こうせつと歌おう!
スペシャルコンサート2016@大阪
ライブの数日以内にアップしようと思っていたんだが、この年末恒例の「スペシャルコンサート」、東名阪で開催されるうえに大阪がその初陣とあっては、「これ歌いました、あれも歌いました」なんてやっちゃうと、続く名古屋、東京に参戦する人から大ブーイングが起きかねない。ネットとはときにこうした軋轢を生み出してしまうもので、なんとも面倒くさい。
「ほな、やめとき」
ってところだろうが、ブログってのは基本、備忘録のようなもんだから、東名阪すべてが終わったところでやっちゃうのだ(笑)。
年々、高齢者の集いの様相を呈しているおいちゃんのライブだが、おいちゃんとのひとときだけは、みんな十代、二十代のあの頃のヤングな連中に若返り、開演ベルと同時に法被のみなさんがこうせつコールを開始する。その声は昔と同じヤングの声(笑)。→ヤングって、いまどきwww。
さ、注目の一曲目。この一曲目で「コケた」りしたら、せっかくの「スペシャルコンサート」もいきなり「なんだよ〜」感満載でスタートしてしまう。おいちゃんに限らずそういう事態に陥ることは、あるわけだが、おいちゃんはその確率が高い(笑)。だから、みんなドキドキして一曲目を待つ(笑)。
「おおおおおおおおお!!!、それ来ましたか!!!」
っていう間もなく、すぐに立ち上がってしまう。いや、立たないとダメでしょ、この曲なら。
♪深夜ラジオに耳を傾け~ 流行(はやり)の歌を聞いたものさぁぁぁ~…
そう、あのころ、深夜ラジオに耳を傾け聞いたのは、おいちゃんのおしゃべりであり、おいちゃんの歌声だったのだ。もう35年以上昔の話だけど、おいちゃんは今もこうしてステージに立って歌ってくれている。そして随分大人になってしまった僕らも、あの頃と同じようにライブ会場にかけつけて、おいちゃんの歌声を聞いている。これ、立たないとホント、ダメでしょ!
「もう一曲目にこれ聴いたから、十分です、腹いっぱいです」なんて言わない(笑)。
「一曲目これなら、もっともっと歌ってくれるだろ?」ってところですわな(笑)。毎度言うが、ファンは欲どおしいのである。
で、来たよ、来たよ、またお気に入りの曲が!久々にナマ歌で聞けた!歌ってくれた!なかなか今日は「スペシャル」やんかいさ!
♪街がにじむ 星がにじむ 窓に映った俺の顔 この顔だけはおぼえておこう
人をだました人の顔だと 街が 街が ゆがんだ
このフレーズが、当時、胸にぐさりと突き刺さり「こんな歌、歌っちゃ罪ですよ~、おいちゃん! 俺を追い込むんじゃない!」って思ったものだが、いや~、やっぱりいいな~。年齢を重ね、色んなことを経験したからこそ新たな感動というか聞こえ方がするもんだな、いやはや…。
途中、例の♪シャ~ララ~が三度もあって、「これはいかがなものか」と辟易したが、まあこれのコーラスするのを楽しみにしているお客さんもいるわけで、フフ~ンって聞いてりゃいいかと、こういう点ではかなり成長した小生であった(笑)。
そしてそしてだ。来た来た! もうこのあたり終盤戦だから、イントロで立ち上がる人は8割超えの熱狂ぶり。いいんじゃないですかぁ、お客さん!こういうのですよ、この空気ですよ、こうせつのライブは!
♪あなたは風の中でも煙草を吸うのね どんな時でも思い通りのことをするのね
そしていつかは 忘れてしまう 私を忘れたことぉんぅすらもぉぉぉぉ~~~
ところがどっこい、忘れられない小生はやっぱり「人をだました人の顔」でゆがんだ街を見つめるしかないのであった…。おお、怖い、怖い(笑)。
始めよければ終わりよし。
最後は、こいつが来て、ウェ~ンウェ~ン泣いてしまう小生であった。
♪輝く波の彼方まで 飛んでゆけそうな 気がしてた
あなたは僕を愛していたし 僕はあなたを愛してた
♪洗いざらしのブルージーン 人待ち顔の若者が
「今でも飛んでゆけますか」まぶしい笑顔で問いかける
♪思い出ばかりにとらわれて ため息つくのも悲しくて
あの日に燃えた希望と夢を もう一度心にともしてみよう
そうなのだ。今、あらためてかみしめる中3のときのアルバムのこの曲の歌詞に散りばめられた珠玉のメッセージの数々を。あれからもう35年以上経過したけど、この歌詞たちは宝物のような存在。こうせつからのこのメッセージが聞きたくて、こうせつに投げ掛けてほしくて、ぼくらはコンサートに通うのである。
よかった~、ほんとにこれが聞けて。
これを歌ってくれて。ありがとう、おいちゃん!
てな具合に、「スペシャル」にふさわしいライブであったわけだが、ある人に「今日の採点、5点満点でどれくらい?」って聞かれて、「まだやれるという期待の意味で、辛めに3.5」と答える小生は、やっぱり欲どおしいファンの一人であった(笑)。いやホンマ、頼みますよ!おいちゃん!
伊勢正三で始まった小生の今年のライブ活動は、例年通り南こうせつで締めくくられるという、あいかわらずの超安定路線であったとさ(笑)。
そして来年のライブ初めもまた、正やんというこの安定性…。
(平成28年12月10日 NHK大阪ホール)
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。