【Go! Go! HAWKS 2015-14】vsバファローズ24回戦~悲願の大阪胴上げは夢の続きへ~

Go! Go! HAWKS 2015
ホークスvs バファローズ24回戦

ホークス負け、ファイターズ勝ちで、マジック「2」のままで迎えた、大阪でのバファローズ2連戦の2戦目。前日にも増してホークスファンが詰めかけ、聞くところでは三塁側指定席は完売とか。大阪のホークスファン悲願の球団創設の地・大阪での胴上げは、今宵、実現するのか?

前日は、心がガサガサしたり、試合前の1~9で泣きそうになったりと、少なからず情緒不安定だったが、1-6と大敗したこともあってか、すべて吹っ切れてしまい、「勝つか負けるか、胴上げ見られるかどうかわからんけど、もうそれは運を天に任せるしかないな」という気分に。こうなると、純粋に試合を楽しめるようになる。

この日の先発は、我が方がここまで負けなしのバンデンハーク。敵方は苦手の東明。恐らく、緊迫した投手戦になるだろうから、その緊張感を味わえばいい。

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着席時、上記の写真を撮った後、何気に足元のグラウンドに目をやると、巨大な選手がキャッチボールをしているのを発見。そう、この日の先発投手、バンデンハークである。

DSCN0053196センチと発表されているが、いや、もう少しあるだろう。彼がアウトを取るたびに、スタンドで大喜びする美人妻がテレビでよく映っているが、どうやら大阪まで来ているらしい。それなら内野の指定席買ったのに(笑)。

6月14日のカープ戦で初勝利を飾って以来、9月9日のファイターズ戦まで無傷の8連勝。今現在のホークス投手陣では、最も安定した投球を見せており、勝ちが読める投手。実に頼もしい存在である。であるなら、あとは打線が工夫して苦手東明を攻略して、自力でマジックを一つ減らして、ファイターズの負けを待とう。

我々ファンに出来るのは、とにかく「念ずれば通じる!」。その思いで、声援叱咤激励を送ることである。

DSCN0057.JPGwp出陣前の三塁側ベンチ。柳田に熱い視線を送る(笑)長谷川。急な昇格に「なんで?」と思った前日試合前だったが、さっそくスタメン出場で2安打。やはり長谷川はこの強力打線に必要な打者。これでようやく本来の「強力打線」が完成する。実に頼もしい。

第24回戦(ホークス16勝8敗)scre勝:バンデンハーク(9勝0敗0S) セーブ:サファテ(5勝0敗37S) 負:東明(10勝6敗0S)
本塁打:H*松田(33号)
観衆:29,521人

戦前の予想通り、息詰まる投手戦となった。試合のカギはすべて松田が握っていた。なんという男だろうと思う。昨季、このカード最終戦はホークスシーズン最終戦。勝てば優勝、負ければその後数試合残したバファローズの結果次第では、優勝を逃すという崖っぷちの一戦。延長戦の熱戦を制したのは、松田のサヨナラ安打だった。そして今年。ファン悲願の大阪胴上げへ夢をつなげる2点は、松田に始まり、松田が締めた。これほど、ここ一番で頼りになる男はいない。

2回表、1死から松田が内野安打で出塁。すかさず盗塁を決め、1死二塁の先制好機に復活の長谷川が左前適時打。9回裏にはサファテが控えているものの、「1点差ではやっぱり心もとないねぇ~」とお客同士で言ってたところ、案の定、内川、李大浩が凡退して2死走者なしで松田。「ここで松田に一発ほしいけど…」と、これまたお客同士で言ってたら、次の瞬間、松田の打球は右翼スタンドへまっしぐら!ほとんどのホークスファンが勝利とマジック1を確信した瞬間であった。

派手の典型・松田と寡黙の典型・長谷川。好対照な二人が、悲願の大阪胴上げへとチームを近づける。

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それにしても圧巻は、バンデンハークの投球内容。8回を投げ、無四死球、10奪三振、失点ゼロ。5回裏に1死満塁の大ピンチを招くも、落ち着いた投球で乗り越える頼もしさ。相手の東明もなかなか付け入るスキがなかっただけに、ここで失点していたら、それで勝負がついていた可能性があるだけに、松田、長谷川の活躍もさることながら、ここをバンデンハークが乗り切ったことで、勝利をぐっと引き寄せたと言ってもいいだろう。これで負けなしの9連勝。二ケタ勝利目前である。

