落語、講談
第10回 まん我・吉坊・南青 三人会
浪花三座会 たっぷり長講!!
しばらく演芸の場から遠ざかっていたような気がする…。
かかる状況においては当然ながら、笑いの鬱憤がたまってくるわけで、さあなんぞ手頃な会はないかえ?
と思っていたところ、講談師にて好男子の旭堂南青くんがツイッタ―で、せんど広報している会があるではないか、おお、これは願ったり叶ったり、演者3人、南青、吉坊、まん我は小生のお気に入りメンバー、これは行かねば! と、大阪マラソンも顧みずw、ミナミは上方ビル4階、上方芸能の砦とでも言うべき存在なる「TORII HALL」へと、行って参じました!
第10回目となったこの回。当初の目論見では、第10回で一区切りつけようやないか、ということだったらしく、南青くんはそのつもりでいたら、まん我、吉坊はすっかり失念していて、楽屋入りと同時に「次の11回目はどないしよ?」と相談を始めたと…。かかる次第であるからにして、次回は3月12日の開催。覚えてたら行きますね(ゴメンね、こんな軽い客でw)。
<ネタ帳>
1.桂弥太郎 『千早ふる』
2.旭堂南青 『太閤記 婿引出』
3.桂吉坊 『深山かくれ』
中入り
4.桂まん我 『井戸の茶碗』
■弥太郎、初めて拝見。師匠は吉弥。しかしまあ、最近は新人さんが多くて、「え、誰よこの人?」なんてことも少なくないけど、新しい人がどんどんデビューしてゆくのはいいことだから、これからも「え、誰よこの人?」と思う機会が続いてくればよいかなと。
無難に「千早ふる」。4年目か…。ぼちぼち「無難に」と、簡単に言ってもらえなくなる年数に。ちょっと訛りが気になり、大阪の子ちゃうなと思ったら、岐阜出身。次観た時がどうなってるかな?
■見台に代わって釈台が用意され、時太鼓鳴る中、南青登場。多分、3年振りくらいに拝見。若手と認識してたけど、もう中堅。マクラが面白い。講談と言うと、歴史ものを語る難しい、文字通り「講釈」と思って、最初に身構える人も多いから、こうやってほぐしてくれるのはいいな。今日のお客は、ほぐす必要はない「コア」な面々と見たが(笑)。
「太閤記 婿引出」。「へ~、そうなんや!」と新たな歴史の発見をした気分に浸るもよし、「講釈師、見て来たような嘘をつき」と思って「また、そんなこと言うて~」とリラックスして聴くもよし。いずれにしろ、講談師が語る光景を脳内に思い浮かべられれば、それでもう講談、聴けます、ついて行けます、大丈夫、ポンポン!
■吉坊の「深山かくれ」は、2回目です。今、出てる人、次の瞬間におらんようになるハナシ(笑)。かかる情況においては、「そういえば、さっきの人物Aはどうなったん?」なんて、余計なこと考えんでよろしぃ。現状を把握して(笑)、今の場面を笑うべし、そんな感じでわりと長い目のお話がだだ~っと流れて行く。オチは「あ~、そうなるんかぁ」。
後から出てきたまん我曰く「嫌なハナシでんな、どんなけ殺すねん!」って笑ってましたが、マジで何人死んだかわからんほどようけ死ぬけど、それすら忘れて、今語られることをよく把握すべし、そして笑うべし。そして、どうしてもストーリーが気になる人は、吉坊の出る会に通うべし、いずれまたやってくれる(はずw)。
■トリはまん我で、「井戸の茶碗」。これは出てきた人、最後までおります(笑)。
このネタ、お江戸の方にやる人多いように認識していて、実際、上方落語で聴くのは…。誰かで聴いたと思うけど、思い出さんね…、うう~~ん、記憶があやふやな。意地の張り合いのような美談なような…。その平行線が面白いハナシ。まん我は表情も豊かで、声の押し出しもいいので、武家が出てくるネタは本領を発揮しやすいなあと、高座見ながら感じた次第。やっぱり表情と声は大事。お客を「想像の世界」へ引きずり込んで行く芸が落語なんだから、欠かせない武器かと。いい持ちネタに育ててるなと。
この3人がどういう経緯で、三人会を定期的に開催しているかは知らないけど、三者三様に、味のあるメンバーなんで、まず、ハズレはない会。続けてほしい会のひとつ。
楽しい高座の帰りに、ふらりとジュンク堂に立ち寄り、店内をブラブラ…。
「あ~、やばい!」
結局、落語関係の本を衝動買いしてしまった…。なんか今月は、本代がかさんでるんよね…。いくら読書の秋とはいえ、「積ん読」すでに10数冊…。
アホやね(笑)。
(平成25年10月27日 TORII HALL)
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
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