2012年シーズンもいよいよ大詰め。
ほとんどのチームが残り10試合を切り、あるチームはすでに優勝し、あるチームはBクラスが確定し、そしてパ・リーグでは、ファイターズ、ライオンズ、ホークスが優勝を目指して日々、激しい戦いを繰り広げております。
我がホークスは、首の皮一枚の望みで勝敗に一喜一憂する毎日。さあ、どうなりますやら…。
「連勝は固いやろ」と、乗り込んだ京セラドームでのバファローズとの連戦。行ってきましたよ!
はい、定位置です、例により
あちらも大変だよ、11連敗で優勝をあきらめていないホークスを迎えるのだから。さらに、「試合ヤル気で」球場に来ていた岡田監督が「もう今日から結構です」って追い返されたんだから、選手もファンも、そして何より岡田監督自身が「なんじゃらほい?」ってとこですわな…。
さて試合あれこれの前に、先週発売され、大きな反響を呼んでいる(みたいな)ムック本『南海ホークス栄光の歴史 1938-1988』について少々語っておきましょうか。
いわゆるセンチメンタリズムに陥り、「当時を思い出すと涙が止まりません!」、てな本ではなく、久々に送られてきた同窓会名簿を眺めるような懐かしさ、25年ぶりの同窓会で思い出話に花が咲く、そんな感じの、小生にとっては実に楽しい一冊です。
人物の読み物として、鶴岡一人、野村克也、杉浦忠、門田博光。インタビュー・対談モノとして、森下正夫、広瀬叔功、佐藤道郎x江本孟紀、藤原満、山内孝徳が登場。ほとんどの選手の現役時代をリアルに知る小生にとっては、まさしく同窓会の様相。とりわけ、佐藤・江本の対談は愉快でした。この2人、先発と抑えのエースの活躍時期は、ほとんど野村監督時代で、小生の小学生時代と適合します。野球がおもしろくなって大阪球場通いが、急速に「ルーティンワーク」になって行く時代。優勝も1回経験しているし、ほんとうに球場へ行くのが楽しくってしかたない時代でした。あの頃くらい、ホークスの野球を見るのが楽しかった時代はないと思います。二人の対談は、当時を知る南海ホークスファンの気持ちを代弁してくれているようでもあり、うれしいやら、おかしいやら、楽しいやら、終始、ニコニコしながら読みふけっていました。
前にも書いたかもしれませんが、あのころのホークスに注ぐ愛情を100とするなら、今のホークスへの力の入れ具合は、よくて7か8程度でしょう。「一応、ホークスやから、気にはなるけど…」という程度かもしれません。
全体的には資料性もそこそこ高く、南海ホークスファンのみならず、あのころ、野球場に行くことに心が躍った世代や、現在のホークスしか知らない人にも、読んでもらえたらうれしいです。
余談が長くなりましたが、現在のホークスの試合の話へ移りましょう。まずは9月25日の試合。
第21回戦(H13勝6敗2分)勝:武田 (7勝1敗0S) 敗:木佐貫 (5勝9敗0S)
快勝でした。見てても余裕綽々と言うか、逆に「バファローズよ…」と言いたくなるような試合。
バファローズはこの日から岡田監督に代わり、森脇コーチが監督代行。試合前に両軍監督のメンバー表交換がビジョンに映し出されましたが、小生は思わず「森脇、森脇、男前~! 森脇、森脇、男前~!」と、森脇が南海の選手だったころの掛け声を口ずさんでましたョ。森脇のおにいさんには、残り試合、ホークス戦以外で頑張ってね!と。
新人武田クンがプロ入り初完封をやってのけました。
これはすごいね、まったくすごい、猛烈強烈にすごい。ゴールデンイーグルスの鎌田クンと並ぶ7勝目。なんとか新人王を獲らせてあげたいな、こうなると。
武田クン、申し分なし!
打線も、不満な点も多少はあったけど、7点取れば、文句は言いますまい。柳田が4安打したのも忘れてあげちゃいけませんが、それを忘れるくらい、武田はよく投げてたわ。外野の奥の高いところから見てても変化球がぴしゃりと決まるのがよくわかりました。
4安打完封か…。ほんま、大したもんだわ。
上述のムック本がらみで言えば、藤田学(76年11勝3敗)と村上之宏(78年5勝8敗3S)の新人王獲得年の投球を小生はナマで見ているわけですが、藤田学は2軍で2年間みっちり鍛えられて満を持しての新人王、村上は社会人出身ということで、ホークスの高卒1年目の新人王となれば、1954年の宅和本司(26勝9敗)以来となります。楽しみですな、これは。
さあ、明日もすっきり勝って、優勝へ一縷の望みを…、といきたいところですが、世の中、そんなにうまいこといきませんなぁ。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。