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試合終了後。ヒーローインタビューなど一連の行事が終わっても、三塁側~レフトスタンドのホークスファンはほとんど席を立たない。そう、QVCマリンのマリーンズvsファイターズの試合終了を待っているのである。大阪ドーム、バファローズ球団の好意で居残りが可能となったようだが、仮にいつものように30分程度で全員出されてしまって、この数が球場外で待機した末に、優勝が決定したらどうなったか…。その混乱を思えば、球場で残らせた方が安全というものだろう。ドームとしては、この選択しかなかった。

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何と言うか…。忘れがたい光景だった。応援団のリードの声もラッパの音も太鼓の音もない。旗も振られていない。ホークスファンの熱気だけがドームに充満しているだけ。お客らはスマフォやラジオでそれぞれが千葉の試合展開をドキドキしながら追いかけている。

とにかく連帯感と言うか、一つの目標実現への思いが凝縮した空気というのが、半端なく伝わってきて、それがまた息苦しいどころか心地よかった。こういうのって、そうそう経験できることではないよな。なんか、とてもいい景色だったなぁ。

まあ、打席に立つロッテ選手の応援歌を頭からケツまで歌う集団もいて、「なんだかな~」と思うこともあったけど(苦笑)。ああいうのは、隣近所でひっそりと歌の出だしくらいでとどめておくのが、かわいらしくてよろしい。

大阪の試合終了から約30分後、千葉も試合終了。残念ながら、大阪での胴上げは、またいずれということに。泣きそうになったなぁ…。

俺ねぇ、5歳の時(昭和43年)から大阪球場に通ってたのよ。それやのに1回も大阪球場での胴上げって経験ないのよ。そりゃ、10歳の時に西宮球場での胴上げってのはテレビでは見ましたよ。南海ホークス最後の優勝ね、これが。でも、やっぱりねぇ、ホークスは福岡へ行ってしまっても、せめて1回はここ大阪で胴上げしてほしい、見せてほしいんですよ。その絶好のチャンスやったんですよ、今年は。う~~~ん、うまいこと行きまへんなぁ…。そう思うとねぇ、そりゃ泣きたくなるわいな…。そんな南海時代からのファン、いっぱいおったと思う、この二日間のドームには。

そんなファンの思いを受け止めてくれたのが、工藤監督以下、コーチ、ナインの皆さん。

千葉の試合終了後、レフトスタンドの近くまで来て一列に並んで、きちんと挨拶してくれた。こういうのは、ビジター球場での最終試合でやるものなんだけど、こういう状況でのこうした挨拶は極めて珍しい。大阪のホークスファンの無念の気持ちをしっかりと受け止め、ホークスは翌日の試合で、福岡で優勝を果たしてくれた。優勝監督インタビューでは、工藤監督は前夜、最後まで残って胴上げを待っていた大阪のファンのことにも触れてくれた。ちょっとだけ救われた気がした…。

工藤監督って、俺と同い年なのに、つくづくよくできた人だなぁと感心する。俺はこんなんで、えらいすんまへん(笑)。

工藤コールやホークスコール(これもまた極めて珍しい)が起きたが、とても小生は声を出せる状態じゃなかった。少しでも顔を動かすと一気に涙が零れ落ちるのは明白だった。この涙は、きっと必ず訪れる大阪でのホークスの胴上げの時のために、残しておくことにする。

優勝は翌日になってしまったけど、「マジック2」で迎えた2連戦、柳田のトリプルスリー確定、「マジック1」での対象チームの勝敗待ち、優勝持ち越し…。色んなことを初めて経験できた中身の濃い2日間だった。40年以上、球場通いしてるけど、こういうのって最初で最後かもしれんなぁ。いやもう、ほんと貴重な経験させてもらった。

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V19達成!
南海ホークス、福岡ダイエーホークス&福岡ソフトバンクホークス

(平成27年9月16日 大阪夜間)


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