<節気にはこういうのが出現する。さすがに場所を取るので、市街地ではあまり見ないくなったが、新界や小生が住んでいた香港仔(Aberdeen)あたりではよく目にする。見れば、政府の「食物衛生管理署」から車公廟に献納されたもののよう。門前に出る屋台を管理しているからだろう。日本ならすぐに「政教分離がーー!」で問題になるだろう。その点、香港はおおらかでいい>
さて、機内で日が変わって、いよいよ香港。
シートピッチの狭いLCCの空旅は、はっきり言ってしんどい。慢性的な腰痛持ちの小生にはとりわけ厳しい4時間。ま、そこはお値段との兼ね合いということですわな…。お疲れなのか、あんなけやかましかった香港人の皆さん方も、眠りについているらしく、静かな機内。その点は快適だった(笑)。
2月4日の午前0時45分、搭乗機は無事に香港国際機場に到着。後は発熱などの問題がなければ、入境。その時点で小生の香港永久居民の権利もあと3年間継続となる。
念のため、英文での「ワクチン接種証明書」を取得しておいたが、必要なかった。香港身分証所持者は入境にあたってパスポート提示の必要はない。身分証だけでスイスイと入境できるので、「海外からの渡航者」という扱いにはならず、「ワクチン接種証明書」も「陰性証明書」も不要。すでに日本よりもはるかにスピーディーに様々な規制が緩和されている香港、発熱のチェックも以前のようにざっくりとしたもので、個別の対応は一切なし。まあ、もうこれでいいでしょう。
小生も何の問題もなく、あっさり入境。これにて今回の目的達成! なんなら、乗ってきた機材で今から引き返してもいいくらい(笑)。それではつれないので、とりあえず2日間滞在してあげますわ(笑)。
深夜到着なので、両替屋は人が不在。代わりにとにかく無口な機械が対応。空港はめっちゃレートが悪いので、ひとまず1万円だけ両替する。出てきた香港ドルは540ドルと小銭少々。なるほどね~、円安なのは知ってたけど、これはひどいね…。香港ドルは米ドルとのペッグ制で、対米ドルレートはUS$1=HK$7.8で固定されているので、日本円と米ドルの関係が香港ドルにもそのまま反映されるからこうなるんだが、もしペッグ制でなくなったらどうか…? う~ん、大して変わらんやろな(笑)。
空港と市街地を結ぶ機場快線(Airport Express)も、この時間は運行しておらず、機場巴士(Airport Bus)バスを利用することになる。啓徳空港時代は「通天巴士」と言ってたが、なんで変えたんだろう。「通天巴士」の方が風情があるのに。なんだかんだんで、ホテル着は午前2時半を回っていた。今回も前回同様、灣仔(Wan Chai)の香港銅鑼湾利景酒店(Charterhouse Causeway Bay)。直前に2泊で8,000円台の格安プランがあったので飛びついたんだが…。
部屋に入って思わず開口一番、
「女中部屋かい!」
いや~、あれは無いわ…。クローゼットは無いし、確かにシングルベッド2台でリクエストしたけど、ベッドの間が2センチくらいなのには笑うしかない。小机も無し。普通ほら、ベッドの正面に大きな鏡あるけど、あれも無い。抽斗には簡単なガイドブックとか入ってるもんやけど、そもそも台がないんやから抽斗なんてあろうはずがない(笑)。コンセントの変換アダプタも無い。仮設フロント(実は工事中でフロントは2/Fの片隅に事務机一つで代用ww)で聞くと、「当館では用意してない」と…。まあ、持ってこなかった小生が悪いんだが、普通はあるわな…。お陰でスマホの充電も出来ず。すでに10%切ってるし…。明日会うお友達にとりあえず「充電切れ、さようなら」とLINEしておく。とにかく忌々しくて「女中部屋」の写真撮るのも忘れてた(笑)。
「もう寝る!」 それしかないわな(笑)。
翌朝。ホテル近くの、かつての馴染みの店「新嘉美茶餐廳」で朝飯。久々の「早餐A」いわゆる「Aちゃん」にほっこり、にっこり。一応、写真は撮ったが、バッテリー不足だと画像はユルユルのボケボケになってしまうのね…。よってここには載せません。インスタには上げたけど、きっと「こいつ、写真下手くそやな~」って思われてるやろね(笑)。
近所の「五金」(建設工具類などを売る店、金もん屋)」でコンセントの変換アダプタ購入。ホテルに戻って35%まで充電したところで、約束のお友達に「ふっかつ!」とLINE。お友達さん曰く「香港で長いこと暮らしてたんだから、どうとでもするだろうと静観していた」と。はあ、まあ、どうとでもしますけどね(笑)。
さあ、スマホ復活で写真も復活(笑)。
3年前もそうだったが、農暦新年(今年は1月22日が旧暦元日)直後ということで、まだまだ正月ムードの抜けない香港。元宵節までは、まあこんなもん。かつて職場のあった時代廣場(Times Square)の前は毎年、正月飾りが設置されるが、今年はどこか日本ムード。ほんと、日本がお好きですな、皆さん方。小生が住み始めた90年代なんて、まだまだ根底には反日ありという状況だったので、度々反日デモもあったりしたから、こういうの見ると、隔世の感あり。
ああ、ディズニーとのコラボだったのね。なんもかも好きなもん一緒くたやな(笑)。ま、香港らしい手法ではあるな。
お友達さんとは港鐵(MTR)東鐵線の大圍(Dai Wai)駅で落ち合おうということに。至る所でWi-Fiがつながるから便利。
1980年代から香港に来ていた小生からすれば、東鐵線、元のKCR(九廣鐵路)、要するに大陸に直通していた線路がビクトリア港を越えて、香港島にまで伸びたというのが、ほんとにもうびっくりなのである。さらにここ金鐘(Admiralty)駅で、香港島南區へつながる「南港島線」に乗り換えできるなんて、80年代に誰が想像したでありましょうか!
