【香港主権移交20周年②】映画の20年<2>

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香港主権移交20周年にあたり、6月29日から7月1日まで香港を訪れていた習近平国家主席は、30日午前は駐港解放軍の閲兵に臨み、夜は歓迎の「文藝晩會(=歌舞音曲の宴)」に。晩會では芸能人に囲まれて終始ご満悦であった。こんな楽しそうな習主席を見たのは恐らくこれが初めてだったと思う。最初で最後だったりして(笑)。

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ステージで『歌唱祖国』を熱唱する習近平国家主席。右に親中派芸人の汪明荃(リザ・ウォン)、左には大スター・甄子丹(ドニー・イェン)。そりゃ、うれしいだろう(東方日報)

さて。習近平はさておき。
映画で振り返る返還20年の第二弾。「振り返る」などと偉そうに言うが、実際にはこの20年で印象に残った香港映画を30本並べてみようというだけのことで、大したものではありませぬ。今回は15~1位。前回記したが、30~16位はまさに「並べてみた」ってところだったが、今回はそれなりに順位に頭を悩ませた。いくら「独断と偏見で」と言っても、順位をつけるというのは、なかなか難しいもんだ。

Fung_Wan_movie_poster_199815.『風雲雄霸天下』(風雲 ストームライダーズ)1998年
監督:劉偉強(アンドリュー・ラウ)
主な出演:郭富城(アーロン・クォック)、鄭伊健(イーキン・チェン)、千葉真一、楊恭如(クリスティ・ヤン)、舒淇(スー・チー)、謝天華(マイケル・ツェ)、黃秋生(アンソニー・ウォン)
コメント>馬榮成(マー・ウィンシン)の人気漫画『風雲』の映画化で、大ヒットした。「時代劇=武侠片」という従来の図式にとどまらない、壮大なスケールの作品で、郭富城、鄭伊健の二大イケメンに加え、香港で根強い人気の千葉真一が原作のイメージを壊さぬ演技で好評、外国人俳優で初めて香港電影金像奨助演男優賞にノミネートされた。主題歌『風雲』は小生のカラオケ十八番でもある(笑)。

The_Longest_Summer14.『去年煙花特別多』(花火降る夏)1998年
監督:陳果(フルーツ・チャン) 製作総指揮:劉徳華(アンディ・ラウ)
主な出演:何華超(トニー・ホー)、李燦森(サム・リー)、谷祖琳(ジョー・クーク)
コメント>陳果の「返還三部作」のひとつ。題名、直訳すれば「去年、花火特別多かった」。確かに1997年は返還前日と当日、初の国慶節、青馬大橋の開通があって花火が多かった。で、それはあまり関係なく、英軍香港駐屯地部隊の解散に端を発した、銀行強盗話…。主人公が新しい社会にうまく適応できないための不安や苛立ちを描くことで、香港人の将来への不安を投影する。第18回香港電影金像奨では8部門でノミネートされる。

13.『浮城』(浮城)2012年
監督:厳浩(イム・ホー)
主な出演:郭富城(アーロン・クォック)、楊采妮(チャーリー・ヤン)、鮑起靜(パウ・ヘイチン)、何超儀(ジョシー・ホー)
コメント>ホームドラマ的な作品でありながら、社会派作品でもある。いくつもの「香港が抱えてきた問題」が提起されている。中でも、「自分は何者なのか?」というアイデンティティの問題は香港人の永遠のテーマである。蛋民(水上生活者)から大実業家になる主人公の生涯を、こうした問題を織り交ぜながら丁寧に描いていく、厳浩らしい作品。

