なんだか、テーマが「尖閣」になった途端、それまでの3～4倍のアクセス数となっています。
その割にはコメントをあまりいただけていないのですが。。。
それはさておき。
活動家17人と「従軍記者」50人を乗せ、尖閣へ向かった「保釣号」。
従軍記者がその航海の模様を競うように伝えますから、テレビは朝から晩まで「保釣」一色。
当時香港で発行されていた日本語月刊誌『香港通信』をめくると、その間の新聞各紙の1面見出しが列記されています
■1996年9月24日
「釣魚台海面、追逐戦爆発」
「保釣船隊、日本艦艇の封鎖突破し、海岸に肉薄」
「日寇軍艦17隻、我が保釣の行く手阻む」
「日本鬼子は横暴非道、船上の一行恐れることなし」
「突撃隊員船上訓練、上陸奪還誓う」
どうですか、これ。戦時中の新聞みたいでしょ。
さて、その勇敢なる「保釣」の方々は、9月26日には尖閣海域に到達したのですが、想像以上に波高く、小型船を下ろしての上陸を断念せざるを得ませんでした。
そこで、奴らが思いついたのは「それならここでひと泳ぎしよう！」。えええええ？？？？？ですね。「中国領海で中国人が泳いで何が悪い！」ってわけで5人が海に飛び込んじゃいます。無謀です、アホです。船がそれ以上進めないほどの荒波へ命綱つけてとは言え、飛び込むアホがいますか？？？
そして悲劇が。
リーダー格の陳毓祥（デビッド・チャン）は哀れにも溺れ死にます。負傷したもう一人は「日本海軍」と奴らが忌み嫌う海上保安庁に救出され、同庁のヘリで石垣島の病院へ運び込まれます。意地でも「非道なる日本軍の手など借りぬ！」と言って欲しかったですね。というか、これまでの言動からしてそれくらい言うかと思いましたが。逆に「なぜ人民解放軍は我々を救出しないのか！」なんて嘆いていましたが、正真正銘の「軍艦」が日本の領海に入ってこれるわけないでしょうに。。。
一連の「保釣」は、こうした「純情まっしぐら」な一方で非常に「浅はか」な保釣人士と、それを存分に煽って部数拡張や視聴率獲得に躍起になったメディアが引き起こしたイベント性の強い社会現象に見えました。結果、「純情まっしぐら」なひとりの「老保釣＝ベテラン活動家」を死に追いやると言う悲劇が起きてしまったのです。溺死した陳氏も50人も報道陣が同行しているのに、波が荒いから上陸できませんでした、では引返しつかなかったんでしょうな。「純情まっしぐら」なだけに、飛び込まざるを得なかったんでしょうな。メディアに殺されたようなもんですよ。
と言えども。
世の中はすっかり戦闘モードに入っていますから、そんな冷静な考えはだれもしません。さらに日本への憎悪が深まります。「陳毓祥、尖閣海域で溺死」の報を受け、在香港日本国総領事館では在住邦人に言動注意の通達が出されます。さすがにこの日は小生も呑みに出ずにまっすぐ帰りましたよ…。
明けて翌日の新聞の見出しを再び『香港通信』から拾ってみますと
■96年9月27日
「日本艦隊と航空機が保釣号を駆逐」
「5壮士、飛び込み迫られ惨劇生む」
「陳毓祥、釣魚台防衛で初の壮烈なる犠牲」
「陳毓祥、釣魚台に身を殉ぐ」
陳さん、まるで英雄扱いですが、「飛び込み迫られ」って、迫ったのはメディアであり、「日本軍」ではありませんし。
陳毓祥の溺死の瞬間を1面で報じる『東方日報』。結局、メディアが狙っていたのは
こういう光景だったわけですな。「香港マスゴミ」の面目躍如の1面トップですな！
「五星紅旗」にくるまれて海中から船に上げられた陳さんの水死体…
その27日には、陳さんの遺体が香港に帰ってまいります。棺には新華社が贈った「五星紅旗」がかけられていたのが印象的です。そういえば、以前に紹介した「保釣の花」日本人女性も空港に駆けつけて泣き崩れてましたっけ…。
29日夜には、時折土砂降りとなった中、ビクトリアパークで5万人が集い「陳毓祥追悼集会」が開かれました。日曜の晩、本来ならバラエティ番組や映画など娯楽番組が目白押しなのに「喪に服し歌舞音曲は控える」というわけで、どのチャンネルもこれを実況生中継。600万香港市民が「打倒日本軍国主義！」にまっしぐらな夜となったのでした。
追悼集会には世界中から花が。。。
しかし。
騒ぎはこれで終わりません。まだまだ続きます。。。
＊写真は保釣行動委員会HP他より
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COMMENT:
AUTHOR: –
DATE: 06/18/2007 11:03:01
Σ(･∀･|||)ｹﾞｯ 土左衛門が・・・
さすがシナ人だ
遺体を載せてもなんともないぜ
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 06/18/2007 14:48:12
To ftkstさん
さすがでしょ。
最近は減りましたけど、それこそ返還前までは、死体の写真だらけでした、当地の一般紙は。切断された首から上がゴロリンと転がってたり…。それ見ながら朝飯食ってる人たちに尊敬の念すら感じました。
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COMMENT:
AUTHOR: 丸山光三
DATE: 06/18/2007 18:44:30
そんなこともありましたね。
さすが香港とはいえシナ人、ヤクザ抗争で血だるまにされた男の写真なんてのも短い滞在中に新聞の一面で見た覚えがありました。
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COMMENT:
AUTHOR: leslieyoshi
DATE: 06/18/2007 21:56:09
To マルコおいちゃんさん
ちなみに今日も『蘋果日報』の1面写真は、酔っ払ってホームから落ちて電車に轢かれて血まみれになっているボクシング選手でした。かなりエグイ写真でした。。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
