3月21日付の『蘋果日報』によると、
英字紙『South China Morning Post』などを発行する「南華早報集團」(従業員数約900人)で20日、17人の解雇と月給2万ドル以上の社員で4月から今年いっぱい、5~12%の給与カットを行うと発表。
また、経済紙『香港経済日報』などを発行する「經濟日報集團」(従業員数約1000人)でも、4月から月給1万ドル以上の社員で平均5%の給与カットを行うことが明らかに。
『蘋果日報』には書かれていないのですが、いくつかの理由が考えられます。
1)広告値下げ合戦のしわ寄せ
・フリーペーパーへの比重高まる
・不況による広告主の予算削減
2)販売部数低迷
・フリーペーパーの急成長
・読者の紙離れ
3)相変わらず高いオフィス家賃
などでしょう、おそらくは。
やはり脅威はフリーペーパー。
現在、『都市日報』『頭條日報』『am730』の華字3紙と『The Standard』の英字1紙がフリーペーパーとして発行されておりまして、とくに華字3紙がそれぞれの媒体特性を生かした広告営業を行っており、有料紙の市場をじわじわと侵食。
遠くない将来、「広告費」という点でいくと、フリーペーパー華字3紙の広告売り上げが、有料紙(ざっと10数紙)の売り上げを抜くことになると、小生は見ています。
ただ全般的に新聞は売れていないようです。
売店を見ていても、相当売れ残っています。
コンビニなどでは、ビニール袋に入れティッシュをおまけでつけて売っていますが、それほど効果はないようです。
さらにはほとんどの売店・コンビニで、正午以降は1ドル値下げしていますが、これも効果アリとは見えません。
売れない理由は、フリーペーパーの台頭、ネット・携帯でのニュース閲読が大きいのは日本と同様ですが、何と言っても、景気の悪いニュースばかりの新聞を読んでも気分が滅入るだけ、ってのがあります。
その証拠に、最近は『South China~』でさえ、芸能ゴシップを1面トップに持ってくる日があるほどですから、相当売れていない証拠です。以前ではあり得なかったことです。たとえれば、『日本経済新聞』の1面トップに「紀香・陣内離婚!」が来るような話です。
人口700万弱の都市に、多くの新聞がひしめいていますが、そろそろ弱小紙は淘汰されるべき時期に来たのではないでしょうか。
<最近のメディア界リストラ>(蘋果日報による)
■南華早報集團
・去年12月:30人解雇
・3月20日:17人解雇、月給2万ドル以上の社員は4月から5~12%給与カット
■經濟日報
・解雇数回
・4月から月給1万ドル以上の社員で平均5%の給与カット
■成報
・3月から5~20%給与カット
■壹傳媒(蘋果日報など)
・2月から3.5%給与カット
■星島新聞集團(星島日報、頭條日報、The Standardなど)
・1月から3~10%給与カット
■亞洲電視(地上波テレビ局ATV)
・270人解雇
■香港電視廣播(地上波テレビ局TVB)
・去年12月212人解雇
ホンマ、大変な世の中ですな…
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COMMENT:
AUTHOR: themilkyway373
DATE: 03/22/2009 08:28:03
どこも厳しいですねえ。新聞も売れませんか・・・
確かに、こんな不況になる以前から、
”家から新聞紙持ってきて”
というと
”うちは新聞とっていない”
って子供も増えて来てましたけど・・・・。
解雇された方やその家族・・・・ほんとどうなっちゃうんだろう。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 03/22/2009 21:17:19
To themilkyway373さん
>”うちは新聞とっていない”
>って子供も増えて来てましたけど・・・・。
こっちの学習塾の先生も嘆いてられました。
やっぱり、子供のうちから新聞読む習慣付けなきゃ。文章力つきますよ、絶対。
>解雇された方やその家族・・・・ほんとどうなっちゃうんだろう。
そこは香港。しぶとく生き抜いてゆくんだと思います。日本人よりはかなり鍛えられてますよ。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。