<アイキャッチ画像:勢ぞろいした第6期特区政府主要官員。そう言えば、以前は中国の徽章は無かったような…。「一国両制」は一国が優先することを象徴している、というのが一目でわかるけど、バランスが良くないな…。(香港01)>
中華人民共和国国務院は6月19日、「50年不変」の折り返しとなる香港特別行政區政府の第6期主要官員を任命した。
タイトルに【李家超班子】とあるが、班子は芝居の一座とかなんぞのグループ、チームとかそういう感じの意味。なもんで、ここでは「チーム李家超」ってところかな。
まあ、日本人はもとより、現地の香港市民にとっても「どうでもいいこと」なので、殊更にブログにする必要もないんだが、祖国回帰から25年、上述の通り「50年不変の折り返し」の組閣である。そこは備忘録的に此度の組閣を残しておくべきかなと思った次第。ねえ、もう25年が経過しますよ。イケイケで遊びまくってたましたよ。週末はほとんど蘭桂坊(Lan Kwai Fong)界隈でスッチーさんナンパしてオールしてましたよ(笑)。ほんと、年は取りたくないもんですな(笑)。
基本的には閣僚入りは政府公務員の出世の最終ゴールのようなもので、メンツのほとんどが公務員である。そのほかは大学教授や「その道のプロ」や立法会議員からの転出組などがちらほらという感じ。この組閣ではご時世ですな、大灣區関係の人士も目立つ。
新たに任命された主要官僚は26人。内21人は「3司15局」の長官・局長。「3司15局」とは、政務司長(政務長官)、財政司長(財務長官)、律政司長(司法長官)と日本の省庁にあたる「局」のこと。
7人は今期政府の官僚、2人は現職副局長から局長への昇格、6人は現職または最近退職した上級公務員、6人は外部からの起用で、内3人が立法会議員となっている。陣容は下図の通り。
次期行政長官の李家超(ジョン・リー)自身が紀律部隊(警察、入境、税関)上がりなので、やや紀律部隊系が多くなってるのかな? そうでもないか? たとえば、政権ナンバー2にあたる政務司長には、李長官と同様、紀律部隊の経験が長く、現政権で特首辨主任(行政長官事務所主任)を務める陳国基(エリック・チャン)が就任予定という具合に…。まあそこはそれ、行政長官が変われば、その辺の配置のバランスも変わるというもので、そこをやいやいと言う必要もないだろう。
国務院はさらに第6期特区政府の紀律部隊の3人の制服組、廉政公署(ICAC=汚職取り締まり署)、審計署を率いる5人の主要官僚も任命した。主要官僚の就任は7月1日。恐らく来港する習近平国家主席に就任の宣誓をすることになる。一生の記念になりそうですな(笑)。
新顔は律政司長就任予定の香港大律師(バリスター)公会の元首席で大灣區弁護士資格の林定國(ポール・ラム)、醫務衛生局長就任予定の香港大学深圳醫院院長で肝臓移植の権威とである盧寵茂(ロー・チュンマウ)、商務及經濟發展局長就任予定の大灣湾區航空行政総裁、丘応樺(アルジャーノン・ヤウ)。また、民生及青年事務局長就任予定で香港工會聯合會(工連会)の麥美娟(アリス・マック)、副律政司長就任予定の民主建港協進聯盟(民建連)の張國鈞(ホレイス・チョン)、創新科技及工業局長に就任予定の香港城市大学生物医学工程学系講座教授の孫東(ドン・スン)の3氏は立法会議員を辞任することとなる。
ちなみに26人のうち、女性は6人。1/4余りは歴代政府で最多。また、報酬は上の機構図の上部にあるように、日本円にして450万円~500万円弱というところ。それほどもらってはれへんな。特区政府の規模からしたら、これくらいが妥当なところかな。
『辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿』
(文藝春秋)
莫理斯 (トレヴァー モリス) (著), 舩山 むつみ (翻訳)
19世紀の偉大なる名探偵シャーロック・ホームズがもし、ビクトリア朝時代の英国人ではなく、清末の時代に生きた中国人だったとしたら……。そして、彼が奇妙な事件を次々に解決したのが大英帝国の首都ロンドンではなく、東の果ての植民地香港だったら……。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。