こちらが大圍駅。金鐘からあっという間。この駅もすっかり面貌が変わった。下の写真が小生の認識する大圍の駅なんだが…。新界は九龍や香港島に比べ道幅が広く、街並みがごちゃごちゃしてないので、自転車がぐっと増える。たしか大圍駅前にはレンタサイクルがあったと思う。また、比較的大きな遊園地があり、ウネウネしたウォータースライダーのあるプールもあった。冬場は水を抜いてBBQ場になっていたように記憶する。覚えてる人いるかな?
前回の里帰り時に「屯馬線」延伸について、ちらっと記したが、こちらも新界の東の端、烏渓沙(Wu Kai Sha)から、同じく西の端、屯門(Tuen Mun)までつながった。一直線につなげたんじゃなくて、ぐるっと九龍半島の先っちょの尖沙咀(Tsim Sha Tsui)を回るという路線。鉄オタ的に言えば、かつて紀勢本線の特急「くろしお」が天王寺~名古屋間を紀伊半島一周していた、あの感じ(笑)。
ちなみに、香港も日本同様、列車走行は左運行なんだけど、「屯馬線」は大圍~尖沙咀は右側線路を走っていた。かなりの違和感。この由緒因縁を知りたい。どなたか教えて!
無事会えたお友達と、しばし茶餐廳でご互いの近況報告などをした後、本日の目的地「車公廟(Che Kung Temple)」へ。2017年2月以来、実に6年ぶりの参拝。まだまだ旧正月モード全開の香港、当然ながら初詣の参拝でごった返している。
正面の山門は「出口専用」。入り口は大圍駅から幹線道路を越えたところにある、境内の横っちょ。なぜかこの日は悟空さんがいた。何かパフォーマンスするわけでもなく、椅子に座ったまんま居眠りこいていた(笑)。車公と孫悟空こと斉天大聖は何の関係もない…。なのに、なぜだ?
今回の里帰りで、永久居民更新と並ぶ目的が車公廟参拝。2017年の参拝の折にも記したが、小生は車公さんにピンチを救っていただいている。今年は還暦と同時に人生で最後の厄年ということなので、ここはひとつ、霊験あらたかな車公さんに厄払いをしていただこうということである。
で、あるならば、これくらいのごっつい線香を奮発すべきだろうが、これ、3本でおよそ6万円! それはいくらなんでも(笑)。でも、これだけずらっと並んでいるのを見ると、奮発してる人の多さに驚く。香港人はほんま信心深い。それがよくわかる光景。
旧正月三が日、とりわけ車公の生誕日にあたる年初二(正月2日)の参拝は熾烈。この日も相当な数の参拝者がいたが、こんなもんじゃない。線香の煙と人の数で呼吸困難を起こしそうになるほど。そういう混雑を避けて、日を空けてお参りする人が、こうして後を絶たない。
こちら様が、ご祭神の「車公大元帥」さま。「災厄から逃れられますように」とおすがりしてきたので、今年はきっとハッピーな1年になることだろう…。
なお、車公廟、車公大元帥に関する蘊蓄は2017年参拝時に記しているので、退屈しのぎにどうぞ↓↓↓
「どうかどうか、よろしいおたの申します!」と、車公さんをたっぷり拝み倒した後は、本堂から出て、これも参拝時に欠かせない風車をぐるっと回す。運気好転、これで間違いなし! 景気づけに太鼓もいつもより多めに叩いてすっきりした。
車公廟参拝で欠かせないのが、色とりどりの風車。こちらも大小様々、お値段も様々。旧正月はれを持ってる人が電車やバスにいっぱいいる。十日戎の笹みたいなもんですわな。小生も在住中は毎年買っていたんだが、処理に困るのである。香港人に聞くと「普通にゴミに出せばいい」と言うが、十日戎の笹をゴミに出すかと言えば、そんな罰当たりなことができるはずもなく、翌年の十日戎の際に今宮戎さんへ納めるのだ。車公廟には、そういう「お札返納」の場が無いことを思うと、やっぱゴミ出しすればよかったのかな…。いつの間にか我が家は風車だらけになっていたんだが(笑)。
さて、厄除のお参りも済ませた。これで今回の里帰りの目的は全てクリアしたわけだが、3年ぶりの香港。ちょっとだけ楽しみたいということで、車公廟からほど近い所で「あの方」が待ってるよってことなので、会いに行くことに。次の稿では「あの方」とその時代について、またウダウダ綴ります(笑)。
エレコム 海外用 電源変換プラグ BFタイプ 二重安全設計 T-HPABFWH ホワイト
シンガポール、香港、イギリスなどで使えるBFタイプ変換プラグです。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。