12.『20 30 40』(20.30.40の恋=劇場未公開、DVDのみ)2004年
監督:張艾嘉(シルビア・チャン)
主な出演:張艾嘉、李心潔(アンジェリカ・リー)、劉若英(レネ・リュウ)、陳柏霖(チェン・ボーリン)、任賢齊(リッチー・レン)、黃秋生(アンソニー・ウォン)、梁家輝(レオン・カーファイ)
コメント>張艾嘉が大好きなのである、小生は。大好きな張艾嘉にかつて、じっくりお話を聞く機会に恵まれたが、想像通り、実に魅力的な女性だった。ウヒャウヒャな心地であった(笑)。その名優にして名監督の張艾嘉の才能が両面で光るこの作品は、20代、30代、40代、それぞれの女性の恋や心情を描く。同時進行で各世代の女性の物語が展開し、一見、交わることがないはずなのに、ちょっとどこかでつながりも見出すことができるという緻密な作りも、おもしろい。男優陣も、それぞれのキャラを生かした配役。女性目線ながら、男性でも十分楽しめる。『KANO』の監督、馬志翔(マー・ジーシアン)も出演している。10年後にあの大作を生み出すとは、この時は知る由もない。

11.『97古惑仔戰無不勝』(新・欲望の街 II/’97古惑仔 最終章)1997年
監督:劉偉強(アンドリュー・ラウ)
主な出演:鄭伊健(イーキン・チェン)、陳小春(ジョーダン・チャン)、李嘉欣(ミシェル・リー)、莫文蔚(カレン・モク)、吳君如(サンドラ・ン)、謝天華(マイケル・ツェー)、林暁峰 (ジェリー・ラム)、朱永棠(ジェイソン・チュー)、萬梓良(アレックス・マン)、黃秋生(アンソニー・ウォン)
コメント>人気漫画『古惑仔』が映画化されたのが96年1月。シリーズは立て続けにヒットしてこれが4作目。さすがに1作目ほどの大ヒットではなかったし、マンネリも目立ち始めたが、返還前の香港映画を語る際に「古惑仔」シリーズは欠かせないので、入れた。とは言え、この4作目も「古惑仔」人気衰えずを見せつける程度はヒットした。物語としては、やはりブームの火付けとなった1作目が一番おもしろかったのは申すまでもないが、97年以降作品を選ぶとなると、この4作目が出来がよい。世の香港男子の多くが一度はあこがれる黒社会の青春物語。キャストを見ただけで、今でも心ときめく小生も、立派な香港男子かえ?(笑)。ホンマええんよ、この世界が。5作目あたりまでは映画館へ観に行ったかな…。

10.『十年』(十年=2016大阪アジアン映画祭で上映、今夏劇場公開)2015年
監督:郭臻(クォック・ジョン)、黄飛鵬(ウォン・フェイパン)、歐文傑(ジェヴォンズ・アウ)、周冠威(キウィ・チョウ)、伍嘉良(ン・ガーリョン)
主な出演:陳彼得(ピーター・チャン)、周家怡(キャサリン・チョウ)、吳肇軒(ン・シンヒン)、游學修(ネオ・ヤウ)、廖啟智(リウ・カイチー)
コメント>5人の監督が「10年後にこうなってほしくはない香港」を撮ったオムニバス作品だが、10年を待たずして、すでに香港は「そうなってしまっ」ているのが悲しい。まあ、それが「返還」というものではあるのだが…。インディー作品としては異例の興行収入とロングラン興行で、第35回香港電影金像奨最優秀作品賞を獲得。中国国内メディアはこの中継と受賞報道を一切遮断し、「なかったこと」にしてしまう。遮断する一方で、中国紙『環球時報』は社説で、「『十年』が描く内容は荒唐無稽で、香港が映画のようになるなどありえない話」と批判し、警戒感と嫌悪感をあらわにしたほどの秀逸な作品。

