えー、久々の「場所総括」です。
今回は14日目に観戦しておりますので、その感想も交えながらということに。
とにかく、府立体育会館は10数年前に、G馬場時代の全日本プロレスを観戦して以来のこと。相撲となると、旧体育会館で千代の富士全盛時代に桟敷観戦して以来。
まあ、香港に15年近くいたのと、どうしてもナマで見たい!という力士に巡り合わなかったことが理由なんですが。
じゃ、今回はナマで見たい力士がいたか、というと、そういうわけでもない。朝青龍がいたら、毎日でも通いたいくらいですが、体よく排除されたいま、注目すべき力士は、あえて言えば把瑠都でしょうか。
その把瑠都ですが、数場所前までは強引な取り口が多く、
「なんか大雑把やな~、これじゃ、関脇どまりやな~」
と思っていたのですが、今場所の成績や取り口を見ての通り、大変身であります。
ただ、朝青龍がいたら、2敗していたかもわかりませんから、今場所の成績だけで「横綱」を期待するのは、いささか早計かと思いますがね。
夏場所、名古屋場所で「優勝」ではなく、コンスタントに13~14勝を上げたうえで、「横綱」を検討というくらいでいいんじゃないですかね。
慌てて新横綱を作ることはないでしょう。
さて、その一人横綱・白鵬。
前々から言ってますが、客を呼べる横綱じゃないですね。
今場所、8回の満員御礼が出ましたが、白鵬が呼んだ客というよりも、把瑠都が呼んだ客でしょう。
まだまだ強くなる横綱であるには違いないですが、なんかアピールするものが希薄なんですよね…。何なんでしょうか?アクが弱いというか。
で、番付順に個々を見てみましょうか。
大関
【日馬富士】10-5
この地位でのこの勝ち星が精いっぱい、という感じになっていますね。どうしても後半で負けが込んでしまう。横綱・大関と五分の勝敗では、なかなか優勝には届きません。このままじゃ、大関互助会に成り下がってしまうんで、気をつけないとね。
【琴欧州】10-5
把瑠都にあっという間に追い越されるでしょうな。
【魁皇】8-7
そりゃもう、大声援です。小中学生のころの府立は貴ノ花(父)が大人気でしたが、それとは異質な人気。土俵に立っているだけでいい、みたいな雰囲気ですが、小生はそんな大関は不要だと思います。
【琴光喜】9-6
ノーコメント(笑)
三役
【把瑠都】14-1
上述
【豊ノ島】6-9
まあ、来場所出直しに期待、ってとこですか。
【稀勢の里】9-6
9勝6敗は不満。11~12勝いってほしかったなあ。日本人の大関最有力候補だけに、把瑠都の難敵になるくらいでなけりゃ。
【安美錦】8-7
この力士は、勝った・負けたよりも相撲内容が非常におもしろいですな。貴重な存在でしょう。
平幕
【琴奨菊】10-5
彼も日本人大関最有力候補だけに、もう2番くらい勝ってもらわねば。それだけに魁皇に負けてるのが、気に入らん。
【栃煌山】11-4
今場所はよかった。ここ1年、期待に反してばかりだっただけに、これを機にまた大関レースに食い込んでほしい。
【隠岐の海】8-7
隣の席の男の子(3歳くらい?)が、大声援を送っていた。こういう年代の子供が相撲から離れないように、頑張ってほしいな。
解説陣(笑)
千秋楽テレビ。正面・北の富士、向正面・舞の海
阿覧に勝った霜鳳が次の力士に水をつける場面
舞「刈屋さんそれからですね、私の目の前にですね、京都からの芸妓さんなのか舞妓さんなのかちょっと微妙なんですけども、座ってまして」
刈谷アナ「はい」
舞「力士がこう、引き返していくんですけれども」
刈「ええ」
舞「ひじょうにこう、その時にですね、なんか江戸時代にタイムスリップしたようなですね」
刈「そうですねぇ~」
舞「ひじょうにいい光景なんですよねぇ、はい」
刈「どうりでこの、舞の海さんのしゃべりがなめらかだと(笑)思いましたが」
富「もっとぉ、真面目にやんなさい!」
舞「あぁ、いやいや(苦笑)」
刈「いやはは(笑)。ということで、近くで見られない北の富士さんが、少し、むっとした表情を見せましたが」
さて、久々に相撲場に足を運んだ14日目。
幕下の途中から見たんだけど、力士の体格が想像以上、テレビで見る以上に大きくなっていることに、びっくり。
そしてはたき技が多いこと。
これってでかい体と関係してないか?
きっと土俵が狭くなってるんだな。いや、土俵の寸法は変わってないけど、力士のサイズが大きくなりすぎて、従来の土俵の寸法が力士の体と釣り合わなくなってきてるんだろう。
そのうち、把瑠都みたいな体格が当たり前になってくるかもしれない、それでも土俵の寸法は変わらない。下手に動くよりは、真中ではたき込んだほうが勝てる…。
なんか悪循環が起きないか、と心配してみたり。
俵半個分くらい、土俵を大きくすると相撲はどう変わるのか?
協会はそんなシュミレーションをしてみてもいいんじゃないか?
この日は、いい取り組みが多かった、その内容はさておき。
高見盛 押し倒し 垣添
鶴竜 寄り切り 土佐豊
稀勢の里 突き落とし 栃煌山
安美錦 寄り切り 豊真将
把瑠都 はたき込み 琴奨菊
多分、昔っぽい相撲取りが好きなんだろうな…。
ところで満員御礼の場内。小生が小中学生で200円の子供自由席で通っていたころに比べると、格段に子供の数が少ない。
一方で、外人客がとても多かった。在住者なのかな、それぞれひいき力士に声援を送っていたし、高見盛の「奇声」(あれは相撲道の品格を著しく損なう行為だ!)に合わせて声を出していたからな…。
やはりここは、把瑠都をそして白鵬をなぎ倒すような、強い日本人力士の登場を願う!というもんだ。
と、言いながら「今場所限り」という朝青龍グッズをあれやこれやと購入して喜んでいたのであります。
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COMMENT:
AUTHOR: khiroott
DATE: 04/01/2010 17:26:48
お相撲さんの体が大きくなって、土俵際で粘らなくなりました(怪我すると怖いので)。これ、大味な相撲の原因でしょうね。
横綱をなかなか作らないから大関が増えて仕方がない。看板だけでかくて、ろくに力もない「年増のちーまま」みたいな大関が増えるのはよろしくないと思っているのですが。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 04/03/2010 01:17:04
To khiroottさん
>お相撲さんの体が大きくなって、土俵際で粘らなくなりました(怪我すると怖いので)。これ、大味な相撲の原因でしょうね。
それと、寄りや投げで、技をかけた方も同じように倒れたり転んだりする場面を多く見ます。これも大型化の影響でしょうね。無様な勝ちっぷりです。
>横綱をなかなか作らないから大関が増えて仕方がない。看板だけでかくて、ろくに力もない「年増のちーまま」みたいな大関が増えるのはよろしくないと思っているのですが。
さりとて、勝ち越しが関の山の横綱も必要ないし。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。