【こうせつと歌おう!】南こうせつコンサートin産山村

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まさかねぇ…。
僕は高校3年だった。あの夏の誕生日の前日。
めちゃくちゃ行きたかったけど、親からお許しが出るはずもなく…。
でも、思いだけは、遥か九州の卑弥呼の里へ。
伝説の「サマーピクニック」。
猛烈な豪雨と凄まじい雷の前に為す術なく、途中で中止となったあの「サマーピクニック」。
その伝説の地、阿蘇の産山村で37年ぶりの野外ライブが。
その一報を耳にして、最初に出た言葉が冒頭の「まさかねぇ…」だった。

あの夏、18歳だった僕はもうすぐ54歳になる。
18歳の夏、果たせなかった思いを抱き、今、産山村に立つ…。

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空と大地の境目を久しぶりに実感したこの日。日本全国から、そして海外から。この地に思いをはせ続けた人たちが集まってきた。何万人も集める大規模な野外ライブではないけど、産山村あげて、迎えてくれたという気持ちがひしひしと伝わり、幸せな気分でライブを楽しめた。

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もう若くもないのに。
こうせつの前だと10代のころに若返ってしまうから、開演10分前から「大こうせつコール」が巻き起こる。この地で「こうせつ!こうせつ!こうせつ!」って叫べることに、喜びを感じながら。

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振り向けば、九重連山。
ライブ会場の向こうには、根子岳と高岳。

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阿蘇の雄大な自然の前にひれ伏すしかなかった36年前とは打って変わって、雄大な大自然がこの日は僕らを優しく包み込んでくれる。

この空を見上げながら、こうせつと歌う喜びと幸せをかみしめて。
この空を見上げながら、己の来し方に思いを巡らせ。
この空を見上げながら、この地を襲った被害の痛みを感じて。

共に歌い、泣き、笑い、叫び、拳を突き上げる。
「こうせつファンでよかった」
と、しっかりと確認しながら…。

(平成29年昭和の日 阿蘇・うぶやま牧場)



 


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