9.『金雞』(日本未公開)2002年
監督:趙良駿(サムソン・チウ)
主な出演:吳君如(サンドラ・ン)、曾志偉(エリック・ツァン)、劉徳華(アンディ・ラウ)、梁家輝(レオン・カーファイ)、黄日華(フェリックス・ウオン)、陳奕迅(イーソン・チャン)、杜汶澤(チャップマン・トー)、田蕊妮(クリスタル・ティン)
コメント>ダッチワイフが衝撃的だったポスター、絶対忘れないわな(笑)。15歳でこの世界に入った娼婦(演・吳君如)の80年代から今日に至るまでの泣き笑い物語。曲の使い方や笑いのタイミングも良く、彼女が振り返る「自分史」にぴたりとハマる。この「自分史」、香港に住まう者なら、ホロっときたり思わず苦笑いしたり爆笑したり、そんな香港の歴史の一面でもあるから、当然大ヒットする。そして80年代から今日に至るまで劉徳華にぞっこんの彼女、ようするに、その間、劉徳華もまたずっとアイドルなわけで、彼こそ実は「50年不変」を実現するんじゃないかと思っている(笑)。本作同様に、翌年公開の第2作、2014年公開の第3作も名作である。

8.『亂世備忘』(乱世備忘―僕らの雨傘運動=香港インディペンデント映画祭2017で上映)2016年
監督:陳梓桓(チャン・ジーウン)
コメント>つい先日、観たばかりの作品。2014年の「雨傘運動」を追ったドキュメント。「まさか自分がデモに参加するなんて思ってもみなかった」若者たちが、なぜ「雨傘運動」にのめりこんでいったのか? 彼らの行動を追いながら、彼らの目から見た「雨傘運動」を撮った作品。黄之鋒(ジョシュア・ウォン) ら「英雄」を追わず、イデオロギーを語らず、という姿勢を貫いている点が何より良い。返還20周年の今、もっとも観ておくべき作品のひとつである。(詳しくはこちらを参照願いたし。『乱世備忘―僕らの雨傘運動』

7.『少林足球』(少林サッカー)2001年
監督:周星馳(チャウ・シンチー)
主な出演:周星馳、趙薇(ヴィッキー・チャオ)、吳孟達(ン・マンタ)、謝賢(パトリック・ツェー)、黃一飛(ウォン・ヤッフェイ)、田啟文(ティン・カイマン)、陳國坤(チャン・クォックァン)、林子聰(ラム・ジーチョン)、莫文蔚(カレン・モク)、張栢芝(セシリア・チャン)
コメント>香港封切り当日に、深圳で海賊版VCDを見つけて買ってしまったという、ダメ映画ファンである(笑)。でありながら、中国では上映禁止。きな臭い理由ではなく、中国当局の作品審査の完了を待たずに香港で公開したという、手続きミスがあったようだ。すでに日本でも地上波、BS、CSで放映されているので、その人気ぶりは説明するまでもない。CG使いまくりでも、香港映画の王道にスポ根をプラスして2000年当時の香港人好みに仕上がっている。香港のギャグ、コメディに慣れていない人が観ると、結構不快な個所も多い作品かもしれないが、第21回香港電影金像奨で最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞に輝いたのだから、香港人のツボにはまったということだ。

6.『無間道』(インファナル・アフェア)2002年
監督:劉偉強(アンドリュー・ラウ)、麥兆輝(アラン・マック)
主な出演:劉徳華(アンディ・ラウ)、梁朝偉(トニー・レオン)、曾志偉(エリック・ツァン)、黃秋生(アンソニー・ウォン)、杜汶澤(チャップマン・トー)、林家棟(ラム・カートン)、陳慧琳(ケリー・チャン)、鄭秀文(サミー・チェン)
コメント>しばし下火傾向にあった「香港ノワール」、起死回生の大作だった。一大ブームとなった本作は、第3作まで制作され、いずれも大ヒット。潜入捜査官(演・梁朝偉)と、マフィアから警察への潜入者(演・劉徳華)を中心に、登場人物がそれぞれに苦悩を抱える様が、緊張感を絶やすことなく緻密に描かれており、配役の妙も手伝い、重厚な人間ドラマとして非常に見ごたえのある作品。映像も美しく、音楽の使い方も秀逸で、近年稀に見る完成度の高い作品。相変わらず愁いを帯びた眼差しの梁朝偉に男の小生もメロメロになった(笑)。第22回香港電影金像奨ではなんと13部門でノミネート、7部門で受賞と、ぶっちぎり勝利であった。

