【上方芸能な日々 落語】月亭八天改め七代目月亭文都襲名披露公演*旧ブログ

八天さん、月亭文都を襲名 113年ぶりの名跡復活を
<産経新聞大阪版3月20日付朝刊>

上方落語の月亭八天改め7代目月亭文都さん(52)の襲名披露公演が19日、大阪市中央区のなんばグランド花月で行われ、師匠の月亭八方さん(65)や笑福亭仁鶴>さん(76)、桂ざこばさん(65)らが113年ぶりの名跡復活を祝った。……


嘘か真か知らんけど、襲名に立ち会えば長生きでけると聞いたような、聞かんような…。
それはさておき!
いや~、もう。
とても素晴らしい襲名披露公演でありましたよ!

八天改メ
七代目月亭文都襲名披露公演

3月19日
なんばグランド花月

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<ネタ帳>
『動物園』  月亭八光
『稽古屋』  月亭八方
『所帯念仏』  桂文珍
「ざっこばらん」  桂ざこば
~仲入り~
「口上」
月亭文都
笑福亭仁鶴
桂ざこば
桂文枝
桂文珍
桂南光
月亭八方
司会:月亭八光

「襲名譚」  桂南光
『ぼやき酒場』  桂文枝
『鷺とり』  月亭文都

もうねえ、口上で幕が上がって、上方落語の錚々たる顔ぶれが並んでるのを見ただけで、なんかもう、涙がボロボロ流れてきて…(花粉症ちゃいまっせw)。
さらに、八方師匠の師匠愛あふれる口上で、「もう八方さん、これ以上しゃべらんといて、号泣するから~、やめて~!」ってくらい、感極まってしまいました。
アホですね、人さんのことでこんな風に感激して泣いちゃうとは、ねぇ…(笑)。

でもねえ、こういう具合に上方落語の大きな名跡を襲名しはるほどに、八天さん、ここまで地道にやってきはったもんねえ。そういうのを思うと、やっぱりねえ、涙の一筋も流れるちゅうもんですわな、ホンマ。
文枝、ざこば、文珍、南光、仁鶴と、吉本と米朝一門の大看板の皆さんが、それぞれが、情のこもった味のある(色んな意味でw)祝いの口上。中には暴れ出さんかの勢いの人も約1名(ご想像に任せますw)。そして仁鶴師匠の音頭で、全席完売の客席と共に、大阪締めでめでたく、口上の幕は下りました。
緋毛氈の中央で、ずっと頭を下げたまま各師匠方の口上を、きっと文都師は胸いっぱいの気持ちで聞いていたことでしょう。運よく、前から3列目ど真ん中の席をゲットでけたアタシは、「文都はん、泣いてるぅ?」と顔をのぞきこんでやりたい気分でしたが、もちろん、そんなアホな真似はしません(笑)。

出演各師のネタは、普通の落語会とは違い、襲名する本人を思い、軽い感じで「チャッと出て、シャッと引っ込む」ように進んで行きます。ざこば師匠や南光師のように本ネタやらず、よもやま話で客席を盛り上げるだけの人もいます。襲名披露公演ならではですね。
さて、トリはもちろん「七代目月亭文都」で、『鷺とり』をたっぷりと。
出囃子が鳴って、いつもの足取りで高座に向かう文都師でしたが、すんごい拍手でしたねえ。藤色の明るいお召しが晴れやかな場によく似合います。
いわゆる「前座ネタ」とも分類される『鷺とり』ではありますが、やるべき人がやれば、充分トリネタになるわけで、文都としての第一歩には、実にふさわしい選択ではなかったでしょうか。
思ったよりも、ずっとずっとリラックスされてるように見えましたが、さて、どうだったんでしょうか、実際は…?

1500円という非常にお手頃な価格でパンフレット(CD付き)が販売されていました。
年譜には、かつての香港での高座のことも記されていました。そうですよね、あのときが、海外で初めての高座やったんですよね…。
文珍独演会のご一行として来港されて、あのときに知り合ったんですよね…。
「もう7年前、まだ7年前…」。
人との出会いもこれまた「天の配剤」、文都師とは出会うべくして出会ったということでありましょう。

また、落ち着かれたら一度、襲名あれやこれやをお聞かせ願いたいもんです。

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西川きよし師匠はじめ、
在阪のメディア各社や同窓会関係からも多くの祝い花が贈られ、
劇場入り口は華やかな空気に

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色とりどりの幟も襲名ムードを高揚させます

ご襲名、まことにおめでとうございます!

にしてもや…。
子供のときから面倒見てもろてきた兄弟子の口上の司会役を前に、喉やられて声飛ばしてまう八光くん!、キミはやっぱり月亭の人間や(笑)。


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