【立法会選挙】開票結果から*旧ブログ

7日に投票があった立法会議員選挙は、8日未明には開票が終了。

選挙前 親中派:34議席、民主派:26議席
結果 親中派:37議席、民主派:23議席

ところで、この「親中派、民主派」という色分けがどうにも腑に落ちない。

大雑把に見ればそうなのだろうけど、たとえば、今回、香港島選挙区の例を見れば、新興勢力である「公民党」が大量得票で、2人を当選させているが、この公民党、いわゆる「汎民主派」であるものの、従来の民主派とはかなり違うと思いますよ。

おそらく今後、公民党は中央と真っ向対立でなく、是々非々で対話してゆくとい う方向でゆくと思われます。もう、「なにがなんでも反対!」という「徹底反共路線」というのは、市民も受け入れないんじゃないですかね。そういう強硬路線は長毛・梁国雄らの社会民主連線が一手に引き受けるのでしょう。

従来、民主派は一方では反日路線もあったわけですが、これまでの公民党の動きに、反日的な動きはありません。

こうしてみると、「汎民主派」というものの、それぞれの党派にかなりの温度差がありますので、選挙戦を振り返って民主党などは「汎民主派として、選挙戦を振り返る必要がある」などとのんきなことを言ってますが、次の選挙では、「汎民主派」というくくり方はできなくなっているのではないかと思いますね。

もうひとつ香港島選挙区で、前の保安局長だった、葉劉淑儀(レジーナ・イップ)が当選しましたが、「親中派:37議席、民主派:23議席」のうちの親中派に含まれているわけですが、この人自体が「親中派」だという確証を小生は持ちえません。

国家保安条例の制定を急いで2003年に50万人デモを引き起こした張本人 じゃないか」という声もあるでしょうが、それはこのおばさんが急いだわけでなく、当時の行政長官だった董建華が、もっといえば中央が急いだわけで、このおばさんは公務員の一人として、職務を忠実に果たそうとしただけのこと。そんな人を、民主派でないというだけで「親中派」としていいかどうか。意外にも「民主的」な人かもしれないし。

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一夜明けて、開票会場からそのまま当選あいさつ回りで香港島を動き回るレジーナのおばさん

香港島選挙区で公民党が最高得票数を得て、2人当選となった背景には

1)民主党の求心力低下=1議席減
2)陳方安生(アンソン・チャン)の徹底的な応援
3)リタ・ファン(独立系親中派、議会長)の不出馬
4)親中派・民建連の票がレジーナ・イップに流れ、民建連の票が伸び悩んだ

などがありますので、そういう意味では「神風」が吹いたといえるでしょう。実際、他の選挙区や業界別間接選挙では苦戦し、全体としては議席を減らしていますから。

まあ、アタクシが投票した人は当選してますので、がんばってもらいたいと思います。だれであるかは置いておいて。

なんだかんだ言って、親中派「民建連」は圧倒的な強さで、第一党の座を堅持、という結果は海外メディアが「中国化進む香港」って記事を書くにはもってこいですね!

今回はとりあえず、わが香港島選挙区についてざっと振り返ってみました。

全体については、明日の各紙で選挙結果が詳報されますので、そういうのも見ながらってことで。

すみませんね~、今回も長々と。


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