5.『香港製造』(メイド・イン・ホンコン)1997年
監督:陳果(フルーツ・チャン) 製作総指揮:劉徳華(アンディ・ラウ)
主な出演:李燦森(サム・リー)、李棟泉(ウェンバース・リー)、嚴栩慈(ネイキー・イム)、譚嘉荃(エミィ・タン)
コメント>陳果の「返還三部作」の最初の作品であり、監督としての第1作目。香港インディーズ映画シーンの先駆けと言えるだろう。デビュー作がいきなり主演作となった李燦森。本人から直接聞いたところ、「スケボーで遊んでいるところを監督にスカウトされた」とのことだ。陳果は、よくこの逸材を発見したものだと感心。はじけるような若さとは裏腹に、義侠心の強さも魅力的な若者を、李燦森が見事に演じている。ある意味、素人臭さの勝利かもしれない。返還を間近に控えた香港の不安が見え隠れするが、それを抜きに観ても、「堕ちてゆく青春」の物語として十分な説得力を持つ作品。一方で「生き急ぐ香港人」を物語る作品でもある。なぜ、そんなに焦るのか…。その理由が返還20周年で色々と見えてくる。

4.『功夫』(カンフーハッスル)2004年
監督:周星馳(チャウ・シンチー)
主な出演:周星馳、林子聰(ラム・ジーチョン)、元華(ユン・ワー)、元秋(ユン・チウ)、陳國坤(チャン・クォックァン)、林雪(ラム・シュー)、田啟文(ティン・カイマン)、梁小龍(ブルース・リャン)
コメント>『少林サッカー』を上回る面白さ。夫婦役の元華、元秋の「チーム七小福」(勝手に命名w)が持ち前の功夫アクションを披露しながら、味のある演技で主役を盛り立てている。何と言っても圧巻は、終盤に繰り広げられる火雲邪神の蛤蟆功(ガマガエル拳)と如來神掌の激突である。蛤蟆功の猛攻にもはや打つべき手はなし、という状況からの逆転劇は、すっきりすると同時に、奇想天外な方向へ行ってしまうのが、いかにも周星馳らしい物語の「回収」の仕方である。火雲邪神を演じた梁小龍は、1970年代の功夫スター俳優の一人で、これが16年ぶりのスクリーン復帰だった。その存在感と怪演ぶりが、作品の面白さに大きく貢献していたのが印象深い。

3.『天水圍的日與夜』(生きていく日々=アジアフォーカス・福岡国際映画祭2008ほかで上映)2008年
監督:許鞍華(アン・ホイ)
主な出演:鮑起靜(パウ・ヘイチン)、梁進龍(リョン・チョンルン)、陳麗雲(チャン・ライワン)、高志森(クリフトン・コウ)
コメント>巨匠、許鞍華が母子家庭の日常をひたすらに淡々と描いた作品。有名な俳優は出ているものの、ビッグスターが出ているわけでもない地味な作品。であるのに、観終わった後の充実感は何なのだろう? 新界のニュータウン天水圍が舞台。見た目の整然とした光景とは裏腹に、自殺、高齢化、家庭内暴力、青少年の非行が目立つエリアでもある。そんな中で、何一つ大事件は起きず、母子家庭の親子と引っ越してきた女性の3人を中心に(って言うか、この3人だけ)の日々を綴っている。「隣近所のよくある話」が、許鞍華の手でひとつの映像作品に昇華されている、というところだ。そこが香港人の共感を得て、第28回香港電影金像奨で6部門ノミネート、4部門で受賞という快挙につながったのだろう。

