【上方芸能な日々 落語】「月亭八天の嘘も誠も都構想~月亭八方一門会」*旧ブログ

意外や意外。今年初の落語鑑賞が4月1日になろうとは、怠慢もいいところであります。大阪市内ぐるり見渡せば、日々、10や15の落語会がどこかで開かれているというのに、これはいけませんな。まあ、タイミングというものがございますのでね、こういうのも…。
さて、その今年最初の落語鑑賞は天満天神繁昌亭で行われた「月亭八天の嘘も誠も都構想~月亭八方一門会」。
先日、吉本興業より大々的に発表のあった、月亭八天師匠の「17代目文都襲名」。八天としての活動はあと1年というわけで、「嘘も誠も都構想」としゃれっ気のあるタイトルで八方一門会が開催と相成った次第。
「文都」という名の曰く因縁や襲名のいきさつについては、吉本のHPに詳細ありにつき、割愛。
http://yoshimotonews.laff.jp/news/2012/03/post-2df9.html

 

月亭八天の嘘も誠も都構想~月亭八方一門会

天満天神繁昌亭1763671

 「文都」については、ちょっと思い出がある。
香港にいたころ、夜の楽しみと言えば、国内にいては恐らく見ないであろうニュース以外のNHKの番組を「ゴールデンタイム」に見ること(笑)。まあ、それなりの契約料を払って「NHKワールドプレミアム」を受信しているのだから、しょ~もない番組でも見なけりゃ損だし、なんと言っても、日本語なのがとても安心(笑)。
そのひとつに『BSふれあいステージ』というのがあったのよね。これ、国内では夕方18:00からBS2で放映されていたのを、ワールドプレミアムでは香港時間の23:10から放映された番組で、晩飯食って風呂も入って、ほっと一息という時間帯だからどうしても見てしまう。「裏番組」たる香港の地上波がこの時間帯はこぞってCMタイムだから、余計にね。
その『ふれあいステージ』で「花の落語家六人衆」という大喜利コーナーがあって、その六人衆の一人だったのが、先代文都たる「立川文都」師。お江戸の噺家さんなのだけど、出身が大阪ということで、話し言葉も大阪弁。この番組で、文都さんの落語も何度か聞いたことがあり、「立川流」だけどやってるのは何気に上方落語という異色のメンバーで、とても印象に残っている。そんなわけで自然と大喜利のゲームなんか応援してしまう、面白いですよねぇ、こういう気持って。
そして、進行役の中川緑アナがしれ~っとした顔で、ガンガン突っ込むのがなんともおかしみがある、NHKらしさ満点のお笑い番組であったのです。
で、番組放映も終わり、「花の落語家六人衆」も忘れかけていたころ、「立川文都逝去」の報が…。先代圓楽師匠と同じ日に…。
そのころに「文都」という名が上方ゆかりの名であるということを知ったわけですが、まさかその「文都」を、香港での「桂文珍独演会」がきっかけで知り合った八天師匠が襲名されるとは、「これもまた『香港つながり』ですか?」なんて具合にかなりびっくりしたし、今もなお「へぇ~」と思っておる次第。

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<ネタ帳>

月亭天使「鉄砲勇助」

月亭八斗「四人ぐせ」

月亭八天「天神山」

中入り

月亭八方「AKO47~新説赤穂義士伝~」

八天「二階ぞめき」

 

集客が難しいとされる日曜夜の会でしたが、満員の繁昌亭。『天神山』は季節感たっぷりに枝雀式のサゲ。師匠・八方もノリ良く、話題の自身の新作落語。八斗が見るたびに成長してるし、天使も高座姿がすっかり様になっている。熱気あふれる繁昌亭で襲名へのカウントダウン、いよいよ始まった…。


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