ってならんようにね(笑)。

■方気—『延陽伯』/60点
先日の「上新庄えきまえ寄席」で好印象の方気。ネタは同じく「延陽伯」。マクラも同じ。今だから許されるけど、ネタの数を増やすのはもちろん、マクラのパターンも増やさないとな。そのうち「な~んや、またこれか」となるもんな。意外とその日は早く来る。ハナシはキャリアの割には上手い。さては関大の「落大」やろ、キミは?

■天使—『皿屋敷』/50点
同じく「上新庄えきまえ寄席」で、新作の『十枚目』をやったときに、今度やりますとの事前予告あり。こちらは古典の由緒正しき『皿屋敷』。なのに、マクラも本題も散漫。総体的に方気の『延陽伯』のほうが、ずっと聴きやすかった。ご精進を!

■文都—『青菜』/85点
文都さんなら、ここらのネタは問題なくこなすから、文句のつけどころナシ。師匠なのでちょっと厳しい目に採点して85点。

■天使—『女伊達くやみ』/40点
中入なしでぶっ通しで5席は正直、キツイ。で、「キツイな~」な気分が頂点に達しようとした頃が出番なのは、気の毒。が、それを感じさせないものも求められるところだったが、残念ながら『皿屋敷』以上の散漫さ。下りる時、小生の周りで拍手してない人が結構いたのがそれを物語っている。なにをもって「女伊達~」なのか、説得力不足なのも災い。練り込み不足だけが目についた。

■文都「月宮殿星都」/65点
これまた厳しい目の採点にしたけど、やっぱり繁昌亭は時間制限があるからか、出番が後の人ほど、どうしても「急いた」感じの進行になってしまうのが残念。もっと時間をかけて話させてあげたかったネタ。勿体ない。笑いのツボが『地獄八景~』に似通っているかなとも思うので、たとえば次の独演会あたりで、より完成度の高いレベルでお聴かせくださな。楽しみにしてます&リクエスト!

すみませんねえ、こんな具合に玄人さんを「採点」なんかしちゃって…。繰り返しますが、「夏期講習会」ってタイトルが私をそうさせたんだからね。

さて、初めて「朝席」に出向いたわけだけど、どうにもやっぱり頭の中が落語の描く世界を想像できるまでには目覚めていなかったようだ。採点が辛くなってしまった要因のひとつかもしれない。文楽の通し狂言の「大序」を見るのが精一杯なんだな、俺は…。なんかヘンに悲しいけど…。

(平成26年8月22日 天満天神繁昌亭)


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