2.『細路祥』(リトル・チュン)1999年
監督:陳果(フルーツ・チャン)
主な出演:姚月明(ユイ・ユエミン)、麥惠芬(マク・ワイファン)、張醒超(ロビー・チャン) 、徐天佑(ツイ・ティエン・ヨウ) 、谷祖琳(ジョー・クーク)
コメント>陳果の「返還三部作」の集大成。茶餐廰で両親を手伝う9歳の少年の目を通した返還前後の香港を描く。少年は「人生は金がすべて」と常に言う。黒社会、娼婦、本土からの不法労働者、警察官、葬儀屋など様々な人の生活を通じて返還直前の香港の姿を見ることができる。少年と同い年の少女が、不法入国者=小人蛇ということで、強制送還されるシーンは、大泣きしてしまう名場面。小人蛇は返還前の大きな社会問題。度々、劇中のテレビ画面に登場する粤曲(広東オペラ)俳優の新馬師曾(本名・鄧永祥)の財産を巡る一族間の争いも、返還直前の大きな話題。この騒動もまた「金がすべて」であった。「祥哥(ブラザー・チュン)」と呼ばれもした新馬師曾と「細路祥(リトル・チュン)」と呼ばれる少年、二人の「チュン」を象徴として、返還前後の香港社会をリアルに描く。陳果の香港愛が満ち溢れる作品。

1.『一念無明』(一念無明=2017大阪アジアン映画祭で上映)2016年
監督:黄進(ウォン・ジョン) 音楽:波多野裕介
主な出演:余文樂(ショーン・ユウ)、曾志偉(エリック・ツァン)、金燕玲(エレイン・ジン)、方皓玟(チャーメイン・フォン)
コメント>3月に観たばかりで、まだまだ各シーンの記憶も鮮烈に残る。上映後の、シーンと静まり返った観客席を包む何とも言えぬ重たい空気が忘れられない。「今の香港のありのままの姿」を描く。心の病気とそれへの偏見、貧困と格差社会、不法滞在者、住宅問題、家族関係、高齢化社会…。香港社会の縮図を見せつけられた思いだった。躁鬱の青年を演じた余文樂(ショーン・ユウ)の好演はもとより、何と言っても、彼の介護が必要な母を演じた金燕玲(エレイン・ジン)の鬼気迫る体当たり演技が光る。今年の第36回香港電影金像奨で7部門でノミネート、3部門で受賞。返還20年の年に、この作品がきちんと評価されたのは意義深いと思う。なぜ、香港は、香港人はこうなってしまったのか? それを考えてみるきっかけになればと思う。(詳しくはこちらを参照願いたし。【睇戲】『一念無明』(港題=一念無明) <日本プレミア上映>

こうして15~1位を見てみると、インディ作品、商業映画にかかわらず「香港の監督が、香港の俳優を起用して、広東語セリフで、香港で」撮影した作品が多い。実際、そのほとんどが、香港社会でも高い評価を受け、香港人に受け入れられているのだが、現在、日本で「香港映画」として紹介され、上映されている作品のほとんどは、「中国・香港合作」で出演俳優の多くは大陸の俳優による北京語セリフであり、中国政府の検閲を通過した作品である。もはや「中国市場」への意識を通り越し、「中国政府」を意識した作品がほとんどである。それは香港映画ではなく、「中国映画」である。この現象自体が、返還20年と関係しているかどうかは、何とも言えないのだが、あれだけ輝いていた「香港映画」が大陸に飲み込まれているのは事実である。

香港の映画会社、映画監督に、すべてそうしろとは言わない。たとえば5本撮るうちのせめて1本は、「香港社会、香港人のための広東語の作品を、香港で」撮ってほしいと、切に願う。でないと、「香港映画」は絶滅してしまう。そうなってしまった香港社会を想像したくないのである。

30~16位はこちら。【香港主権移交20周年①】映画の20年<1>

参考記事。『South China Morning Post』による「1997年以降の香港映画ベスト50」
The 50 best Hong Kong films since the 1997 handover, part 1: from 50 to 26(50位~26位)
The 50 best Hong Kong films since the 1997 handover, part 2: from 25 to 1(25位~1位)






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