第4期香港立法会議員選挙は7日午後10時半(一部、停電で延長)、投票が終了。
当初より予想されたとおり、民主派(民主党、公民党、民協、前線など)は苦戦し、最低目標の21議席を下回る公算大。
この21議席というのは、法案否決ができる最低ラインであり、民主派としてはなんとしても死守したかった議席数。
立法会は全60議席。うち、直接選挙枠は30議席で全港5選挙区で比例代表制。残り30議席は「職能別=業界別」選挙で、各業界から選出の「資格者」が投票できる。
国家保安条例の立法化に反対する50万人デモ(03年)、全面普通選挙(立法会全議席、行政長官)の早期施行を求める53万人デモ(04年)と、民主化へのうねりが大きかった04年とは違い、今回は大きな争点がなく、いまいち盛り上がらない選挙。
盛り上がり、という点では、昨年12月の香港島選挙区補欠選挙で、「香港の良心(とやらの)」陳方安生(アンソン・チャン)元・司法長官と、国家保安条例でもめているときの保安局長で悪者役を一身に引き受けてしまった葉劉淑儀(レジーナ・イップ)女史との一騎打ちのほうが盛り上がったもんだ。
もちろん、民主派はもとより、市民も全面普通選挙の早期施行をあきらめているわけではないが、これについては、全人代が去年の12月に「2017年の行政長官選挙から実施可能」との“指針”を示したことで、今回の選挙では大きな争点になりえなかった。選挙前に釘をさしたというわけですな。
そうなるとやはり投票率は低下する。「な~んだ」ってなわけで。また「民主派もたいして役に立たないな」ってわけで、政治に関心のある層が選挙から離れてしまう。そこで組織力では民主派の上手を行く親中派が票を伸ばす、という仕組み。
さて、香港の選挙は中国籍でなくても外国籍を含む永久居民にも投票権があり、一定数を超えない限りでは立法会議員にもなれちゃったりします。
てなわけで、アタクシも今回は投票してまいりました。投票については、5月までに「選挙民登記」を済ませておく必要があります。
この登記を元に、各候補者から政見のメールやレターが届きます。また、投票1週間前には、投票カードや選挙区の候補者一覧表が届きます。
投票は、A3サイズの紙に比例代表枠に名簿筆頭候補の氏名と写真があり、そこに㋹のスタンプを押す、という手順。
さてさて、現在1時30分現在の開票状況を見ると、各選挙区とも親中派の民建連が快調、新興民主派政党の公民党も善戦。かつて花形だった民主党は大苦戦という感じ。
どうなりますことやら。
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COMMENT:
AUTHOR: tafu
DATE: 09/09/2008 00:46:20
こんばんは。泛民主派が23議席確保ですか。まァ頑張ったようですね。
それにしても民建聯の議席増は、大陸移民の浸透を物語っているのでしょうか…
それとも馬力が死んでトンデモ発言する奴がいなくなった=少しはまともになった…と香港市民が判断したのでしょうか?
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 09/09/2008 02:05:24
民主派、ギリギリセーフですね。
ただ、長毛とか黄毓民が足並みをそろえて、といくかどうか?
民建聯は馬力が存命であれば、逆にもう少し伸びていたと思いますね。あれはあれで、不思議な吸引力があったと思うのです。『蘋果日報』も政敵がいなくなって、民主派ヨイショ記事の筆鋒も少し鈍かったようですしね。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
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