【映画のハナシ】私家版・影史三十大華語電影*旧ブログ

なんか最近、オタクなブログになっているleslieyoshiです。

前回の「影史百大華語電影(100 Greatest Chinese-Language Films)」に触発され、すっかり香港映画おたく魂の火が再点火してしまったわけで(笑)。
だれも興味がない「私家版」の華語映画ベスト30を選んでしまいました。馬鹿ですね~、アホとしか言いようがないですな、まったく…。

あくまで「私家版」ですから、そりゃもう個人の好み満載で、「なんであの映画が入ってないんダ?」と言うお声もありましょうが、笑って許して。

雰囲気出せるように『原題』(邦題)にしました。(邦題)無きものは日本未公開になります。

1.『阿郎的故事』(過ぎゆく時の中で)1989・港  監督:ジョニー・トー
「お涙頂戴にも程がある!」との見方もありますが、やはりラストシーンは何回見ても涙ボロボロ。周潤発とシルビア・チャンはもちろんのことですが、子役がすごく光っています。

2.『半斤八兩』(Mr.BOO! ミスター・ブー)1976・港 監督:マイケル・ホイ
小生と香港を結びつけてしまった「罪な」映画でした。「愉快な香港」にすっかり惚れてしまったのでした。それも中学生の分際でw。随分昔の作品だけど、今見ても十分すぎるくらい面白おかしい。

3.『92黑玫瑰對黑玫瑰』(黒薔薇vs黒薔薇)1992・港 監督:ジェフ・ラウ
これはおもろいよ~!永遠の美少女スター・馮寶寶と梁家輝(リョン・ガーファイ)がこんな芸風を持ってるとは!と発見できた作品でもありました。とにかくおもろい!こういう娯楽作品、好きです。

4.『細路祥』(リトル・チュン)1999・港 監督:フルーツ・チャン
いわゆる「返還もの」。これも子役が泣かせてくれる。香港返還に「大陸不法移民」の問題をからませたフルーツ・チャンの視点は好感が持てる。

5.『籠民』1992・港 監督:ジェイコブ・チャン
「座って半畳、寝て一畳」みたいな檻のような空間で暮らす貧困層の物語。BEYONDの黄家駒の熱演が光る社会派問題作品。

6.『英雄本色』(男たちの挽歌)1986・港 監督:ジョン・ウー
周潤発の日本における出世作と言えましょう。それ以上に、苦悩する青年・張国栄(レスリー・チャン)の瞳が超ステキ。香港ノワールものブームの先駆的作品。

7.『帝女花』1976・港 監督:ジョン・ウー
最後の粤劇(広東語オペラ)映画でしょう。映像がとにかくきれい。かつての香港映画はこういう重厚な粤劇ものをきちんと作れていたんだな~と。ジョン・ウー監督の出世作でもありますが、『男たちの挽歌』との世界があまりにも違いすぎて…。

8.『香港製造』(メイド・イン・ホンコン)1997・港 監督:フルーツ・チャン
フルーツ・チャンの名を天下に知らしめた作品であるとともに、サム・リーが発掘された作品でもあります。これまたフルーツ・チャンの「返還もの」。

9.『女人・四十』(女人、四十。)1995・港 監督:アン・ホイ
かつての美少女スター・ 蕭芳芳(ジョセフィーヌ・シャオ)が好演。好きなんですよ、この女優さんが。舅の痴呆症という暗くなりがちなテーマを、泣き笑いで軽快に描く。

10.『人民英雄』(野獣たちの掟)1987・港 監督:イー・トンシン 
梁朝偉(トニー・レオン)の作品で、一番彼らしさが出てるのは「非情情市」ではなく、これではないかと。銀行強盗犯のクセに妙におどおどした目つきがいい。なるほどこの作品で香港電影金像奨助演男優賞するわけだ。

11.『應召女郎1988』(コールガール)1988・港 監督:デビッド・ラム
これまた馮寶寶の熱演が光るけど、悲惨な人生なんだなこれが…。日本ではマギー・チャンの作品みたいにとらえられてるけど、明らかに馮寶寶の映画だと思う。

12.『天才與白痴』1975・港 監督:マイケル・ホイ
舞台は精神病院。これこそマイケル・ホイの代表作でしょう。そりゃ、賛否両論あるし、作りとしては後々の作品群の方が出来がいいんですが、このタイトルとその中身はマイケル・ホイの天才ぶりの象徴ですね!

13.『金雞』2002・港 監督:サムソン・ チウ
娼婦の回顧録のような作品。主演女優のサンドラ・ンがいい味出してます。全体的に笑いの要素が散りばめられてますが、ちょっとホロッときたりもする、この時代に香港に生きた者ならば…。

14.『玫瑰玫瑰我愛你』1993・港 監督:ジャッキー・パン
3位の黒薔薇の亜流作品で、特に継続性はないけど、これはこれでまた笑える作品。ケニー・Bが好演。

15.『鹿鼎記』(ロイヤル・トランプ)1992・港 監督:バリー・ウォン
周星馳(チャウ・シンチー)作品数ある中で、小生はこれが一番好き。でも迷うな、周星馳作品は。

16.『風塵三俠』1993・港 監督:ピーター・チャン
17.『肥龍過江』(燃えよ!デブゴン)1978・港 監督:サモ・ハン
18.『非情情市』(悲情城市)1989・台 監督:ホウ・シャオシェン
とりあえず、この辺にランクしておきましょうか。

