3月3日付「山頂」からの続き。
そしてまだまだ続く、香港里帰り紀行。「このネタで1年持たせろ」って何らかの特殊機関から指令が下れば、1年持たせる自信はある(笑)。が、それでは拙ブログも飽きられてしまうので、あと2回ほどは御辛抱願いまする(笑)。
魅惑の天星小輪
ビクトリアピークから下山して、「あかん!小便ちびる~!」と大急ぎで駆け込んだのが、中環(Central)の天星碼頭(Star Ferry Pier, Central)。ここから天星小輪(Star Ferry)で九龍側の尖沙咀(Tsim Sha Tsui)へ渡る。
スターフェリーは、上層、下層の二層式になっており、当然、上の席の方が船賃は高い。と言っても、平日は上の席がHK$2.5、下がHK$2.0だから上に座ったとしても50円もかからない。50円で味わえる世界最高の船旅がスターフェリーなのである(って、どこかの作家が言ってたようなw)。
人によって意見の分かれるところだが、小生は断然、下の方が風景を味わうには適していると思う。バサッ~バサッ~という波の音を聴きながら、ビクトリアハーバーを渡るのは何とも言えない風情がある。外回りの丁稚だったころも、このためにちょっと早めに奉公先を出て、地下鉄で一瞬のクロスハーバーをわざわざフェリーを使って、お客のところへ行っていたくらいだ。そんな人、実際に多い。それほど人を引き付ける魅力があるのだ、スターフェリーには。
尖沙咀から見る絶景
などと、屁理屈こねくり回しているうちに、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)の碼頭(Star Ferry Pier, Tsim Sha Tsui)が見えてきた。
折しも、世は「元宵節」。碼頭前の尖沙咀鐘樓(正式名称は前九廣鐵路鐘樓)付近では、ランタンフェスティバルの真っ最中。「元宵節」が終わらないことには、旧暦正月モードから脱しきれないのが香港人のサガというもので、このころまでは浮かれ気分の人も少なくない。
そして、尖沙咀プロムナードからの夜景撮影に突入。ま、夜景撮影なんて偉そうなことを言っても、一眼レフは宝の持ち腐れ、何をどのように使えばどんな風に写真が撮れるのか、ほとんど分かっておらず、結局はフォトショップのお世話になって「お、こんな感じでええんちゃう?」ってことをやっている。そんなわけで、もし写真がきれいに見えたら、それは小生の腕前ではなく、一眼レフの夜景撮影モードおよびフォトショップが優れているということである(笑)。
オフィスビルの明かりのほとんどが、まだ点灯したままのこの時間帯、夜景は最高にきらめく。香港での丁稚奉公を始めたころ、ここに来て、このオフィスの明かりを見るのが好きだった。「今日は、あそこのあの明かりのあたりの部屋に営業に行ったな、昨日はあっちのあの明かりのあたりやったっけ」などと思いを巡らせていると、なんか泣けてきたものだ。決して悲しいとか悔しいとか寂しいとかではなく、この町で生きている、この町で奉公しているという感動にも似た涙というか…。うまく説明できないけど。そんなとき、CDウォークマン(時代がバレるねw)で聴く曲は、必ず浜田省吾の『J.BOY』だった。余計に泣けてくるんだな、この歌がこの夜景に妙にマッチしていて…。
まだ香港が英国領だったころのお話…。
もう一度、コンベンションセンターと背後にそびえる中環廣場を見ながら、ひとまず撤収。これ以上いても、空気はガスってくるだけと判断した。
うっかりしていて、『J.BOY』を聴くのを忘れていた(笑)。iPhoneに入ってるのに。何をポカかましてんねん、俺(笑)。今度来たときは、忘れずにな!
街の賑わいも、これまた「夜景」
さて、おまけである。こんな夜景もアルヨってことで。
尖沙咀は彌敦道(Nathan Road)、かの重慶大廈(チョンキンマンション)前である。昨今は、派手派手しいショッピングモール風の外観になってしまったが、内部は相変わらず怪しげである。かつて、ここの1階の奥の方の両替屋のレートがよいということで、事実そうだったんだけど、今じゃ大陸旅団をカモにする最悪レートの店もあって、もはや重慶大廈のレートの良さも神話化しつつあるなと感じた次第である。
夜遅くまで人でひしめいているのが、九龍の旺角(Mong Kok)。写真は夜の10時ごろ。旺角の夜はこれからがいよいよ本番なのである。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。