【香港民主派へ】いまこそ「民主」の声を!*旧ブログ

1989年6月4日の「六四=天安門事件」。
香港はまさに「全港全民」が抗議の拳を突き上げた。
新聞各紙は『文匯報』などの左派紙に至るまで「断筆」による抗議を行い、市民は連日、数十万規模の抗議活動を展開した。
このとき、活動をリードした面々が香港民主活動の「顔」とでも言うべき、現在の「香港市民支援愛国民主運動連合会」、通称、支連会である。
支連会は現在も6月4日には天安門で命を奪われた同胞のために、追悼集会を行い、民主活動の火を消すな、と訴え続ける。
95年5月に当地に居を移して以来、ほぼ毎年、この集会を見続けてきた。事件の記憶が生々しかった95年当時、そして「回帰祖国」を目前に控えた97年。思えば、「六四」への抗議が小生の在住期間でもっとも激しかった時代だったのかもしれない。
返還以降、アジア金融危機やSARS禍などにより、特区政府の政策のまずさに世間が鬱憤を募らせ、さらには立法会議員選挙や行政長官選挙の全面直接選挙導入への期待の高まりなどが、次第に「六四」活動を変節させてゆく。
「中国人が中国人に銃口を向け、命を奪った」ことへの激しい憤りと、いずれ自分たちの支配者になるそんな中共への恐怖はどこへやら、いつのまにか「六四民主活動」は特区政府への批判と「香港人のための民主化」を訴える場になっていたのだ。
いま、チベットでは極めて非民主的な行為が中共により繰り広げられている。この事態を、香港民主派はどう見ているのか?
荒れ狂う反日の嵐の中、強硬ではあるが一応は外交的交渉で事態収拾を図ろうとする中共をあなたたちは「腰抜け」と言って、香港人こそ日本に正面からものを言える「全球唯一勇敢的中華民族」だと、胸を張ってデモ行進していた。
ほんとうに「全球唯一勇敢的中華民族」ならば、チベットにおける非民主的事態に声を上げてほしい。
話はそれるが数年前、香港大学の才媛と「靖国論争」になった。その中でチベット問題に触れたとき、彼女は「何言ってるんですか。チベットは解放軍に解放されたから平和と幸福を得られたんですよ!」と言った。これが返還後の香港最高学府の学生の実態なのか?? そんな連中が次々と社会に出て、「六四」活動を変節させていっているのか???
と、すれば、香港に「チベットの非民主的行為に抗議せよ!」と訴えたところでむなしいだけだ。
改めて、支連会をはじめとする香港民主派に言いたい。
あなたたちが標榜する「全面普通選挙奪取」は不満だろうが、一応の道筋はつけられた。ほんとうに中国の民主化を願うのなら、いまこそこのチベットにおける中共の暴挙に抗議の声を上げるべきなのではないか?
でないと、あなたたちのいままでの行動の蓄積は「所詮、漢族の漢族による理想国家」を追い求める行動にとどまってしまうのではないか。
「全球唯一勇敢的中華民族」として、中共に向けて抗議のうねりを起こしてほしいと願う。
よもや「ダライ・ラマは国家分裂を目論む反動人士!」などと言わないだろうな…。実はそこんとこが、かなり心配な民主派だ。
そしていま、TVB(香港無線電視)では北京五輪を成功させよう的娯楽番組が華々しく始まった。。。いつから香港はこんなお間抜け・腑抜けに成り下がったのか。この有様があまりにも悲しい。


コメントを残す