豊竹呂太夫が祖父の名跡を継ぎ、第11代の豊竹若太夫を襲名する披露公演が始まった。初日の4月6日、文楽劇場前の桜はちょうど満開を迎え、襲名を祝福するかの如く咲き誇る。
若太夫という名跡について、ここであーだのこーだのと、その由緒来歴故事あれこれを述べないので、知りたければ各自お調べください(笑)。念のため、此度の襲名披露に関して、国立劇場が特設サイトをこしらえているので、何ならそこを見ていただければと。下記にURLを記しておくけど、なんせ「特設」なので、いつ何時サイト自体が消えるかわからんよ。そこはよろしくひとつ。
https://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/2024/bunraku_45.html
さて、今公演は初日と千秋楽の2回、見物した。やはり一部の『絵本太功記』は面白かった。ホンマよろしいねぇ、「太十」は。三部も『御所桜堀川夜討』がそこそこよかった。「そこそこ」って、すごい上から目線だけど(笑)。若太夫襲名披露狂言『和田合戦女舞鶴』はいかがであったか、については、次の稿でしっかり所感をまとめるとして、ここでは襲名を祝う劇場の様子を。
劇場前面に揚げられる幟は、もちろん若太夫オンリー。一本、おいくら出すと幟作って貰えるんでしょうかね? こういう「広告営業」はご自身がやるのか、はたまた、劇場や文楽協会がするのか? 色パターンは、好きなものを選ぶことができるのか? なかなか謎な世界ではある。
襲名披露と言えば、これですな。ご祝儀がずらっと並んでおりまする。「どんな人からもろてはるのかな?」と、個々の祝儀袋に記された名前を見るのも、楽しみ。さすがに、顔が広く様々な分野の人たちとお付き合いのある方だけに、祝儀も「へ~、この人と付き合いあるんや」というような意外なお名前もちらほら。またまたお金のハナシで恐縮だが、皆さん、おいくら包みはるんやろか? 前の「竹馬」は高いのか?それとも枠に入りきらんかったからのか? これまた謎の世界である。
おお、これは立派なもんですな!宮田かおる、検索したらエロ女優さんが出てくるけど、まあ、別人だと思います。知らんけど…。
階段天井から吊るされる「行燈」も、もちろんこうなりますわな。今公演は襲名の若さまと襲名披露狂言の和田合戦で独占。いつもは二つの演目だけど、そりゃまあ、今回はな。
ちらみに、今年は文楽劇場開場40周年のアニバールイヤー。ということで、今年度(令和6年4月~令和7年3月)までは、文楽公演に限らず、どの公演も「開場40周年記念」と頭に付くことになる。そうか、もう40年になるか…。当時は俺、大学生やった(笑)。クラスの女子が、ここでアルバイトしていて、チケット取ってもらったものよ。
お祝いにと、200周年の黒門市場からつきたての紅白餅がご見物衆に配られた。つきたてなもんで、もらった時は当然ながらモチモチやってんけど、昼にはもうカチカチになってた(笑)。さっさと食べたらよかったと後悔…。
ってな感じで、華やかな文楽劇場。さて肝心の襲名披露狂言はいかに? 次回をお楽しみに!(笑)
(令和6年4月6日 国立文楽劇場)
こちらのDVDは文楽劇場開場30周年記念のもの。越路師匠、津さん、先代燕三師匠、先代玉男師匠、先代勘十郎師匠ら、懐かしい顔ぶれが収録されている。 |
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。