【09/10年度財政予算案】楽しい長毛パフォーマンス*旧ブログ

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2009/10年度の香港政府財政予算案が25日、立法会で発表。
例により、各派から非難轟々の中身ですが、こういうのってどうやっても非難されるんだろうから、仕方ないね。

個人的には、たばこが値上がりするというのが痛い。
基本的には、香港内で販売されていない「セブンスター」を帰国時に大量に買い込んだり、大陸の主に深圳の免税店で買い込んだりして、なんとかしのいできたけど、これにも限界があり、底をつくと仕方なしに香港でもっともポピュラーな日本たばこである「マイルドセブン」を吸うのです。そりゃもう「セブンスター」に比べると、味も素っ気もなく、空気を普通に吸ってるみたいやけど、ないよりはまし、ってやつ。

で、昨日まで29ドルだったのが今日から39ドルに値上げ。10ドル、すなわち約120円の値上げとは、挑発的行為だな、喫煙者への
「市民の健康も考慮して」の「増税」らしいけど、いくら値上がりしても、身体に悪いと知っていても吸う人は吸うからねぇ…。
すでに予算案が発表された25日夜にはセブンイレブンには「在庫なくなり次第、政府予算案に従い値上げします」って告知が出ていましたよ。
決まったことはさっさと実行に移すのは、香港のよいところ…。

予算案の主だった点を見てみますれば…

◆08/09年度赤字額49億ドルの見込み
◆09/10年度赤字予測399億ドル
◆09/10年度経済成長率予測マイナス2~3%でしょう
◆所得税および利息課税最高50%、上限6,000ドル還付 しますよ!
◆不動産物件税2期減税、各期上限1,500ドル還付 しますよ!
◆政府賃貸物件1期20%ディスカウントしましょう!
◆煙草税50%アップ、1箱あたり煙税24.1ドルですよ!(ここらで禁煙したらどうなんだ?)
◆月給3,000~4,000ドルで大卒インターンシップ制度実施してやるよ!
◆月給4,000ドルの中年及び障害者就業計画実施しよう!
◆約7億ドルで老朽化ビルのリニューアル大行動、1000棟のボロビルが対象だ!
◆電気自動車導入には免税など優遇措置とりますよ!

などなど。
まあ、赤字予算組んでまでも減税と雇用機会創出と市民の健康を考えてるんだから、もうこれでいいだろう~、みたいなね。
Financial Secretary John Tsang attends a news conference in Hong Kong
「こんなんでどうでしょう?」って言ったかどうか知らないが、曾俊華(ジョン・ツァン)財政長官

たばこ値上げ以外で自分に関係しそうなものとしては、
■最優先課題は雇用創出
16億ドルを投じて今後3年間で約6万2000人に就業とインターンシップの機会を。
■所得税と利息課税の還付あり
08/09年度の納税者1人につき上限6000ドル、対象者約140万人に還付。
例)年収10万8001~20万ドル:470ドル還付
同20万~30万ドル:2,200ドル還付
最高6,000ドルの還付を受けたければ、年収90万1ドル以上、要するに年収1000万円でようやく約7万円の還付という、しみったれた案。
■「2009日本香港観光交流年」について

日本銀髪族(シルバー世代)向けを中心に多様なニーズを満たす旅行商品の開発を考えよう。


そして、「こんな予算ダメだ!」と、期待通りに立法議会で大暴れしてくれたのが、長毛(梁国雄)、マッド・ドッグ(黄毓民)ら社会民主連線の過激派3議員。

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ツァン長官に罵声を浴びせながら詰め寄るところを警備員に阻止される長毛

その暴れっぷりには、保守派はもとより、民主派からも「到底受け入れることのできない行為」と非難の声。連中に同情的な民主党でさえも「気持ちはわかるが、ちょっと度が過ぎているなぁ…」。

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「市場でバナナがいくらか知っての財政案か!」という意味か、はたまた「この猿ヤロー!」という意味なんのか、紙製のバナナをツァン長官に投げつける長毛。アタシは、長官がそんな値段知らなくっても別にかまわないと思うし、猿ヤローの予算案でもないと思うけど…

連中とすれば、こうやってパフォーマンスすることが議会での存在感を示す唯一の機会なわけで、非難されればされるほど、「エクスタシー」を感じるのだ。
「長毛らが議員になれば暴れるからおもしろい」という理由で、多くの票が集まって3人もの過激派が議会に送り込まれたわけだけど、こういう面白半分の「芸人人気投票」が香港の議会選挙の一側面。それは香港市民の政治への関心度、参加意識の低さなのか、はたまた政治への刹那的感情のなせる結果なのか…。
政治家としては極めて異端の存在ではあるけど、長毛という人物は、香港の政治の象徴でもあるような。
うまく説明できないけど、そうだと感じます。


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