【上方芸能な日々 落語】霜月その1*旧ブログ

早いものでもう12月ですね。

特に11月はほとんど香港にいなかったんで、11月の存在すら忘れてしまうほどでした。


その間、風邪でぶっ倒れること3回。以前にアップした「台湾視察」の数日前に1回目のダウン。


帰港翌日からは、東京から来られたさる有名人をアテンドすることになっていたのですが、その2日目には、「おや?」と思ってからわずか1時間ほどで40度の高熱が出たインフルエンザ…。

 

2日後にはまたもや出張。大阪で、将来有望な某噺家さんとの酒席を設けていただいたのですが、声が商売のお相手だけに、うつしたら大変やで~と、酒好きの彼のお相手も満足にできず早々に解散したという残念なことも。

帰港後、またもや39度の発熱で空港からDr.に直行。注射と点滴が嫌いなDr.は、まるで「マーブルチョコレート」のような色とりどりの薬を出してくれました。やや酩酊状態に陥るこれらの薬、効き目はそこそこで、翌日には熱も下がり、再び大阪へ出張。


こんなに苦しい思いをしながらも、かなりのヘビースモーカーなもんで、タバコはやめられず、そのためかいまだに激しく咳き込んでいますが、大気汚染最悪ながらも適度に湿っている今時の香港の空気は、乾燥しきっている日本と違い、多少は喉を潤してくれるようで、徐々に回復傾向にあります。


こんなどがちゃがな11月を乗り切った自分にうっとりしたりしながら、いよいよ追い込みの12月を迎えたという次第。

 

で、熱が出て咳き込みながらも、仕事は風邪を理由に適当に最低限のミッションをこなし、残りの時間を趣味に充てるといういつもながらの日本出張をこなしたのであります。

 

【その1】
「田辺寄席」第441回 11月17日(土)大阪市立阿倍野青年センター


昭和49年に始まった、地域寄席の元祖「田辺寄席」。小生の地元が世界に誇る上方落語の至宝であります。帰国時にタイミングが合えば、必ず行きますねん。130席ほどの会場ですが、落語をマイクなしで聴ける最高の環境ですわぁ。

 

P1000014<ネタ帳>


How To プレイボーイ』 桂三幸(三枝門下)

・師匠三枝作の創作を。いわゆる「イケメン」の若手です。2年前香港に師匠の独演会で来たときがちょうど年季明けで、高座は勤めず、抽選会の進行をやってましたんで噺は初めて聴きます。客席をお友達感覚で引き込む術を持っているなぁ。


『生中継・源平』 桂三扇(三枝門下)

・三枝門下の紅一点。主婦として母親として、そして女流噺家としての愚痴?もおかしく、源平合戦を今風の実況中継で。女流噺家が家庭と落語を両立させるのは大変やと思いますが、ぜひとも頑張って続けてほしいものです。


『不動坊』 桂文太(五代目文枝門下)

・田辺寄席開始当時から出演する文太師匠。師のネタを現代法で裁いてみたらどうなるか?という「笑呆亭(小法廷の洒落ですな)」のコーナーも兼ねてます。それにしても文太師のネタ数の豊富さには驚きます。三枝、きん枝、文珍に次ぐ文枝一門ナンバー4という地位にありながら、この地域寄席に情熱を注がれる生き方は地味と言えるかもわかりませんけど、繁昌亭でトリをとっても「一見さん」のお客を大いに満足させ、一方で「通」のお客にも「さすが文太や!」とうならせる力量は他の追随を許しません。


>中入り<


『代脈』 桂珍念(文珍門下)

・前半は三枝門下、後半は文珍門下で。町医者に文珍師の面影をただよわせつつ、代脈に行かされる見習い医者に自身のキャラを生かせているところに好印象。田辺寄席HPでの自身の談によれば、「・・・前半の仕込みの部分が長いので、そこに自分なりのくすぐりを入れています。」とあり、納得。


『花筏』 桂楽珍(文珍門下)

・文珍門下筆頭弟子。相撲取りの替え玉のお話。自身も相撲を取っていたというだけに、なにげに所作が決まっていたりします。とかく地方出身の噺家さんは方言が抜けず苦労し、結果として独自の芸風を創出したりするようですが、徳之島出身の楽珍師にはそれが感じられません。大変努力されたとともに、上方の水が合うてるんでしょうな。


田辺寄席HP:http://www.tanabeyose.com/

 P1000013

阿倍野青年センター裏庭から桃ヶ池を望む。子供の頃は、ここへ台湾ドジョウとか捕まえに来たもんですが、今はもう、池で遊ぶ子供の姿が見当たりません。みんな、何してるんでしょうか?

 

終演後、次なる落語会へ。こちらもおもろおまっせ!

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COMMENT:
AUTHOR: へ
DATE: 12/05/2007 10:21:53
大変でんな~ぁ 旦那も
ちった~ぁ 身体に気ーつけなはれや!
昔から “休むのも仕事のうち”って言いまっせ!
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 12/06/2007 02:41:10
To ホラッチさん
お気遣い、おおきにありがとう。
まあ、この仕事、実際には年中休んでるようなもんでして(爆


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