【睇戲】『名探偵ゴッド・アイ』(港題=盲探)

『名探偵ゴッド・アイ』
(港題=盲探)


「睇戲」と書いて「たいへい」。広東語で、映画を見ること。

杜琪峯、劉德華、鄭秀文と来れば…

中文タイトルを見てお分かりの通り、盲目の探偵が主人公の物語。

最初この映画のチラシ(*下記掲出とは別物)を見た時は、あれ? ハードボイルド路線? と思ったけど、ナニナニ、監督が杜琪峯(ジョニー・トー)って? そして主演が劉德華(アンディ・ラウ)と鄭秀文(サミー・チェン)と来たら、これはもはや『痩身男女(邦題:ダイエット・ラブ)』の世界じゃないか! コミカルなストーリーを演じたアンディとサミーの二人だから、探偵ものなんで「お笑い」とは言わないけれど、テンポよく香港映画の醍醐味を魅せてくれるんだろうと期待して、最近よく通っているシネマート心斎橋へと向かう。

嬉しいことに、同館では毎週月曜日は「メンズデー」として、男性はなんと!1000円で映画を観られるんだぜっ!!

426px-Blind_Detective_poster港題 『盲探』
英題
 『Blind Detective』
邦題 『名探偵ゴッド・アイ』
製作年 2013年
製作地 香港
評価 ★★★(★5つで満点 ☆は0.5点)

導演(監督): 杜琪峯(ジョニー・トー)

領銜主演(出演): 劉德華(アンディ・ラウ)、鄭秀文(サミー・チェン)、郭濤(グオ・タオ)、高圓圓(カオ・ユエンユエン)、郎月婷、林雪(ラム・シュー) 他
*アンディとサミーの共演はこれで7作目

客串(特別出演):黃文慧(ボニ―・ウォン)、盧海鵬(ロー・ホイパン) 他

【甘口評】
アンディもサミーも昔と変わらぬノリで、テンポよくストーリーが展開してゆく。こういうのを観ていると、90年代の香港映画を思い出すから嬉しい。そこに大陸俳優の郭濤がうまく絡んでいい味を出している。

ストーリーは香港らしく「O記(Organized Crime and Triad Bureau)」が登場する事件を解決してゆくというもの。アンディ演ずる盲目の探偵(報奨金にうるさく、美食家いや大食家でもある)がサミー演ずる女刑事を鍛えながら、過去の未解決事件に挑む…、というだけで、香港電影迷は喜ぶんじゃないか?「O記もの」「探偵もの」「サスペンス」としてではなく、シリアスで凄惨な事件場面もある「コミカルストーリー」として観れば、実に楽しいひとときを送れること請け合い。

【辛口評】
アンディとサミーのコンビは安定度抜群だが、さて、2014年となった今なおこのコンビでお客を引き込もうなんて、ちょっと香港映画界も寒いなぁ…。

ストーリー仕立ても二人のやり取りに重きを置きたかったのか、事件の展開にやや無理っぽい部分があったりして、「トーさん、ちょっとそれはないわ~」と言いたい場面もいくつかあって、かなり苦笑いしながら観た。多分、脚本の韋家輝(ワイ・カーファイ)の作風なんだろうけど…。要するに、あれもこれも盛り込み過ぎなんよね…。

寰亞電影《盲探》終極預告片 7月4日 案無不破=最終予告編】

(平成26年1月13日成人の日 シネマート心斎橋)


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