【こうせつと歌おう!】南こうせつ&京都市交響楽団スペシャルコンサート

こうせつと歌おう!
南こうせつ&京都市交響楽団スペシャルコンサート

IMG_2943京都のコンサート会場として名にし負う京都会館が改修工事の後、今年1月に新たに「ロームシアター京都」として再開以来、様々なオープニング記念事業が行われているが、小生が目当てとするのは、このお方の出演するステージであるのは何の疑いもなく、当たり前の如く上洛。

旧京都会館へは改修に入る前の2011年1月、おいちゃんのライブに行ってるので、Before & Afterな感じ。もっとも、「Before」はかなりうらぶれた雰囲気しか記憶に残っていない。すまぬ!

IMG_2940ところで、この「ロームシアター」という名称だが、最初耳にしたときは、「労務者たちの嘆きが聞こえる」とか「あの総務部長は労務管理に長けている」とかの「労務」かと思って、それはそれでなんとも京都らしいとほほ笑んだのだが、まさかそんなわけなく、京都の電子部品メーカー「ローム」によるネーミングライツだった(笑)。

蔦屋やスタバが入っており、雰囲気はかなり明るくなったし、人も多く集まっているように見える。それがいいのか悪いのかは、京都の人のご判断に任せるしかないが。

IMG_2936京都へは毎度のことながら、「京阪乗る人おけいはん」で向かう。
京都会館は、三条京阪か神宮丸太町が最寄りになるけど、とりあえずは四条で降りませう。そしてルーティンでにしんそばを食べませう。昼飯は、梅田で「たこ梅」のおでん定食だった。絶品の関東煮を1000円未満で定食として食えるのだから、こんなお得でぜいたくな昼飯はない。奇しくも、数時間のうちに、京、大坂の絶品出汁の味比べと相成った。

IMG_2935さてさて。
コンサートはまずこうせつの部から。

2曲目に、京都のあの曲。わりとコンサートには欠かせない曲だけど、そりゃ京都で聴くと格別よ。さっき歩いてきたあたりのことなんぞを歌ってくれるわけだから。渋公で聴く『マキシーのために』みたいなもんだな。
演歌では「ご当地ソング」、フォークでは「旅情派フォーク」。どっちにしろ、演歌の人も昔のフォークの人も全国津々浦々まで、地道にライブ活動している或いはしていたという証のようなものかもしれない。若いポップス系(表現古い?)の歌手には表現できないものがあると思うな。譜面を追うだけでは、表現できない世界がそこにはある。

「旅情派」の対極「四畳半フォーク」の代表作の一つ『赤ちょうちん』を久々に聴く。意外と歌ってるところに遭遇していない。『神田川』『妹』は欠かさないのにね。

♪雨が続くと仕事もせずに、キャベツばかりをかじってた…。

悲しくて貧しい歌だな~と思うも、当時この歌に激しく共感した世代の人たちも、今では会社の重役になってたりなんかするんやろうな…。俺らはそのもう一つ下の世代だから、重役にはなってないし一生ならないだろうけど(笑&涙)。

こうせつの部ラストは、『うちのお父さん』。しかし盛り上がるね、毎度毎度この歌は。ただ、今回もお席は1階後ろから二列目で、周囲に盛り上がっている人おらず。京響メーンに据えてるお客が多かったのかな…。このへんのうっ憤を晴らすべく、1週間後には日比谷野音に参上するというわけだ。

10分間の休憩が入った。
改めて場内を見渡すに、なんともまあ立派な巨大なホールである。以前の京都会館第1ホールにあたるわけだが、さて、ここまで御大層なホールだったかな??? もはや記憶は忘却の彼方に。年は取りたくないもんだ…。

休憩後は京響の部に。ステージ下手にチェレスタがあることから、この日の楽曲が何かはおおよそ見当がつく。バレエ組曲『くるみ割り人形』から、「小序曲」「行進曲」「金平糖の踊り」「ロシアの踊り」「葦笛の踊り」「花のワルツ」。小生の好きな「中国の踊り」が端折られたのは残念だけど、数十年ぶりにナマで聴く『くるみ割る人形』に大感激した。

あ、小生、実は最初に買ってもらったクラシックのレコードが『くるみ割り人形』だったのよ。だから思い入れが強い。ちなみに、そのときに一緒に買ってもらったのが、かぐや姫の『神田川』だった。小学校4年生の冬のこと(笑)。

こうせつ再びの登場は、『コンサートツアー』で。ここからは、こうせつと京響のジョイントで。最近は、「コラボ」って言うのね(笑)。この歌はオーケストラ演奏がよく合う。8年前だったっけ?武道館のこうせつライブで、小編成のストリングス(ペペロンチーノとか言ってなかった?)を従えて歌ったあの感動のシーンが我々の脳裏に焼き付いているからかもしれないが…。

そんなこんなで、おなじみの曲を京響の演奏に乗せてこうせつが歌うというひとときは、あっと言う間にラストに。オーケストラの演奏に負けない、いや、オーケストラを支配しているかのようにさえ聴こえたこうせつの歌声は、とても心強く感じたし、これで1週間後の野音への期待も膨らんだというところ。

最後の最後は『おもかげ色の空』で、それでは皆さんさようならと相成った次第だが、かかる状況においては、さすがに小生の席の周辺の方々も立ち上がっていて、一緒に ♪別れたとき、おもかげ色の空を忘れました~ って歌ってるし。

「なんや!おたくら、京響目当てやなくてやっぱりこうせつ目当てやったのかよ!」

とね(笑)。ならば最初からもっとノッてくれたら、こっちもやりやすかったのに…。

帰り道は、三条京阪まで再び歩く。
夜の京都なんて言うと、なんだか風情を感じる響きだが、ただの住宅地である(笑)。そりゃ、明るい方がいろんなものが見えて楽しいよ。

ま、そんな始末で、こうせつとクラシックをいっぺんに楽しめたお得なひとときを、新装なった京都会館ですごしたという一件でありました。

この日の京都市交響楽団
指揮者:鈴木織衛
コンサートマスター:泉原隆志(実はすんごいバイオリニスト!)
(このお二方とこうせつの掛け合いがよろしおした)

IMG_2938おまけ。平安神宮の超巨大な鳥居の手前に、懐かしの京都市電が保存されていた。旧友と40年ぶりの再会を果たしたようなうれしい気持ちになった。これも、こうせつ大先生のお導き!(ってことにしときましょww)

(平成28年5月7日 ロームシアター京都)


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