【訃報】曹達華逝去 *旧ブログ

真夜中の香港のテレビは「粤語長片(広東語の白黒映画)」の宝庫。とくに「武侠片=カンフーを主体とした時代物」は、香港映画の歴史を知る上で必見の作品がときどき放映され、「あれ、この人こんな役やってたんだ」「このおねーちゃんて、いま、毒舌で売ってるおばさんや!」などなど発見も。

香港の人たちに愛された名優がまたひとり、世を去りました。

曹達華。日本では全く有名じゃないですよね、でも香港に住むと、「あ、この人ね!」って映画に興味ない外国人でもピンと来るほどの有名人。粤語武侠片に欠 かせない大スターです。代表作「如来神掌」は、ビーム攻撃やアニメを重ね撮りした手がいくつも出てきたりと、かなり奇想天外な作品ですが、後の李小龍(ブ ルース・リー)や成龍(ジャッキー・チェン)、李連杰(ジェット・リー)にその精神はきっちり受け継がれています。下の写真は「如来神掌」のひとこま。左が曹達華。いろんな手を迎え撃っています(蘋果日報)

3833591歳という高齢で、大往生といえばそれまでですが、移住先のロンドンで生涯を終えたということ、ときどき帰ってくる香港での住まいが、天台=屋上の違法建築家屋だというのが、700本を超す作品に出演した、時代を築いたスターの結末としては、あまりにも寂しい…。

これで、1950~60年代の武侠片で活躍した俳優は、ほとんどいなくなりました。

38339香港映画界のドン、レイモンド・チョウ(左)と。2003年(蘋果日報)
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AUTHOR: ゆうぞう
DATE: 01/17/2007 01:48:57
そんな俳優をご存知とは、さすが。
香港に行った時は必ず映画を見るようにしてます。
英語と北京語字幕なら大体、セリフはわかりますからね。
一度、漢字名が「血裸祭」というタイトルに踊らされて
見にいきますが、チョウ・ユンファ主演のまっとうな
映画でしたわ。
しかし、香港映画はアクションとお笑いは必ず入りますねえ。
これが不思議。
余談ですが、旺角の例の映画館はまだありますか?
大島渚の「愛のコリーダ」を見たのがここ。もちろん、
オリジナル版でよかったですよ。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 01/17/2007 10:52:56
最近、あちらの方面に足を運んでないので定かではありませんが、「例の映画館」はもうなくなってると思います。なにせ再開発重点地区なんで。
なんで、そんなとこまで知ってるんですか??
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COMMENT:
AUTHOR: ゆうぞう
DATE: 01/17/2007 14:06:39
すいません。場所は油麻地でした。
名前も地名そのものの、油麻地電影院、だったような。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 01/17/2007 14:40:54
そのとおり。油麻地電影院です。
香港の映画館も10年前に比べ半分以下。もっとも製作本数も10年前の半分以下ですから。そのかわり、シネコンがあちこちに。
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COMMENT:
AUTHOR: 丸山光三
DATE: 01/17/2007 19:14:14
旺角が再開発重点地区とは、一体何がおこってるんでしょうか?
油麻地もそうなんですか?
たしかにあのあたりは古い建物が多いですね。しかし、昔の上海はかくもあらん、という雰囲気を漂わせる貴重なシナ人居住地区ですが。まあ彼らにとっては外国人のそんなセンチな郷愁はクソ喰らえなんでしょうね。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 01/17/2007 20:21:59
To マルコおいちゃんさん
あの辺、とくに旺角のネーザンロード西側はすごい変わりようです!
昔、小鳥屋街とかあったところは、僕たちは「似非六本木ヒルズ」って呼んでますけど「Langham Place」っていう馬鹿でかい高層ビルとホテルがそびえております。ただ、周辺の売春カンケイはこのホテルの日本人宿泊客でにぎわってますが。
怪しかった大角咀エリアも西九龍地区の埋め立てで、高級マンション地区に…。渡船街(Ferry Street)なんて昔は、買春船へ誘う立ちんぼがいっぱいいたそうですが、今じゃもう内陸のただの道です。その名で「ああ、ここはかつて海岸線だったのか」と偲ぶしかないっすね。
いずれレポートしますわ。


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