【睇戲】るろうに剣心 最終章 The Final

さてさて、浪花千栄子の次は『るろうに剣心 最終章 The Final』である。なんやねん、このギャップは(笑)。邦画をほとんど観ない小生が、今年はどういう風の吹き回しでありましょうか(笑)。

るろ剣」については、「おろ?まだやるんかい!」ってところだが、やれば観てしまう。なんで「るろ剣」がこんな好きなんだろう?原作を読みふけっていたわけでもないし、テレビアニメは香港在住時に、日曜の夕方に「ああ、やってるわ~」と広東語吹替で観てはいたけど、性根を入れて観ていたわけでもない。出演者に好きな俳優がいるわけでもなし。なのに、ねぇ…。

その理由を考えてみれば、まずは香港時代の友人がアクション監督やってるってのが、一つ。そして彼がアクションを指導しているからか、どうも殺陣というよりも、功夫アクションに見えて楽しい、そこにほのかな香港の匂いを感じるってのが、二つ目。三つ目は「もうここまで来たら最後まで観てしまうしかないやろ!」っていうほとんど意地みたいな(笑)。

そんなこんなで、今回もまた、お財布にやさしい二段階攻撃を仕掛けてきた神谷道場一派に付き合うことに(笑)。前半にあたる『るろうに剣心 最終章 The Final』がちょうど緊急事態宣言の影響を真っ向から受けてしまい、大阪府下の上映館は全滅。それならとばかりに、同じ緊急事態宣言でも、映画館はオープンしている兵庫県まで足を延ばした。と言っても尼崎なので、足を延ばすという大げさな話ではまったくない。不思議だなぁ、このへんの線引きが。

るろうに剣心 最終章 The Final

邦題『るろうに剣心 最終章 The Final』
英題『RUROUNI KENSHIN Last Chapter The Final』
公開年:2021年 製作地:日本 言語:日本語
製作:映画「るろうに剣心 最終章 The Final / The Beginning」製作委員会
制作プロダクション、配給:ワーナー・ブラザース映画
評価:★★★☆(★5つで満点 ☆は0.5点)

監督脚本大友啓史
原作和月伸宏
アクション監督谷垣健治
音楽佐藤直紀
主題歌:『Renegades』ONE OK ROCK

出演:佐藤健、新田真剣佑、武井咲、江口洋介、青木崇高、蒼井優、伊勢谷友介、土屋太鳳、三浦涼介、音尾琢真、鶴見辰吾、中原丈雄、北村一輝、大西利空、阿部進之介、柳俊太郎、丞威、成田瑛基、神木隆之介

「睇戲」と書いて「たいへい」。広東語で、映画を見ること。

【作品概要】

かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられた緋村剣心だが、新時代の幕開けとともに、斬れない刀=逆刃刀<さかばとう>を持ち穏やかな生活を送っていた。最狂の敵・志々雄真実が企てた日本転覆の計画を阻止するため、かつてない死闘を繰り広げた剣心達は、神谷道場で平和に暮らしていた。しかし、突如何者かによって東京中心部へ相次ぎ攻撃が開始され、剣心とその仲間の命に危険が及ぶ。果たして誰の仕業なのか?何のために?……<引用:「Filmarks 映画情報」> 

本来は、昨年公開だったところを、緊急事態宣言の発動により、今年の公開になった。今年もまた運悪く、緊急事態宣言に当たってしまったが、全国的な上映の中断や中止、延期にならずに済んだ。「るろ剣」ファンにすれば、待ちに待った公開というところだろう。特にファンでもない小生ですら「よかったね」と思うのだから。てなことなんで、ここはしっかり観なけりゃ作品に失礼だと思うんで、できるだけ居眠りせずに(笑)、しっかり観てきた。もっとも、このシリーズ、居眠りするようなダレ場はないんだけどねw。

【甘口評】

◆今作も「これでもか!」のアクションシーンの連続で、娯楽性に富んだ内容だった。上述の通り、もはや「殺陣」を超越した功夫のごときアクションは、このシリーズを通じての見どころである。

◆今作の相手となった雪代縁(新田真剣佑)も手ごわい相手だった。前作の志々雄とは違い、「情」がからんでくるから、剣心(佐藤健)は戦いにくかったかもしれないが、すでに縁は情が「怨」に転じているから余計に手ごわい。上海の武器商人が背後にいるということで、チャイナチックな衣装に洒落た銀縁サングラスだったが、真剣佑のキャラをよく考えたコーディネートだと感じた。同時に真剣佑の縁の性格の作り込みや、アクションシーンでの立ち回りをこなす運動神経や肉体には目を見張るものがあった。

◆気球からの「人誅」の「東京大空襲」シーンは奇想天外すぎて苦笑してしまったが、その爆発、火力、迫力に作り手の本気度が感じられた。シリーズ全体を通じて「娯楽作品、かくあるべし」のツボをきちんと押さえている。

◆個人的には前作でイライラさせられた瀬田宗次郎(神木隆之介)がこっち側についてよかった。意外にも剣心と息ぴったりで「神木もよく稽古したな~」と感心(笑)。

【辛口評】

◆鉄壁のアクションと比して、豪華キャストが揃う割には総じて平淡な内容だった。相手側もあんなに多くの人数はいらないんじゃないか?それぞれと戦う意味不明…。もっとドラマの精度を上げてほしかった。これでは単なるアクション映画。送り手がそれでいいと言うなら、その程度のものだということ。

◆これは個人の好き嫌いの問題だが、相楽左之助(青木崇高)という人物がずーっとウザい。青木崇高の演技にも問題があるのかもしれないが、セリフの一つ一つがわざとらしいのが嫌だ。

土屋太鳳も懸命にアクションをこなし、見せ場を作っていたが、もっともっとアクションシーンを!と言いたい。かつての胡慧中(シベール・フー)や楊紫瓊(ミシェール・キング)のように…。と言っても、もう「るろ剣」も終わるから仕方ないけど…。

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まあねぇ、言い出したら「甘口」も「辛口」も色々とあるんですけどね(笑)。そんなのは、大方は映画館に置いて帰る性分なんでね(笑)。これ以上は、あーだこーだと書けません(笑)。

売店では様々な「るろ剣」グッズが売られていたが、肝心の一番欲しいパンフが完売。一応、アマゾンで正価で購入できたけど、かなりしっかりした、もはや一冊の書籍という風情でなるほど、映画1本観るのと同じくらいの値段ってのが納得できる作り。

さて、いよいよ次回で「るろ剣」も最後の最後となる。これで神谷道場から解放される!(笑)。

映画『るろうに剣心 最終章 The Final』本予告

令和3年5月24日 MOVIXあまがさき)



 


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