19.『陽光燦爛的日子』(太陽の少年)1994・中、港 監督:チアン・ウェン
記念すべき、「香港初デート」の思い出の作品(笑)。

20.『國産凌凌漆』(0061北京より愛をこめて!?)1994・港 監督:リー・リクチ, チャウ・シンチー
14位とランクを迷ったけど…。邦題のタイトルがあんまりなんで(笑)。

21.『唐山大兄』(ドラゴン危機一発)1971・港 監督:ロー・ウェイ
李小龍(ブルース・リー)も好きなんだけど、他の29作があまりにもアクの強い作品が多すぎて、ここでやっと初登場。「ドラゴンなんとか~」では、これが一番好きやなぁ。

22.『新難兄難弟』(月夜の願い)1993・港 監督:ピーター・チャン、リー・チーガイ
23.『天若有情』(アンディ・ラウの逃避行)1992・港 監督:ベニー・チャン

そんなアホなってくらい暴力的な作品だけど、劉徳華(アンディ・ラウ)がいい感じ。

24.『省港旗兵』(省港旗兵・九龍の獅子)1984・港 監督:ジョニー・マック
大陸からやって来るギャングの切ない話。返還前ならではの視点で、当時の香港人の思うところがわかる。

25.『祝福』(祝福)1954・中 監督:桑弧
原作は魯迅。すごく不運な女性の物語。中学生の時に教育テレビで見て、中国の人は哀れだな~と思ってしまった。今も別の意味で哀れだな~と思っているんですが(笑)。

26.『今天不回家』1996・台 監督:シルビア・チャン
台湾映画だけど、香港でもそれなりにヒットしてた。いろんな人間模様を描いていて、下手するとややこしくなってしまうところだが、シルビア・チャンがこざっぱりと仕上げていて、心地よい作風に。

27.『古惑仔之人在江湖』(欲望の街 古惑仔I 銅鑼湾の疾風 )1996・港 監督:アンドリュー・ラウ
大ヒットした「古惑仔」シリーズ第一弾!なんか憧れたんよね、ああいう世界に…。

28.『新不了情』(つきせぬ想い)1993・港 監督:イー・トンシン
29.『八仙飯店之人肉叉焼飽』(八仙飯店之人肉饅頭)1993・港 監督:ハーマン・ヤウ

黄秋生(アンソニー・ウォン)の猟奇的な演技、もしかしたらこれは彼の「素」ではないかと思わせてしまう…。

30.『南海十三朗』1997・港 監督:クリフトン・コウ
同名の舞台劇の映画化作。主演の謝君豪の熱演と構成のよさが光る作品。香港で映画館へ行くのが楽しかった最後のころの作品。

本当に順位を付けるのが大変ですが、なんとか選んだ30作。上位10作品以下はまったく順位不同ってとろです。
そこでさらに入れておきたかったけど…、ってのを次点として5作品挙げておきました。

次点-1.『A計劃』(プロジェクトA)1983・港 監督:ジャッキー・チェン
ジャッキーも入れておいてあげないとね。でもジャッキー入れ出すと、ランクがジャッキーで埋まってしまうかもしれないんで。ジャッキー作品では一番好きかな。

次点-2.『堕落天使』(天使の涙)1995・港 監督:ウォン・カーウァイ
王家偉はなんかよくわからん。「欲望の翼」や「重慶森林」が日本では好まれてるみたいやけど、小生としてはこれが好き、ってか、まだなんかわかる。

次点-3.『虎度門』(喝采の扉 虎度門)1996・港 監督:シュウ・ケイ
中身もさることながら、好きな蕭芳芳が出てるから選んだという気まぐれで。

次点-4.『少林足球』(少林サッカー)2001・港 監督:チャウ・シンチー
何がいいって、香港での公開初日に深圳で「海賊版」を購入したというw。

次点-5.『中國匣』(チャイニーズ・ボックス)1997・港、日、英 監督:ウェイン・ワン
返還間近の香港の街の映像が散りばめられている。そしてなによりも!小生が出演してるんですお!!ジェレミー・アイアンズ、コン・リー、マイケル・ホイと共演ですぜ!

「クズ」と言われる作品も多くって、公開2,3日で上映終わってしまうという、そりゃそれで貴重な作品も多々あります。というか、そういう作品の方が多かったんじゃないかな、実際は…。
その代表として選びました。これがまさか日本でビデオ化されるとはね…。

番外.『伊波拉病毒』(エボラ・シンドローム 悪魔の殺人ウイルス)1996・港 監督:ハーマン・ヤウ
ある日のこと。同僚が「レスリーさんが好きそうな映画やってるよ」と教えてくれたので、会社帰りに映画館行ったら、客は小生とあと2名の計3名という惨状。中身はもう、子供の「べべんじょ、かんじょ、鍵閉めた!」みたいなノリ。

以上、香港映画おたくの戯言です。
よろしくひとつ。

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COMMENT:
AUTHOR: アムゼルくん
DATE: 06/07/2011 15:25:41
ジャッキーや三毛の京劇学校時代の故事『七小福』が入ってませんねえ~、なんでかな?♪
また侯孝賢の『悲情城市』の順位が低すぎる~~~ブツブツ、しかし、まっ、あれは華語というよりは台語+日語映画なのでありますからねえ~~♪
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 06/08/2011 01:10:39
To アムゼルくんさん
『七小福』まで入れられませんでした。
改めてランクを見て、結局、「無厘頭(ナンセンスコメディ)」や娯楽色の強いのが好きなんだな~と。
そういう線でいくと、『悲情城市』はどうも陰気臭くって…。嫌いではないんですがね。


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