数日前の『星島日報』が、「香港人女性の50%、『港女』の呼称に抵抗」という調査結果を報じているよと、7月11日付の『日刊香港ポストE – mail版』が教えてくれた。(調査対象は20歳以上の男女240人)。
広東語は、大阪の地名の「上六(上本町六丁目)」とか「天六(天神橋筋六丁目)」のように、長ったらしい単語を縮小して言うことが結構あります。ここで言う「港女」もその筋でいけば、「香港人女性」ということなのですが、それ以上に「裏の意味」があり、どちらかというとそっちの方が重要視されているようです。
最近ではマスコミやネットユーザーによって「拝金・物質主義」や「乱暴」「わがまま」「男性にお金を使わせる」などのようなマイナスイメージで使われることが増えてきた。民建連婦女事務委員会が先ごろ行った調査では香港人女性の約半数が「港女」という呼称に抵抗があるようだ。
「抵抗がある」ということはすなわち「図星」なわけで、小生もここで紹介される「イメージ」を見て、思わず噴き出しそうになったほど、的を射ているわけです。
「港女」の皆さんの名誉もあるから、大きな声では言わないけど(笑)、小生も在住中は「まったくもう、香港の女ってのは…」と愚痴るときの理由は、おおむねこのあたりでしたね。
とくに「乱暴」については、往来のど真ん中で気の弱そうなカレシに平手打ちかます女性をしばしば見かたものですが、引っ叩かれた男の情けなそうな表情と、目を三角に吊り上げて怒る女の絵柄がなんとも「香港やな~」って…。
女性同士の諍いもなかなか迫力満点でしたね。ごくごくたまにですが、社内でもそういう場面がありました。心の中では「赤勝て!白勝て!」と楽しんでましたが、エスカレートすると手の着けようがなかったですね。あ、もちろん、優しい人もいますよ(笑)。
僕にとっての「港女」は
この人と
この人
ですな!
さて一方、「港男」のみなさんはどうか。
一方、男性回答者の71%が「港男」と呼ばれても気にしないと回答。「港男」のほうには「ケチ」「風格がない」「向上心がない」「割り勘したがる」「ゲームやアニメに夢中」などのイメージがあるが、「港女」ほどは話題に上ることは少なく、男性自身は受け入れやすいようだ。
あ、これもよくわかりますね。
こちらはあまりにも「図星」すぎて、反論する気もないのかな(笑)。
ただ、小生の年代から上(1960年代以前の生まれ)の「港男」はそれほどこのイメージが顕著ではないように思います。これはたまたま小生の交友範囲の男子諸君がそうだったのかもしれませんが。「今日の飲茶を誘ったのは僕だから、僕が払うのは当然」とか言う人も多くて、「ケチ」とか「割り勘したがる」という感じはないですね。
一方で「アニメおたく」はいっぱいいます(笑)。普段、日本語をまったく解せない奴が、70年代の日本のアニメの主題歌ならさらっと日本語で歌っちゃうわけでしてね。けど、「風格が無い」「向上心が無い」は、ふむふむと感じるところはありますね…。
そして、僕にとっての「港男」は
この人と
この人
ですな!
併せて、こんな面白い統計結果も。
恋人の条件については、男性の23%がルックスやスタイルが、同22%が品格が最も大切と答えた。これに対し、女性の23%が品格を重視すると答え、同20%近くが経済能力は無視できないと回答。ルックスを重視すると答えた女性は5%だけだった。また全回答者の過半数が外国人を恋人にしてもよいと答えた。
あくまで「恋人の条件」だけど、「港女」はしっかりしてますな。ルックス重視は5%止まりとはな。で、いざ付き合ってみたら、とんでもない情けない男子だったから、往来のど真ん中で平然と張り倒すわけですか…。さっすが「港女」!
さて、香港人男女を「港男」「港女」と呼ぶ一方で、日本人はというと新聞や週刊誌では「日籍男子、女子」と表記されることが多いですね。大体にして、事件の主人公が日本人の場合、こうなる。
以前、職場でなんかの冗談話をしていて、小生が
「危うく明日の『蘋果日報』あたりに『日籍男子がXXで逮捕!』とか書かれるとこやった~、ひゃひゃひゃひゃ!!」
って言ってたら、日本人女子社員が
「いやですよ、レスリーさんったら。新聞に『日式男子逮捕』なんて出ちゃったら!」
その瞬間、場はシ~~~ン…。アタシはその女子に
「パチモン日本人男子」
にされてしまったという次第なり。
「日式」は本来は「日本様式、日本スタイル」という意味だったはずですが、猫も杓子も「日式」を言いだし、いつの間にか「パチモン日本式」の総称みたいになり下がった感が強い、気の毒な言葉です。
「日式居酒屋」「日式ラーメン店」「日式ブッフェ」「日式ラブホテル」…。かつて、本来の「日式」がトレンドだった80年代ごろの名残なのでしょうが、本来の意味で「日式」を使っているお店が気の毒なほど、小生の目に留まる「日式」はいかがわしいモノが氾濫しています。
こんな「ラ|メン」を見かけたら、それは「日式」!
そしてあの瞬間、小生もまさに
「真偽、いかがわしい日本人男子」
とみなされてしまったわけです、それも同僚である日本人女性に…。
「あんな『日式女子』に言われる筋合いはないね!」
と、昼食時に男子諸君にぼやいていたのは言うまでもありません(笑)。
変な誤解を招かないためにも、日本語も広東語も正確な言葉づかいを心がけましょう!
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
1件のコメント