礼文滞在2日目は、山歩きへ。
<7月25日>
礼文にはいくつかのトレッキングコースがある。
最もハードなのが「8時間コース」。島の西側を文字通り8時間かけて歩くコース。礼文の最高峰「礼文岳」をめざす「礼文岳登山コース」。島の西北部の岬を巡る「4時間コース」など。もちろん、主要ポイントだけを駆け足で回る観光バスもあるが、それでは味気ない。自分の足で歩いてみたい。大自然への「挑戦状」と言えば、カッコよすぎか…。
んなわけで「挑戦状」を叩きつけたのが「4時間コース」。
まずは、バスで礼文最北端「スコトン岬」へ。
とにかく、天候最悪。雨と強風と低温で、真夏のトレッキングとはいかない。
観光バスで大挙押し寄せてくるお気楽な爺さん婆さんたちとは違い、こちらはこれから自然との格闘が始まる。
しばらく歩くと、鮑古丹(あわびこたん)の浜道に出る。いわゆる「バンヤ」が点在するが、人の気配はまったくない。鉛色の空からは大粒の雨。前日とは打って変わって波高く荒れる海。それはもう、北原ミレイの世界そのまんま。うら寂しい光景が広がる。何よりも、小生の前後に歩く人がだれもいないというこの悲劇。別にときめくような出会いを期待しているわけではないが、かなり寂しい。
標高180メートルの「ゴタロ山」を極める。振り返るとさきほどのスコトン岬が見える。山道を下りると、再び浜へ出る。きっと晴れていれば素晴らしい浜辺の散策になるのだろうけど、これまた雨と強風でうら寂しい…。
1時間ほど浜を歩き、たどり着いたのは「澄海岬(スカイみさき)」。その名の通り、澄み切った海が美しい岬なのだが、やはり天気がここまで悪いと…。残念だなぁ。ここにも観光バスが次々とやってきて、爺さん婆さんたちが大騒ぎしては去り、そしてまた次の集団が、という繰り返し。
売店で芋餅と海老汁で腹ごしらえし、後半戦突入。
周氷河地形のなだらかな丘陵地帯を抜け、幹線道を30分ほど歩くと、「久種湖(くしゅこ)」にたどりつく。ここにはキャンプ場もあり、多くのテントが建つ。「森林の丘(もりのおか)」という観察コースもある。「静かな湖畔の森の蔭から…」聴こえ来る鳥のさえずりも心地よいかと言えば、そうじゃなく、台湾の「緑色和平団=グリーンピース」一行がバス2台で到着し、騒がしいのなんの。
その後、近辺をうろうろしているうちに帰りの路線バスの時間。宿へ帰るための路線バスは1日5本。今度のバスが「最終便」。スタートからすでに6時間半が経過していた。
帰りのバスから何気に海を見ていると…。トドやアザラシで黒く見える岩場が。カメラを取り出す間もなく、行過ぎてしまう。そういえば。土産物屋には「トド肉缶詰」や「トド肉レトルトカレー」なんか売っていたな。
宿への帰還は午後5時半。ヘトヘト。さっそく風呂に浸かる。晩飯のビールを一気に飲み干す。普段は下戸なのに、この日のビールは格別の味でした。
さあ、明日も歩くぞ!
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COMMENT:
AUTHOR: ゆうぞう
DATE: 08/01/2007 04:00:56
いやはや、ご帰国中でしたか
最近、小生のブログさぼりっぱなしですいません。
しかし、北の秘境とは、うらやましい。
夏休みは、柿谷クンを見ようと
渡韓を考えてますが
懐事情でキャンセルすることになりそうですわ。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 08/01/2007 10:52:21
To ゆうぞうさん
こんにちは。
かなり長い帰国でしたよ。今日から会社に出てますが、うっとおしくって、出社30分後ですがもう帰宅したい気分です…。
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COMMENT:
AUTHOR: 丸山光三
DATE: 08/01/2007 16:27:28
いやあ、お疲れ様でした。礼文島がこんなに北方の風光をもつ土地とは知りませんでした。まあほとんど樺太ですからねえ、それも道理です。しかしそんな場所へ台湾人たちが、やはり人間とはないものねだりをするものなのですね。で、また北京語で話しかけられました?
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 08/02/2007 00:00:50
To マルコおいちゃんさん
いえいえ、まだまだ歩きますよ。
香港は交通機関が行き届いているため、歩く機会が少ないですから、今回は相当な脚力の低下、劣化を痛感しました。
台湾人団体、さすがに北京語で話しかけられることはありませんでしたが、日本語で「この先は何があるの?」って聞かれました。日本人と認識していただけたようで…。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
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