【色もの議員が香港を混乱させる】*旧ブログ

香港民主派5議員一斉辞職直接選挙を求めて“捨て身作戦”

【北京=矢板明夫】香港立法会(議会)の5人の民主派議員が、今月中に議員を辞職すると発表した。辞職にともなう同時補欠選に臨み、行政長官の直接選挙の実現など民主化要求の是非を民意に問うことが狙いだ。香港は近年、経済の対中依存が高まり、市民の民主化要求の機運が低下していることへの焦りが、議員たちの“捨て身の作戦”の背景にある。だが、香港の親中派は「社会を混乱させる行為だ」と猛反発しており、5月までに行われる補欠選に向けて両派の激しい攻防が予想される。……

この話は、去年の秋ごろからやいのやいのと言っていたのだけど、ようやく日本でも報じられるようになったのか、という感じ。
それだけ香港への注目度が低いということですな(苦笑)。

さて、このばかげた行為だけど、これは返還後から常に指摘されている「行きすぎた人民主義」「民主のファシズム」以外の何でもないと思う。
こうして民主派は常に人心を惑わし続けてきたのである。

そして注目すべきは、返還前から返還後しばらくまで民主派のリーダー格であった「民主党」が、このプランに乗っかっていないということ。

もちろん民主党には民主党なりの思惑もあるのだろうが、いっときの過激さはなく、すでに民主派の主流は、新進の「公民党」とひたすら議会をかく乱する「社会民主連線」となっている。

「公民党」の高感度は、民主党のように「民主の押し付け」や「民意のたたき売り」がないからだろう。発言が非常にスマート、行動が洗練された集団。若年層の支持も厚い。

一方の「社民連」。拙ブログでおなじみの「長毛」梁国雄率いる、過激な集団。「騒ぎ屋」というところか。本人たちは極めてピュアであるが、その言動はときに常軌を逸してしまうから、見ている分には非常に面白いが、政治を任せてよい集団でないことは、おそらく大半の香港市民は理解しているでしょう。

さて、5人の議員が辞職して補欠選挙を行い、「直接選挙」の実施についての民意を問おうじゃないか、という目論見なわけですが、民主党が参画しなかったのは、やはり自信がないからでしょう、多分。いろいろと言い訳がましいことも言ってはいますが。

これも、ずっと言ってきましたが、民主的であるに越したことはないが、だからと言って中央との間に余計な波風立てる必要もないじゃないか、というのは大方の香港市民の考え。

だから、行政長官の直接選挙がいつから始まろうと、立法会の全議席の直接選挙がいつ実現しようと、そういうのはそんなに深刻な話じゃない。

「民意に問う」とすれば、あえてそこまで混乱させる必要があるのかどうかでしょうな。

「ない」と思うな。そこまでの深刻さは一般市民にはないな。

以下余談ながら、長毛議員が年末の日本のお笑い番組に出演していた。TKOの二人がわざわざ香港にまで出向き、「年中怒っている長毛議員を笑わそう」というもの。

なんだかな~。長毛は我が愛すべき香港人の一人なんですよね。それがなぁ…。

まあ、言いかえれば、彼も所詮は「色もの」なんですな。そして「色もの」が香港を混乱させている…。

ちゃいますか?


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