【初場所総括】

相撲好きです。そりゃもう、「柏鵬時代」からです。

そんな次第で、久々の「場所総括」です。

実に4年ぶり(やったかな?)です。実に気まぐれです。来場所もやるかどうかはわかりません(笑)

今は、総体的に身体が大きくなりすぎたからか、緻密な相撲が減ってしまい、とにかく大味でつまらんですね。だから特に贔屓もおりません。

と、つべこべ言いながらも、相撲のチェックは欠かしてません。土日なんかは1時ごろからBSのサブチャンネル~総合テレビと相撲中継のハシゴして、幕下から取組をしっかりチェックしています。

あ、もちろん、北の富士兄さまの素敵な「放言解説w」も楽しみにしています。なんて言うと、ご本人さまに「そんなつまんないことチェックするなよ~」って言われそうですが(笑)。

前置きさておき、「初場所総括」とまいりましょう!

<横綱>
白鵬:いや~強いですね。千秋楽結びの大一番で鶴竜に敗れたものの、決定戦では鶴竜の右を関節キメルような小手投げで、マワシから手を離さざるを得ない状況に持ち込んで一気の寄りは見事でした。こういう一瞬の「頭脳プレー」が今場所も随所に見られ、盤石の15日間。で、各力士はもちろんのこと親方衆ももっと研究しないと。もっとも指導する親方衆の頭脳では付いて行けないほど、白鵬の相撲内容は高レベルなんだろうけどな…。

優勝インタビューの発言が素晴らしい。「遠藤ら若手が上に上がってきますが」との問いに、「そんなに簡単には行かないよと、壁になりますョ」と。実際、壁になれるのは白鵬くらいだからな。こういう意識を上位陣はもっともっと持ってほしいもんだ。

<大関>
稀勢の里:きつい言い方だけど「な~~~~~んだよ~~!」ですな。綱取りが一から出直しになったどころか、来場所はカド番。お客さんはすごく期待して国技館へ繰り出していた。去年の初場所対比で10%増と好調だった観客動員だったけど、そんな大きな期待を裏切ってしまった。この期待への「背信行為」とでも言うべき負け越しとカド番という重荷を背負って、きせのん、さあ春場所に再起叶うのか? そもそも春場所に向けてしっかり稽古出来るのか?

鶴竜:「なんとなく勝ち続けていたら、14番勝ってた」と印象の薄さは、なんだろう?千秋楽結びで白鵬を破って、ようやく存在感を示したが…。ネット上ではこの地味な大関のことを「ジミー」と呼ぶ向きもあって苦笑する。14勝を上げたことで、「来場所は綱取りの場所」となったようだけど、「ジミー」というニックネームを払拭する、存在感ある相撲を取らないと、なかなかおいそれと横綱昇進とはなりますまい。

琴奨菊:大きなけがが癒えない中、カド番ということもあって大関の地位を死守すべく上がった今場所の土俵。なんとか勝ち越し。不戦勝が2つあったのは幸運。うるさい妙義龍と本来なら綱取りに向けて白星街道驀進してなきゃならない稀勢の里からの不戦勝だけに、元気な二人と当たっていたとしたら…。

<三役>
豪栄道:「いつ大関になるんやろ」と思いながら、結構な歳月が流れてしまった。今場所も序盤は希望の持てる相撲もあったけど、中盤以降は持ち前の鋭い当たりも影を潜め、はたいたり引いたりが目立ち、黒星を重ねてしまう。このところ、関脇を死守するのが精一杯という場所が続いており、こりゃもう、大関はないなと見切りをつけたい。センス抜群なのにね~。

琴欧州:なんとか勝ち越し。これが今できる精一杯のところと見た。厳しい見方だけど、今場所のような相撲内容では、今後の大関復帰は絶望じゃないかな?

