そして「夜の海水浴」ネタにいよいよ突入。
これはたしか、2002年の出来事で、そうなるとSARS以前の話。もし、SARS以降ならこういう展開になってなかったかもしれないし、同じことになってたかもしれないし。言うなれば、それほどにSARSというのは様々な分野で、人々の意識を改革したというわけです。
ま、SARSは置いておこう。
それはもう「真夏の夜の夢」と言うほどの不思議な体験でした。
とある週末、帰国する友人の送別会という名目で、香港のお隣の深圳に行きまして、日本人向けカラオケクラブが集中していたS百貨店のビルから徒歩5分ほどの所にあった、コスプレをウリにする「M」というカラオケクラブ。
もう記憶があやふやで、店名は「M」と言うほかは思い出せないのですが、たしか当初は「内視鏡クラブ」という店へ行く予定だったはず。しかし「内視鏡クラブ」って、すごいね~(笑)。
「M」へ向かうエレベーターを降りると、ピンクの看護婦コスチュームのおねーちゃんがけだるそうに一行をお出迎え。我々一行それぞれにおねーちゃんが付きまして、どういうわけかフラフープで異常な盛り上がりに。盛り上がりが絶頂に達したところで女の子たちからの提案が。
「今から海水浴に行きましょう!」
ってさあ、アンタ、こんな真夜中に海水浴? ウソでしょ?
彼女らが言うには、「24時間営業」の海水浴場が、深圳の東側塩田地区にあるのよと言う。水着からバスタオル、シャンプーに至るまで海水浴に必要なアイテムは何でもそろっているから、手ぶらでOKなのよと。
大体、夜の海水浴場なんてのは、カップルが砂浜に並んで座って、愛を語り合う場所だろ? なんでこんな真夜中に海水浴なんだ?
それでも連れの若者男子たちは興味津々。んなわけで、男女8人で真夜中の海水浴場へと向かったのである。
深圳市内から車で約20分。信じられない光景が視界に飛び込んでまいります。ライトアップされたパームツリーが幻想的な大規模なビーチが広がっているじゃないか!
さらに近づくと、ビーチは芋の子を洗うがごとき状態であるのが確認できる。なんという現実でありましょう! 夜中の1時にかくのごとき活況を呈する海水浴場があるなんて!
「小梅沙」というこのビーチ、かの国の「公園」らしく20元もの「入園料」をぼったくって下さいます。
ビーチ周辺には、最前、彼女らが申しましたように、水着などを売る店が軒を連ねております。
彼女らが水着を物色し始めました。女物30~50元、男物20~30元の水着はいかにもあちらのお国って感じで極めてダサい。
異常に股上が深くて生地はペンぺラペン、濡れると中身が透けて見えるのは間違いないでしょう。
まさか40歳を目前にして、こんな水着を深圳で着用する羽目になるとは、水泳で名を馳せるT小学校出身者としては悔やんでも悔やみきれないし、とても悲しい…。ただひたすら悲しい…。
とか、
みたいな陽光の下に跳躍する青春のビーチとは程遠く…。
一生の不覚と言える思いっきりダサい水着を着用して、砂浜へ。そこで待ち受けていたのは…。
在大阪香港永久居民。
頑張らなくていい日々を模索して生きています。
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