【澳門回歸十周年】*旧ブログ

早いなー、10年。
澳門復帰から10年よ、10年。

10年前も寒かった~、覚えてるわ。
たちの悪いインフルエンザにやられて寝込んで、ようやく回復しようかなという状態でした。
なので、知り合いのライター氏やカメラマンたちが続々とマカオへ乗り込むのを
指をくわえて見ているしかなかったんですよね~。

そして10周年の今日もまた。
引越し準備に追われ、挙句はひっくり返ってしまった荷物の中に沈没…。
12月20日も終わっちゃいましたよ。

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返還後のマカオについては、大方は、中共の思うツボに推移しているという見解でしょうが、それはそれでいいんですよね。
それこそが「返還」なわけですからね。
そんな中で、カジノが活況を呈し、ラスベガスを追い抜き、不動産投機にも沸き返る、さらには街が「世界遺産」に認定される…などなどと、概ね、良好ではないですかね。

もちろん、不動産などはかなりの「大陸マネー」が流れ込んでいますし、カジノや大型リゾートホテルに、大陸他の外国人労働力が流れ込み、マカオ人自体の就業率に悪影響を及ぼしているなど、問題もはらんでいますが、まずは10年目、こんなもんではないですかね…。
10周年にあたり、マカオは徹底的に香港民主派の入境を阻止しましたが、これもマカオとしては当然の措置でしょう。
マカオを「第2の香港」にしてはならぬ、という意志の表れでしょう。

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がんばる司徒さん
英領時代から「民主化」について敏感だった香港と違い、マカオはすでにポルトガルがマカオの植民地統治に熱心でなかった(=中共との対立を避けた)から、「政治を語る」空気は希薄だったと思います。
そこへ誠におせっかいなそして厄介な香港民主派が乗り込んで、それがたとえ胡錦濤主席に向けた「香港民主化要求」であったとしても、マカオで「政治や民主を語る」のは、なんとしても阻止したい、というのはわかりますね。
そういえば、10年前の返還のときは民主派とともに「法輪功」メンバーも入境を拒否されたのだけど、今回、法輪功はどうなってんだろ?
民主派と近しい関係と思しき『明報』の記者が入境を拒否され、単に家族で遊びに来ていた『壱周刊』の記者も拒否されたと。
「報道の自由」の危機を叫ぶわけだけど、もはや、返還されて10年経過したマカオに「報道の自由」を求めるのが無理というものでしょう。
とうことは、
「一国両制」の大原則は早くも崩壊したのか?と言われるかもしれないけど、香港もそうだけど「一国=中共」ありきの「両制度=香港、マカオ」なのか、「両制度」ありきの「一国」なのかとなれば、こりゃもう「一国」が優先されるのはあたりまえで、これは「高度自治」についても同様。
中共がそれが「高度」とみなせば、現地で「低度」であっても「高度」なんだから仕方ない。

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崔世安行政長官が就任。なんか~、マカオの胡散臭さがムンムンしてますなー
まあ、こう言うと元も子もないのだけど、それが「祖国復帰」というものと、小生は認識しています。
中共が回収したからには、明るい未来予想図を描かないのが、今後、落胆せずに、ショックを受けずに、香港やマカオで過ごしてゆく術でしょう。

すでに、香港についてもマカオについても「祖国復帰」によって、小生は政治的には何の希望も抱いていませんし、完全にあきらめモードです。
中央政府の干渉が強まるのは、不快ではあるけど、「復帰」したからには、もう引き返すことはありえないでしょう。中共という体制が続く限りは…。

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駐留解放軍閲兵の胡錦濤主席
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COMMENT:
AUTHOR: アムゼルくん
DATE: 12/21/2009 19:58:58
わたしの知るかかぎりでの香港人は、「復帰」前から祖国に帰るのだからそれでいいじゃないか、と英国植民地での「自由」を享受しながら自分の運命を決められない詠嘆と落胆を得意の阿Q式精神勝利法で自分をごまかしてきました。シナ人諸君のサヴァイヴァル方式はこれからの日本人が学ぶべき強靭さを秘めていますね。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 12/22/2009 00:27:25
To アムゼルくんさん
返還2年前からいるアタシでさえすっかりあきらめの境地なわけですから、
それが決まった時点からいる香港人は、その時点で
>英国植民地での「自由」を享受しながら自分の運命を決められない詠嘆と落胆を得意の
>阿Q式精神勝利法で自分をごまかしてきました。
ということでしょうね。それは見ていてよくわかります。そういう意味では民主派は「異端児」なんですかね?
>シナ人諸君のサヴァイヴァル方式はこれからの日本人が学ぶべき強靭さを秘めていますね。
まったくです。一度はシナ人社会に身をおいてみるのもいいかもわかりません。
積極的にお勧めするわけではありませんが。


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