香港雨傘
学生諸君が政党・政治団体支持度トップに!
占拠行動エリア拡散で、もはや一枚岩でなくなった「雨傘活動」
一応タイトルに「学生活動に関して」なんてつけてるが、もはや「学生活動」の時期はとっくに過ぎ去り、様々なカテゴリーの人たちが様々な思惑のもと、金鐘(Admiralty)をはじめ、旺角(Mong Kok)、銅鑼灣(Causeway Bay)の路上を不法占拠している。
催涙弾の衝撃から、すでに1ヶ月以上が経過した。長期化もいいところだ。そんなことだから、学生らも決して「一枚岩」ではなく、A君が「こうしようではないか!」と言えば、B君が「反対!」と言い、B君がその反対理由を述べると今度はC君が「AもBも何をふざけたこと言ってるんだ! そんな軟弱な姿勢でどうするんだ!」と叫ぶ、というような状況か。
連中はAPEC開催に合わせて北京へ行くらしいが、まあ行けばいいよ。行って、飛行機から降ろしてもらえればもうけもの、くらいの気持ちで行けばいいよ。それ止まりだろう、恐らく。
かくの如く、突出したリーダーがいないからか、はたまた、そもそも大学生ごときが世の中を動かそうと思い立ったのが不幸の始まりなのか、事態は一向に出口が見えないままでいる。どうするんだろうね、デモ側も香港政府&中共政府も。
政治化する学生団体と民主党の凋落
こんな状況だが、ついにこの「佔中/Occupy Central」の中心的組織であった、學聯こと「香港專上學生聯會」が政党、政治団体の支持度トップに躍り出たことが、香港大学民意研究計画が10月20日から23日に行った調査で明らかになった。ってか、學聯はいつから政治結社になっていたのか?(笑)。
以下にその集計結果を。(クリックで拡大できるよ!)この「支持度」というのは、どうやって算出されたかというと、「各団体に対するあなたの支持の程度をお聞きします」という設問があり、「0:絶対不支持」、「100:絶対支持」、「50:可もなく不可もなく」を基準に、自由に得点=支持度合いを回答してくれというもので、その平均値が「支持度」。1018人から回答を得ている。「認知度」は文字通り、「どれだけ知られているか」という数値。この調査で、學聯が香港の主要政党を抑え、トップの支持度となり、認知度でもトップとなった。また、黃之鋒(ジョシュア・ウォン)くん率いる中高生団体の「學民思潮」も親中派最大党派の「民建聯」、民主派最大党派の「民主党」よりも上位の支持度5位となるなど、佔中の核となった大学生や中高生が、既存の政党よりも支持されていることがわかる。
また、佔中派では過激な行動で、ときに親中人士や「何者か」に操られている一派などと激しい衝突を起こしている人民力量、前面よりも裏方的に駆けずり回っているという印象の、長毛こと梁国雄が率いる社会民主連線が、意外にも支持度が低いことから、世間は必要以上の衝突を嫌っているのもうかがわれる。
しかしまあねぇ…。返還直後は香港立法会の花形で、多数の「スター議員」をかかえていた民主党の凋落ぶりはひどい。學聯と學民思潮は、一種のブームであるとは言え、もはや「民主派」といえば彼らがその象徴であり、辛うじて「公民党」が存在感を示している程度である。あくまで港大民意研究計画の調査結果だけ見れば、であるが、現実においても、かつての「民主派」を取り巻く状況は、非常に厳しいのは間違いない。
学生らの行動が、出口が見えず、たとえ大きな成果を期待できない行動とわかっていても、社会では一定の支持を受けているというのは、返還以降、「民主化!」を何度も何度も叫びながら、これという成果を上げてこれなかった従来の民主派、とりわけ民主党への「不支持表明」だと、小生は受け取っている。
これまでも拙ブログで何度も言ってきたが、返還後の香港をミス・リードしたのは、ほかならぬ民主派、特に民主党である。そのミス・リードの積み重ねが、今日のような情況に学生たちや市民、香港社会を追いこんだのだから、その罪はあまりにも大き過ぎるのだ。それがはっきり見て取れる調査結果ではないか。
なんて、「親中派ではないが、徹底した『反民主派』」の小生が声高に叫んでも、説得力無いか(笑)。
ところで。以前ご紹介した「腐女子系Occupy Central」は、その後も進化を続け、いまはこのような段階に!
岑敖暉(レスター・シャム)くんと周永康(アレックス・チョウ)くんが結ばれ、真の「Alexter(アレックスター)」になる日も間近、だそうだ…。こっちの展開も目が離せない!
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
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