【睇戲】『悲しみより、もっと悲しい物語』(台題=比悲傷更悲傷的故事)<日本プレミア上映>

第14回大阪アジアン映画祭
TAIWAN NIGHT|特集企画《台湾:電影ルネッサンス2019》

悲しみより、もっと悲しい物語
台題=比悲傷更悲傷的故事 <日本プレミア上映>

「TAIWAN NIGHT」に続き、『悲しみより、もっと悲しい物語』の上映となる。その前に、来阪を果たせなかった林孝謙(ギャビン・リン)監督からのビデオメッセージが流れる。全編標準語だったので、終わってから通訳付き(笑)。で、林監督、「涙を拭くティッシュのご用意をお忘れなく!」とのこと。「そうはいくかい!」と、鼻先で笑いつつも、それなりに身構える小生であった(笑)。果たして…。

「睇戲」と書いて「たいへい」。広東語で、映画を見ること。

台題 『比悲傷更悲傷的故事』
英題 『More Than Blue 』
邦題 『悲しみより、もっと悲しい物語』
公開年 2018年
製作地 台湾
言語 標準中国語
評価 ★★★★☆(★5つで満点 ☆は0.5点)

導演(監督):林孝謙(ギャビン・リン)

領銜主演(主演):劉以豪(ジャスパー・リュウ)、陳意涵(アイビー・チェン)、陳庭妮(アニー・チェン)、張書豪(チャン・シューハオ)
別演出(特別出演):吳映潔(=鬼鬼、エマ・ウー)、禾浩辰(ブルース・ハン)、游大慶(ダー・チン)
特別客串(特別ゲスト):石知田(チーティェン・シー)、姚愛寗(ヤオ・アイニン)、張珮瑩(ブレア―・チャン)、A-Lin、海裕芬(ヘヴン・ハイ)、侯彥西(ヤン・シェンユウ)

2日前に観た『先に愛した人』が、11月9日~11日の「台北週末票房(台北週末興行成績)」でトップ、こちらも12月7日~9日にトップ。その上、昨年の台湾映画で最もヒットした作品である。どんなけヒットしたかは、下記記事をお読みいただければいいかと…。翻訳はご自身で(笑)。

<作品解説>

16歳のあの日、学校のグラウンド。天涯孤独の張哲凱(K)は、同じ境遇の宋媛媛(クリーム)と、最悪で最高な出会いをした。ほどなくして同居を始めた二人は、互いの恋心を胸に秘め、最も近しいパートナーとして時を重ねていく。しかし、Kの肉体は白血病に蝕まれ始めていたのであった…。
引用:第14回大阪アジアン映画祭HP

「そうはいくかい!」なんて笑っていたのは、どこのどなたでしょうか? もうねぇ、後半は号泣を通り越して、嗚咽するほどで…。まぁ、見事にしてやられました。しかし、50歳代も後半にさしかかろうかというおっさんをここまで泣かせるものって、一体、何だったんだろう…。

クォン・サンウ主演の同名の韓国映画のリメイクとのことだが、オリジナルは観ていないので、この作品が小生にとってのオリジナル、「底本」となる。

アジアン映画祭では、やはり韓国映画『あやしい女』のベトナム版、タイ版が過去に上映されたが、どちらもローカライズぶりが素晴らしくって、いわゆる「二番煎じ」にはなっていなかった。今作も同様に、随所に台湾を感じる作風となっていた。「たとえばどういう場面?」なんて野暮なことは聞かないでね(笑)。とにかく「ああ、これは台湾映画やな~」という、色、音、空気感…が、台湾やったということよ。

はっきり言って、何気に悲しい結末が見える「難病もの」である。ある意味、「難病もの」の王道みたいな展開でもある。で、これでもかと泣かされるのだが、ストーリー展開もさることながら、劉以豪(ジャスパー・リュウ)、陳意涵(アイビー・チェン)の主演カップルの演技力もあってのこと。昨年の「TAIWAN NIGHT」で上映された『私を月に連れてって』とは、まったく違う顔を見せた劉以豪。そして高校生時代を演じた石知田(チーティェン・シー)ともども、今後にますます期待できる役者になってきた。

陳意涵(アイビー・チェン)が演じたクリームこと宋媛媛も負けじと、素晴らしい演技で、観る者を滂沱の涙へといざなっていく。何がって、あの眼、いつも湿り気タップリで、まさに「顔で笑って心で泣いて」って感じ。これはもう、彼女にぴったりの役どころ。このキャステイングがなんとも憎らしいところだ。

でもやっぱり、男子としては、劉以豪(ジャスパー・リュウ)演じるKこと張哲凱の涙には、泣けた。また、彼の悲しみをこらえた表情が、すごくよくって、「俺にはこの生き方は無理やな」という、少しばかりの嫉妬心もあったりで…。多分、クリームと結婚して、すぐに別れられてしまった張書豪(チャン・シューハオ)演じる歯医者もKに嫉妬していたんじゃないかと…。

このシーンの前あたりから、激しく涙腺決壊してしまい…  by ”mothership”

鬼鬼も、「ひとりくらいはおバカ役も置いておこう」という狙いかと思っていたら、いつの間にか、クリームのよき相談相手になっていて、いい役どころだった。その鬼鬼が演じた小貓女(Bonnie)の恋人、吉哥の手下みたいなポジションで、Kのよき理解者でもあった阿邦を演じた禾浩辰(ブルース・ハン)もよかった。彼は「えくぼ男子」とでも言うべきか、いいえくぼをしていたのが印象的。そう言えば劉以豪(ジャスパー・リュウ)も「えくぼ男子」だな。羨ましい(笑)。

放っておくと、涙、涙、ただただ涙の物語になるところを、鬼鬼と禾浩辰の二人の存在がいい「緩衝地帯」になってくれた by “風傳媒”

A-Linが本人役で出演し、主題歌を熱唱しているが、男子的には劇中で劉以豪が歌うヴァージョンの方が、心に響くが…。どっちも貼り付けておいたので、ぜひ、聴き比べを!

とにかく、号泣を越えて嗚咽の連続のこの映画、ぜひとも日本での劇場公開を切望する。

A-Lin《有一種悲傷 A Kind of Sorrow》Official Music Video – 電影『比悲傷更悲傷的故事』主題曲

【有一種悲傷】劉以豪版!《比悲傷更悲傷的故事》電影主題曲

《比悲傷更悲傷的故事》香港首回預

なんだか、支離滅裂な稿になってしまったが、作品がよければよいほど、こうなってしまうのだから、そこは堪忍してちょうだい(笑)。

(平成31年3月13日 ABCホール)



 


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