【今年読んだ本 2013】披露するほどではないですが。

さて今年も押し迫りました。「異常気象」と叫ばれながらも、一応、正月前には寒くなりました。まあ、極端な気候ですね。暑すぎたり寒すぎたり…。こういう年が増えて行くそうです。寒いのは暑いのよりはマシなんですがね、アタシとしては。

年末恒例「今年読んだ本」です。相変わらず支離滅裂なラインナップですが、去年も言いましたが、本との出会いはまさに「天の配剤」と感じています。読み終わってみて「ああ、やっぱりこの本とはいずれは出会うことになっていたんだなあ」と思うことが多々あります。

『ラジオのこころ』 小沢昭一
文春新書 788円

『世界でいちばん長い写真』 誉田哲也
光文社文庫 580円

『すれ違う背中を』 乃南アサ
新潮文庫 546円

『中国「反日」デモの深層』 福島香織
扶桑社新書 777円

『一瞬に生きる』 小久保裕紀
小学館 1575円

『モンスター』 百田尚樹
幻冬舎文庫 760円

『五重塔』 幸田露伴
岩波文庫 420円

『SOSの猿』 伊坂幸太郎
中公文庫 660円

『時が滲む朝』 楊逸
文春文庫 450円

『ニサッタ、ニサッタ』(上) 乃南アサ
講談社文庫 630円

『ニサッタ、ニサッタ』(下) 乃南アサ
講談社文庫 630円

『まねき通り十二景』 山本一力
中公文庫 660円

『浄瑠璃素人講釈』(上) 杉山其日庵
岩波文庫 798円

『哀しき父 椎の若葉』 葛西善蔵
講談社文芸文庫 1103円

『河内屋・黒蜥蜴―他一篇』 広津柳浪
岩波文庫 588円

『青い壺』 有吉佐和子
文春文庫 660円

『中国絶望工場の若者たち 「ポスト女工哀史」世代の夢と現実』 福島香織
PHP研究書 1470円

『アイスクリン強し』 畠中恵
講談社文庫 580円

『さよなら渓谷』 吉田修一
新潮文庫 452円

『陽だまりの彼女』 越谷オサム
新潮文庫 540円

『日本を救うC層の研究』 適菜収
講談社 1365円

『死神の精度』 伊坂幸太郎
文春文庫 570円

『掏摸(スリ)』 中村文則
河出文庫 494円

『反動世代-日本の政治を取り戻す』 中野剛志、三橋貴明、柴山柱太、施光恒
講談社 1575円

『三島由紀夫レター教室』 三島由紀夫
ちくま文庫 546円

『キケン』 有川浩
新潮文庫 578円

『文楽の歴史』 倉田喜弘
岩波現代文庫 1302円

『若様組まいる』 畠中恵
講談社文庫 730円

『橋』 橋本治
文春文庫 588円

『七世竹本住大夫 限りなき藝の道』 高遠弘美
講談社 1575円

『織田作之助: 昭和を駆け抜けた伝説の文士”オダサク”』 オダサク倶楽部(編集)
河出書房新社 1995円

『夫婦善哉 正続 他十二篇』 織田作之助
岩波文庫 840円

『銀二貫』 高田郁
幻冬舎時代小説文庫 630円

『ちょちょら』 畠中恵
新潮文庫 746円

『飛田の子:遊郭の街に働く女たちの人生』 杉坂圭介
徳間書店 1575円

『チルドレン』 伊坂幸太郎
講談社文庫 620円

『雨毒』 黒岩重吾
講談社文庫 700円

『随筆 上方落語 四天王の継承者たち』 戸田学
岩波書店 2415円

『支那論』 内藤湖南
文春学藝ライブラリー 1544円

『まともな日本再生会議:グローバリズムの虚妄を撃つ』 中野剛志,柴山桂太,施光恒
アスペクト 900円

狙ったわけじゃないですが、年間40冊達成してましたね。9日に1冊の割合ですか。

もちろん、2~3日で読み終えた本もあれば、10日以上要した本もありますから、そこは何とも言えませんし、雑誌やムック本を入れるともっと増えますしね。

さらに量を読めばいいってわけでもないですし、たまたま今年は40冊行ったというだけのハナシですわな。

印象深い5冊は、

『ラジオのこころ』 小沢昭一
『五重塔』 幸田露伴
『キケン』 有川浩
『銀二貫』 高田郁
『支那論』 内藤湖南

中でも、『支那論』は内容もさることながら、読むのに手こずりました。文体のややこしさは杉山其日庵の『浄瑠璃素人講釈』と双璧でした。とは言え、そこは日本語ですからね、おっしゃることはわかりはしましたし、読んで損はしないどころか、「読んでおいてよかった」と思いました。

『ラジオのこころ』の下地になったラジオ番組は、残念ながら大阪では聴取できない番組だったのですが、「ああ、小沢昭一ならこんな口調でしゃべるんだろうな~」なんて想像しながら読めば、おもしろいものでした。Twitterのようであり、ブログのようであり、新作落語のようでもあり。

『キケン』は青春モノの王道を、有川浩の手法でうまく料理していて、愉快、痛快、ほろ苦さをたっぷりと堪能。「夏休みの男子、必読!」みたいな内容で、作者のペン先で転がされました、見事に(笑)。実は泣いちゃいました…。

『五重塔』は文語体の作品ながら、口語体の『支那論』よりもはるかに読みやすかったですね(笑)。高校生の時以来の「再読」です。たしかあの時は数ページで放棄しましたが、大人になったのでちゃんと読破しました(笑)。

『銀二貫』。これは良い本です、読んでないなら強烈にお薦めします。来春にはNHKでドラマ化されることになったそうですが、ドラマが「大阪商人の土性骨」をうまく描いてくれるのか、やや心配です。この本も、泣いちゃいました。

ま、こんな感じです。「お前はヒマ人か?」と問われれば、「ハイ!」と言うしかありませんが(笑)。

と言うわけで、このブログはこれで今年最後です。ではどなたさんも、

親愛的讀者各位、新年快樂!


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