【さようなら、山本小鉄】見たかった「ヤマハvs極道」*旧ブログ

いやいやなんともまあ。
先日のラッシャー木村に続き、またもや昭和の名レスラーが世を去った。

山本小鉄なんてお方は、恐らく人類が滅亡しても一人だけ生き残って、ヒンズースクワット続けたり、ロープワークや受け身の稽古してるような印象だったのに。
人の命なんてあっけないね…。

新日本プロレス夏の祭典「G1クライマックス」の中継でも、ESPNで解説してたわけで、その数日後に世を去ってしまうとは…。ねー。

小鉄といえば、何と言っても星野勘太郎とのタッグチーム「ヤマハブラザーズ」。
どちらも小兵らしく小気味よい試合展開で、日本プロレス~新日本プロレスで人気を博す。

日プロが馬場=全日本、猪木=新日本に分裂して、世の中は「馬場、猪木、もし戦わば」という論議が盛んで、実際、猪木はほとんど脅迫まがいで馬場に対戦を迫っていた時期があった。

まあ、両雄の対決はそりゃプロレスファンとしては夢であり、もっとも見たい一戦ではあったけど、テレビの放映権問題(馬場=日テレ、猪木=テレ朝)もあり、まず実現不可能。猪木はそれをわかって馬場に対戦を迫り「そんな簡単にできっこないでしょ」と言う馬場は対戦を避けている、という印象づくりをしていたわけですな。

そんな時代に、もうひとつ実現してほしかったのが、この「ヤマハブラザーズ」と、全日本の看板タッグ「極道コンビ=大熊元司&グレート小鹿」の対戦。
4人ともれっきとした力道山の直弟子であるが、レスリングスタイルは水と油。
ヤマハがクリーンファイトなら、極道はその名の通りラフファイト一辺倒。

水と油とはいえ、そこは力道山門下4人の戦い。
門下生の名にかけて、そして団体の看板にかけて、激しい試合になったんじゃないかな。

結局、この対戦も馬場‐猪木戦同様に実現しなかったわけだけど、小生なんぞは馬場‐猪木よりも、ヤマハ‐極道という日本のプロレス史を飾る両タッグチームの激突のほうが興味あったなあ。今でも興味あるし。
この両チームの対戦こそ、全日本vs新日本を体現する対戦になったんじゃないかと。もしかしたら、馬場vs猪木よりもずっと面白い試合になっていたかも…。

今もCSなどでプロレス中継はよく見ているけど、ヤマハや極道のような個性の強い、アクの強いタッグチームや選手はいない。
それがつまんないから会場にも行かなくなって久しい…。

高校生の頃に見た野外の興行で、入門したての前田明ら新人レスラーを試合開始前に竹刀や雪駄で張り倒しながら鍛えていた小鉄の若き日を思い出す…。

また、引退後に何かのインタビューで「勝てるはずないけど、一度は馬場さんと対戦してみたかった」と語る小鉄を思い出す…。



コメントを残す