好天に恵まれた平成27年の建国記念日に、橿原神宮の紀元祭に参拝して来てた。
最寄駅から近鉄南大阪線を各駅停車、急行と乗り継いで1時間強かけてのんびりと行こうと思っていたが、「とりあえず阿倍野橋へ出て朝の腹ごしらえを」と、阿倍野橋に出れば、吉野行き特急「さくらライナー」があと10分で発車だというので、特急券とパンと缶コーヒーを買って乗り込んだ。南大阪線・吉野線の特急は比較的よく利用するが、さくらライナーは初めて。あっという間に到着。新聞もゆっくり読まれへん(泣)。
吉野の花見シーズン以外は「空気運んでるんですか?」みたいな風情しか見たことなかったけど、さすがに橿原神宮行きの人が多いらしく、そこそこの乗車率。で、当然ほとんどのお客が橿原神宮前で下車。
冬晴れに映える二の鳥居。開始時刻までまだしばらくあるからか、参拝者もぞろぞろとのんびりと歩いている。
というわけで、今年は神武天皇紀元2675年。色んな見方があろうかと思うが、たとえば『魏志倭人伝』のような他国の歴史書にのっとって国の歴史を省みるよりは、たとえそれが編纂当時、プロパガンダとして世に送り出されたものだったとしても、せめてこの日くらいは、自国の歴史書にのっとって国の歴史に思いを馳せてみたっていいではないか、いや、そうあるべきだろうというのが、小生の見解。だからこうして時々は橿原神宮へ参拝するのである。
外拝殿から内拝殿を見る。一般の参拝者は外拝殿で参拝。内へ入れるのは奉賛会会員や有志の方々のみ。ただし奉賛会にはかなり簡単に入会できる。が、何分、お金のかかる話なのでアタシはここにでご無礼の段(笑)。
参拝やら記帳やら境内散策をしているうちに、天皇陛下からの御幣物を持った勅使さん御一行の御参向を出迎える。「あ、ちょくっさん(勅使さん)来はったわ~」と、皆さん、かなりお気軽にお迎えしている。「ちょくっさん」って、隣の「さとしクン=さとっつぁん」みたいに陛下の御使者を呼ぶんかえ(笑)。
その後、祝詞やらお神楽があって、国歌と『紀元奉頌の歌』の奉奏、奉唱、勅使さんお引上げ、諸々の挨拶なんかがあって、紀元祭の祭祀も一段落。
境内では祭祀のほかに、奉納の武術大会が行われている。居合道、合気道、銃剣道と普段あまり目にすることができない「道」のあれこれ。
自衛隊員による銃剣の試合ってのが、なかなか見ものであった。あれは痛いと思うわ、いくら防具付けてると言うても。女の子の合気道がうひょひょ~な感じだったが、あんまりにも顔アップの写真が多すぎたので、掲載控えまする(笑)。
もちろん、世間からは右翼と呼ばれている皆さんたちも多数参拝。このごろは警察の騒音規制が厳しくって、街宣車でワーワーやる団体はなく、一様に静かに参拝して静かに退散。多くが「天皇陛下万歳」を三唱していたが、それは天皇誕生日にやって、この日は何よりもまず国家安寧を祈念した方がええんじゃないか? と、余計なお世話かもしれないけど、そう思ったりもした。まあ、この人たちにもそれぞれに参拝のスタイルがあるんだろうけど。俗に言う右翼や街宣車狙いの素人カメラマンが非常に多かったのが印象的。小生はそういうのにはほとんど興味なく、やっぱりこちらに興味津々。そう、あれよ、あれ。
駅へ戻ると京都行き特急がちょうど停車中。いわゆる「京橿特急」。橿原線で西大寺まで北上し、そこからは京都線に。車両は12600系かな? うん、きっとそうだ。久々の「鉄おた写真」だが、もうちょっと撮りようがあったろうにと、悔やむ一枚。色彩がユルユルで情けないったらありゃしない。
橿原神宮駅は南大阪線・吉野線=狭軌と橿原線=標準軌と軌間の異なる二路線のジャンクション駅でもあり、それぞれの車両を一度に目にすることができる楽しみがある。さりとて珍しい車両が来るわけでもないが…。
帰りは準急でのんびりと。特急や急行は紀元祭帰りの人たちで混雑するだろうからね。橿原神宮へはまたそのうちに。いつ行ってもきれいに整備された気持ちの良い神社。神社ってのはとにもかくにも、そういう場所であってほしい。
(平成27年紀元節 参拝)
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
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