栃煌山:今場所は好調。彼もまた豪栄道と同様に「いつ大関になるんやろ」な存在だが、どうにもムラがある。目立って悪い場所がぽつぽつあって、これまた三役の常連で収まってしまっているのが残念。「頭脳プレー」という点では、見るべきところがあるのになあ。見ててごらん、来場所は負け越すだろうから…。

<平幕>
なんと言っても、遠藤大砂嵐に尽きる。

大砂嵐は雑な取り口もあるが、どうしたことか、それが彼の存在感を高めているように見える。琴欧州とよく似た体型なのに、琴欧州よりも安定感がある。遠藤との出世争いが見もの。

遠藤は見ての通り。さすがに琴奨菊には一気にがぶられたが、少なくとも三役陣には充分通用する相撲内容。技能賞を逃したのは残念だが、三賞よりも優勝を目指せる数少ない若手。稀勢の里の「背信」を帳消しにしてあまりある活躍ぶりだったのは、優勝に準ずるもう星を上げた鶴竜でもなく、優勝した白鵬でもなく、この遠藤だった。地道に稽古を積んで欲しい。

はようやく横綱、大関陣と当たる地位になったが、やはり壁は高かったか。それでも琴奨菊を破り、元・大関の琴欧州も倒したことで、何かつかんだと思う。ご当地場所となる来場所の活躍を期待。

里山は千秋楽の一番が、なんとも残念。「髷つかみ」による反則負けで負け越し、来場所の十両陥落が確定的となったのだけど、勝っていれば勝ち越しで技能賞も貰えてたのだから、気の毒。あの場面、「髷つかみ」が最終的に勝敗にかかわったとは見えなかったのだけど…。

<問題指摘>
気になったのは、「まわし待った」が2回ある取組が二番あったこと。いずれも時天空がらみだが、「ユルふん」だったのは時天空じゃなく相手力士。驚いたのは、「まわし待った」でいとも簡単に組み手を解いて、足の位置も動かしてしまう両力士。「水入り」じゃないんだから…。これ、相撲ルールの基本の基本ですぜ。教習所、一から行き直せと言いたいな。お粗末すぎる。

<幕下付け出し>
外国人力士初の幕下付け出しでデビューの逸ノ城(いちのじょう)、6勝1敗は見事。体格も見事。来場所は幕下上位に番付も上がるだろう。モンゴルからの相撲留学で鳥取北高校へ。高校横綱など五冠。卒業後は、「外国人力士一人一部屋」という枠のため入門の機会に恵まれず、母校でコーチをしながら、昨年9月に全日本実業団選手権個人で優勝し、幕下付け出しデビューのチャンスを手に。体格は豪快だが取り口はなかなか緻密で相撲勘の良さを感じさせる。一気に幕内上位に駆け上がる可能性大。

<実況席>
土俵以外の楽しみは、なんと言っても放送席の北の富士兄さまのコメント(笑)。

今場所最高のコメントは、千秋楽結び前の一番、豪栄道vs琴欧州。立ち会い、琴欧州がさっと左に身をかわし、あのままだと間違いなく豪栄道は前につんのめって負けていたはず。が、これは豪栄道の「立ち会い不十分」とみなされ、仕切り直し。2度目の立ち合い、今度は豪栄道が身をかわして結局琴欧州が前につんのめって負けてしまう。大一番を控えて「こりゃないだろ~」と場内ブーイング。向正面解説の舞の海が「いま、琴欧州がなんかひとり言しゃべってますよ!」。すかさず兄さま「卑怯者!って言ったんじゃないか?」。これには爆笑しちゃいました(笑)。どっちもどっちだと思うよ、おれは…w。

さてこの日の藤井アナ。2回「泉川」を発言。昔はそれこそ北出アナとか石橋アナの時代には、ちょいちょい「泉川」を耳にしましたが、最近はなかったね~。忘れてたもん。「泉川」という力士が過去に存在したのだそうだけど、ここではその力士を指しているのではなく、「だめ出し」という決まり手(現在ではこれも含めて「決め出し」としている)へ持って行くまでの肘の当て方のことなんだわな。さすが藤井アナウンサー、泉川をこの21世紀なっても発言するとは!アナタもかなりのマニアですな(笑)。一度、夜を徹して相撲について語りあいたいものだ(笑)。

来る春場所は、3月9日、ボディメーカーコロシアム(あ、府立体育会館ねw)にて初日。逸ノ城と遠藤を見に、久々に相撲場に行きますかね…。


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