Go! Go! HAWKS 2015
「南海ホークスとあのころの和歌山」シンポジウム
南海本線に「和歌山大学前(ふじと台)」なる駅が開業して3年だそうな。以前の和大と言えば、確か和歌山城の近くにあったような記憶が…。キャンパスが現在の場所に移転したのが昭和61年ということだから、結構長い間、和大に通学する学生は不便な日々を送っていたんやな。
その新駅開業三周年を記念して、和歌山大学紀州経済史文化史研究所では、「南海電鉄旅客案内」という研究成果の展示会を開催。併催する形で「南海ホークスとあのころの和歌山」も実施。この研究所には、相当なレベルの「南海おたく」が在籍しておられるようである。でないと、いくら南海電鉄、南海ホークスにゆかりの深い和歌山といえども、こういう研究は思いつかないだろう。是非お友達になりたいもんだ(笑)。
もちろん両催しともに、南海電鉄ファン、ホークスファンにとっては垂涎の企画であるが、いかんせん、メーン会場となる和大の付属図書館会場が、週末、祝日は休館とあっては、こちらは見逃すしかないというこの悲劇である。
だがしかし!そこであきらめないのが、真の南海電鉄ファン、ホークスファンというもの。駅に隣接するイオンモール和歌山の第二会場へ行こうではないか。
この日は、南海ホークス黄金期の名二塁手にしてチームリーダーだった岡本伊三美選手と人気は12球団トップクラスだった島本講平選手がゲストに迎えてのシンポジウムが開催される。そりゃもう、行くしかないでしょう(笑)。
ざっと見た目、100人は集まったと思われる会場の壁には、ホークスの歴史をざっくり振り返る年表やら、球団から発行された懐かしの「ファンブック」、入場券あれこれ、子供会会員証、新聞記事などが展示されていた。
また、南海電鉄の「本当はこれこそが南海電鉄!これがあってのこのそ南海ホークス!」と言うべき「羽車」の社章も展示されいて、思わず「そうそう、これよこれ!南海はこれなのよ!」と思わずにはおれなかった。家の近所を走る南海平野線(ちんちん電車、すでに廃線、現在は地下鉄谷町線)にもしっかりこの社章が取り付けられていたもんな~。そりゃ「南海=羽車」よ。絶対に。今の社章なんか、セミにしか見えんわ、小生には(笑)。
1959(昭和34)年、伝説の杉浦血染めの4連投4連勝で読売を下した時のペナント。手前のユニが南海ホークス最終タイプというのがなんとも…(笑)。
岡本御大がお元気そうなのが何より。小生にとっては「岡本選手」というイメージは当然なく、野村監督時代初期の二軍監督であり、関西テレビの名解説であり、最終的にはバファローズの球団代表という人。
それにしても「南海の美少年」こと島本コーちゃんも随分老けたなあ…。後ろのモノクロ写真が、南海在籍時代。この写真、昭和50年の『ファンブック』にも同じものが。で、この年のシーズン中に佐々木宏一郎投手とのトレード成立。ここで開花した。まあねえ、まさか南海相手に完全試合した投手が5年後に南海に来るとはねえ…。ちなみに、島本の南海入団当時の二軍監督が岡本監督。
お二人がシンポジウムでどんな話をしたのかは、一生懸命ノートをとってた人がいっぱいいたから、そんな人らがブログにでもしてくれてることを期待して(笑)、印象深かったお話しを二つ三つで失礼させてもらいますわな。
岡本 南海はケチな球団と言われてましたけど、あれは鶴岡さんが自分の給料上げなかったから、他のもんが上げてくれとは言えんかったから。親分がど~んと給料上げてたら、選手の給料も上がってたはず。
岡本 カールトン半田が、『優勝したのに皆なんでしんみりビール飲んでるの?アメリカだったら、ビール掛け合いして大騒ぎだよ』と言いましてね。確かに(鶴岡)親分も蔭山さんもグラス片手にしみじみとした表情でね(笑)。そしたら誰かが、ビールをポーンとまいたんですわ。それからはもう、みんなでビール掛け合って大騒ぎでね。優勝したらビール掛けっていうのは、南海が最初ですわ。これからですよ、各球団が優勝したらビールかけするようになったんわ。
岡本 親分はよく言ってましたよ。『19歳や20歳のお子さんを親御さんからお預かりした以上は、一人前にせなあかん責任がワシにはある。どうしてもできんかったら、ワシは親御さんに申し訳なかったと頭下げに行かなあかんのや』ってね。
「南海ホークスとあのころの和歌山」ってことで、わざわざ箕島高校出身のコーちゃんも呼んだんだろうけど、和歌山の話題と言えばコーちゃんがほんの少しだけ尾藤監督について触れた程度で、ちょいとコーディネーターさんも困り顔だったが、岡本御大が来られたということで、パリーグ最強時代のホークス話がいろいろ聞けてよかった、よかった、ホンマよかった。
7000系サヨナラ運転のヘッドマークは、年内いっぱいはタイムリーな展示だが、手前のジオラマはいかがなものか…。作った人には悪いけど。
(平成27年11月15日 イオンモール和歌山)
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
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