Go! Go! HAWKS 2015 OSAKA CLASSIC 2015
ホークスvs バファローズ10回戦
毎度言うようだが、三連戦三連勝というのは難しい。が、勝ち越しはそれほど難しいわけでもない。まして、三連戦の初戦を勝ったワケだから、我が方は、残り2試合の内のどちらかを勝てば、勝ち越しなのである。このペースを守って行けば、一気にとはいかないが、じわじわと貯金はたまってゆく。やがて、勝負所が来るので、そこでスパートかければいいのである。今は当然そんな時期ではない。上位のファイターズやライオンズはいきなりスパートかけているが、そんなん、永久に続きますかいな、ねぇ。
って情況で迎えた「OSAKA CLASSIC」最終戦。前日負けたから、この日勝てばそれでよい。簡単なお話ですわ…。それは敵軍も同じことやけどな。
さすがに工藤監督君と同い年ともなると、一般人には三連戦を気合入れて試合開始から終了までしっかり見届けるのは、体力的に無茶なハナシになってくる。そこでこの日は、午後1時試合開始にもかかわらず、朝ご飯はもちろん、お昼ご飯もしっかりお家でいただいて、のんびり出陣。しかし…。JR環状線大正駅から屋根付き大阪球場へ向かう途中、岩松橋手前にこんな看板が!
えっ! 完売なのか!! これは珍しい! 「雨降るでぇ~」と、クククっと笑いながら、完売の光景見てあげましょうかと、球場へ向かう。小生は、前売りチケット購入してあったからよかったが、そうでない人、特に南海目当ての人、泣く泣く引き返した人もおるのかな…。
この三連戦、実際、よく入っている。初戦の5月1日は、大阪ドームの平日としては、驚愕の動員数、26,253人。まったくもって春の珍事である。翌2日は、外野下段席を指定席にしたにもかかわらず、34,683人。そしてこの日はついに、球団新記録となる36,154人で満員札止め。大型連休の南海戦、これはホンマおいしいねぇ~。
内野自由席の前売りを買ってあったので、そっちへ入場。入場時、「現在、お席が全くございませんので、立ち見となりますが、よろしおますか?」と、もぎりの兄ちゃんに念押しされる。まあ、空席なしと言っても、そこをなんとかしちゃうのがベテランと言うもので、「へえ、かめしまへんで」と。
まあ、しかしよく入ったもんだ。阪神主催試合でもここまでにはならない。時代はパ・リーグだな。とりあえず、知り合いが陣取る界隈へ出没し、なんとか押し込んでもらって、お席は確保。はあ、よかったよかった。1回表の南海攻撃を、自宅のテレビで見届けてからの出陣。球場の席に着いたら、3回裏近鉄攻撃中。近いからか、はたまたグダグダ試合やからなのか…。
第9回戦(ホークス6勝3敗0分)勝:二保(1勝0敗=プロ入り初勝利) セーブ:サファテ(2勝0敗8S) 負:岸田(1勝1敗0S)
観衆:36,154人(札止め)
先発のスタン(ド)リッジは、よく走者を抱えていた。それでも6回を投げて2点に抑えたのだから、これは上出来。相手打線がカラバイヨ以外、アテにならないのが幸いしたのかもしれない。
一方の敵軍先発西は、勝ち星に恵まれない試合が昨夏以来ずっと続いている。めっちゃ好投している。なのに、後続の投手が打たれてしまったり、打線の援護がなかったりと、不運極まりない。顔面神経の不調で前回登板予定をスライドしたのも、そこに一因が無いとは言えないだろう。可哀そうに…。西もまた6回を投げて、後続に託す。この時点で場の空気は、「西、ようやく白星!」というものだったが、やっぱり一寸先は闇。怖い怖い。
復帰した佐藤達也と、セットアッパーとしての地位を自分のものとしつつある急成長中の塚原が、我が軍打線を寄せ付けず、おあとは9回、「平野さん、頼みますョ!」となるんだろうと思いきや、トリのマウンドには岸田の姿が。負傷明けの平野、今日は休んどけということなのか。でもなんか、「岸田なら打てるんちゃう?」な空気も、三塁側~レフトの南海ファンに漂い始めるのだから、こういうのは不思議だ。
果たして。それは見事な逆転劇だった。最初の1点を返した李大浩の右翼フェンス直撃の二塁打は、「3日連続で9回表に本塁打か?」というような強烈な打球だったが、あれはあれでよかった。走者を残すことで、相手のプレッシャーも強まる。松田の三塁内野安打もラッキー。そしてとどめは吉村。右翼手糸井がなんとかキャッチしようと差し出したグラブをわずかにそれた打球は右翼線を転々とする。走者二人を迎え入れて、この回3点で逆転。
9回裏は、サファテで締める。1死二塁で糸井、2死で二塁でT-岡田と、一発出ればサヨナラ負けのピンチも、糸井、岡田を連続で左飛に打ち取って、試合終了! 8回を3者凡退に抑え、南海側のリズムを作った三番手の二保が嬉しいプロ入り初勝利。よかったよかった。もう「明石によう似たピッチャー、誰やった?」なんて言いませんよ、おじちゃんは!(笑)
初戦に続く劇的逆転勝利で湧きかえる三塁側~レフトの南海ファンの狂喜乱舞ぶりは、説明するまでもないだろう。「もうあと全部負けてもええわ~」なんて声も飛び交うほど、劇的な勝利であった。
こうして今年の「OSAKA CLASSIC」は南海の2勝1敗で幕を閉じた。吉村は、試合後のインタビューで、古くからの南海ファンを泣かせるコメントをしてくれた。南海ファンが大喜びしたのは勿論のことだ。12球団各本拠地、大阪ドームでのバファローズvsホークスの試合だけだろう、ここまでくっきりと、1塁側と3塁側でファンの色分けがされるのは。この日だって、3万6千人の観衆は、明らかに1万8千人ずつに分かれていた。ソフトバンク球団がどう思おうと、福岡のホークスファンが何を言おうと、大阪は紛れもなくチームの発祥の地であり、今もってなお、「準本拠地」としてこれだけのファンが集まるのである。その事実をこうやって眼前にすると、誇らしくもあり、また一層寂しくもあるのだ…。「OSAKA CLASSIC」が開催されるたびに、こんな具合に誇りと寂しさが入り混じり、ワっと泣き出したくなるのである…。
9回に逆転タイムリーを放った吉村のヒーローインタビュー
来年、「OSAKA CLASSIC」も「復刻ユニ」も、やってもやらなくてどっちでもいいけど、何らかの形で「南海ホークス」の思い出を大事にしてくれる試合なりイベントなりは継続してもらえたら、嬉しいなあと。
(平成27年憲法記念日 大阪昼間試合)
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
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